ブロックチェーン技術のプロダクト開発をおこなう合同会社暗号屋は、持っている人だけ見ることができるNFTデジタルメディアプロトコル「VWBL(ビュアブル)」を発表しました。
NFTコンテンツの弱点をカバー。あらたな囲い込み戦略も期待
NFTアートは誰でも観られるデジタルコンテンツに紐付いた、「所有権の証明書」として取引をするのが一般的な仕組みです。あくまでもNFTは所有している証でしかないため、マーケットプレイスに出品されたものなどは、コピーも可能で作品自体は誰でも観ることが可能なケースが多いのが実情です。今回発表されたVWBLでは、プレビューのみを公開しNFT所有者だけがデジタルコンテンツを視聴することが可能になります。実データは暗号化されていて、NFT所有者のみが復元できる仕組みとなっています。
VWBLは、CDやDVDのような記憶メディア(媒体)として独立しているため、NFTに馴染みがあまりないユーザーに向けても流通させやすいのもポイント。画像をはじめ、音楽、動画、PDFなど、様々なデジタルコンテンツで利用ができます。暗号屋によると、完全な分散型でプラットフォームによる依存がないため、既存のNFTマーケットでも流通させることが可能で、オープンソースのビューワーモジュールを組み込めば、どのプラットフォームでも視聴できるとのこと。
たとえばライブ会場で限定販売されるCDなどは、すぐにネット上で違法コピーなどが出回ってしまうことが問題となっていました。そのため近年は囲い込むのではなく、サブスクリプションサービスなどを活用して広く再生を図るといった流通形態が目立っています。NFTはブロックチェーン技術をつかい、どのように流通したかが記録されるため、これまで特定できなかった違法コピーの元をたどることができ、違法コピー抑止につながります。
VWBLを利用して限られた人にしか再生できない状況をつくることで、デジタルコンテンツの付加価値がさらに高まることが期待されます。二次流通でも有効につかえる仕組みで、たとえば映像作品などでは、所有者が特定に期間のみチケット販売してコンテンツを視聴できるようにするといったことも今後考えられます。
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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