【実質コスト比較】同じ名称のインデックスファンドはどの会社で買うべき?【投資信託】

投資信託を調べていると、同じ名前のインデックスファンドが複数の会社から売られているのを目にします。

ここで思い浮かぶのが、『会社によって中身は別物なのか』『どの会社でファンドを買えばいいのか』といった疑問です。

今回は国内・米国・全世界株式で主要なベンチマーク(指数)のファンドから各運用会社を比較していき、どこの会社でファンドを買えばいいのかを考えていきます。

投資信託の仕組みについてわからない方は先にこちらの記事をご参照ください。

目次

会社が違っても中身はほとんど同じ 重要なのは『信託報酬料』

指数に連動する投資信託であるインデックスファンドは、基本的にどの運用会社を選んでもほとんど同じ値動きをします。

例えば日経平均株価に連動することを目指す投資信託であれば、多少の誤差はありますが、どのファンドを選んでもそれに近い値動きの成果を見せるといった具合です。

したがって同じ指数に連動するのならその中でもなるべく手数料の安いファンドを選ぶのが堅実です。

投資信託には『信託報酬料』という運用管理費がかかってしまうので、なるべくそのコストが低いファンドを選ぶことが利益の拡大につながります。

また、同じ信託報酬料のファンドである場合はできればファンドの残高(純資産総額)が多い方が良いです。

なぜなら、純資産総額の少なすぎるファンドは運用会社が投資を行うために必要な資金が足りずに運用をストップし、償還されてしまう場合があるからです。

ここからは、投資信託で人気の主要な指数とその運用会社を比較していきます。

今回は、Yahooファイナンスの投資信託ランキングより、各ベンチマーク名を検索条件に入れた上で手数料の安いファンドをご紹介していきます。信託報酬料が同じファンドは、純資産高が大きいファンドを上から並べています。また、確定年金拠出型(DC)ファンドはランキングから除外しています。(基準日2021年11月5日)

日本株式に投資するインデックスファンド

まずは、国内の株に投資するファンドを見ていきます。

日本株の全体の動きを表す主要な指数は「TOPIX」と「日経平均株価(日経225)」の二つです。

日経平均株価(日経225連動型)

日経225と略称されるこのファンドは、東京証券取引所市場第一部上場銘柄のうち225銘柄で構成されています。

報道等での注目度も高く、株式先物取引や株式オプション取引でも代表的な指数として利用されています。

日経225指数に連動したファンドを取り扱う運用会社は以下の通りです。

名称運用会社純資産総額(百万円)
過去1年の運用実績信託報酬料(年率)実質コスト
(楽天証券より参照)
PayPay投信 日経225インデックスPayPay アセットマネジメント2950.143%
ニッセイ 日経平均インデックスファンドニッセイアセットマネジメント29,315+27.55%0.154%0.156% (2020年2月18日~2021年2月15日)
iFree日経225インデックス大和アセットマネジメント26,711+27.59%0.154%0.164%(2019年9月20日~2020年9月23日)
eMAXIS Slim国内株式(日経平均)三菱UFJ国際投信16,821+27.49%0.154%0.161% (2020年4月28日~2021年4月26日)
参照:YAHOOファイナンス楽天証券ファンド情報(基準日 2021年11月5日)

日経平均では、PayPay投信のみが最安値の信託報酬料を誇っており、以降は信託報酬料0.154%のファンドが連なっています。

PayPay投信に次いで手数料の安いファンドの中では、ニッセイが純資産高が高く実質コストが低いことで秀でています。

このことから、現状で実質コストが計算できるものの中ではニッセイのファンドが最もおすすめできます。

TOPIX

日経平均が東証一部の上位の銘柄を選出しているのに対して、TOPIXは東証一部に上場するすべての銘柄の株価から算出されています。

日経平均と比較して、全体の相場の動きを反映しやすいのが特徴的です。

TOPIXに連動したファンドを取り扱う運用会社は以下の通りです。

名称運用会社純資産総額(百万円)
過去1年の運用実績信託報酬料(年率)実質コスト(楽天証券より参照)
ニッセイ TOPIXインデックスファンドニッセイアセットマネジメント46,042+29.20%0.154%0.157% (2020年2月21日~2021年2月22日)
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)三菱UFJ国際投信42,661+29.20%0.154%0.159%(2020年4月28日~2021年4月26日)
東京海上セレクション・日本株TOPIX東京海上アセットマネジメント27,837+29.29%0.154%0.295%(2020年6月23日~2021年6月21日)
iFreeTOPIXインデックス大和アセットマネジメント6,426+29.31%0.154%0.163% (2019年9月20日~2020年9月23日)
参照:YAHOOファイナンス楽天証券ファンド情報(基準日 2021年11月5日)

ニッセイ、emaxis slim、東京海上セレクション、iFree の4社のファンドが同率で信託報酬料0.154%の最安値を記録しています。

日経平均と同じく、ニッセイのファンドが実質コストが最も安いうえに純資産高が高いことでおすすめができます。

米国株式に投資するインデックスファンド

続いては、世界経済の中心であるアメリカの株式に投資するインデックスファンドを見ていきます。

米国株式を対象とする主要なベンチマークはS&P500・NYダウ・NASDAQ100の3つです。

S&P500

S&P500指数とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCが公表している株価指数で、米国の代表的な株価指数の1つです。

ニューヨーク証券取引所等に上場・登録されている厳選された500銘柄が時価総額で加重平均し指数化されています。

S&P500指数に連動したファンドを取り扱う主要な運用会社は以下の通りです。

名称運用会社純資産総額(百万円)
過去1年の運用実績信託報酬料(年率)実質コスト
(SBI証券、楽天証券より参照)
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドSBIアセットマネジメント378,558+52.49%0.0935%0.0938%程度(基準日:2020年9月30日)
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)三菱UFJ国際投信779,290+52.73%0.0968%0.124%(2020年4月28日~2021年4月26日)
つみたて米国株式(S&P500)三菱UFJ国際投信1,073+52.54%0.22%0.256% (2020年6月26日~2021年6月25日)
Smart-i S&P500インデックスりそなアセットマネジメント2,022+51.66%0.242%0.912%(2020年7月29日~2021年6月25日)
iFree S&P500インデックス大和アセットマネジメント40,231+52.48%0.2475%0.278% (2019年9月10日~2020年9月7日)
参照:YAHOOファイナンスSBI証券楽天証券ファンド情報(基準日 2021年11月5日)

S&P500では、SBI証券のVシリーズのみが唯一実質コスト0.1%を切り、最も手数料の安いファンドとなっています。

S&P500を投資する上で最もおすすめな、SBI・Vシリーズについてはこちらの記事で解説しています。

また、信託報酬料が4番目に安いSmart-i S&P500インデックスは、信託報酬料と実質コストが大きく離れてしまっています。投資信託を買う際にはこのような手数料の思わぬ落とし穴を避けるためにも、できれば過去の『運用報告書』から『1万口当たりの費用明細』を見て、実質コストを確認しておきましょう。

NYダウ

NYダウは『ダウ平均』『ダウ・ジョーンズ工業株価平均』とも呼ばれ、S&P500を構成する銘柄の中の30社から構成されている指数です。

NYダウに連動したファンドを取り扱う主要な運用会社は以下の通りです。

名称運用会社純資産総額
(百万円)
過去1年の運用実績信託報酬料(年率)実質コスト(楽天証券より参照)
PayPay投信 NYダウインデックスPayPay アセットマネジメント3440.198%
NZAM・ベータ NYダウ30農林中金全共連アセットマネジメント640+46.81%0.231%0.484% (2020年3月12日~2021年2月22日)
iFreeNYダウ・インデックス大和アセットマネジメント30,837+47.72%0.2475%0.274%(2019年 9月10日~2020年9月7日)
たわらノーロード NYダウアセットマネジメントOne5,675+47.66%0.2475%0.300% (2019年10月16日~2020年10月12日)
参照:YAHOOファイナンス楽天証券ファンド情報(基準日 2021年11月5日)

NYダウでは、またもPayPay投信が最も信託報酬料が低く、唯一0.2%を切っています。

一方で、現時点で実質コストが判明しているものの中では純資産総額も高いiFreeNYダウ・インデックスが最もおすすめです。

NASDAQ100

米国NASDAQ(ナスダック)市場の代表的な企業の株式で構成される株価指数です。

ナスダック株式市場に上場する銘柄から、時価総額の大きい100銘柄が選定されています。

NASDAQ100指数に連動したファンドを取り扱う主要な販売会社は以下の通りです。

名称運用会社純資産総額
(百万円)
過去6か月の運用実績(楽天証券より参照)信託報酬料(年率)実質コスト(楽天証券より参照)
PayPay投信 NASDAQ100インデックスPayPay アセットマネジメント5440.418%
eMAXIS NASDAQ100インデックス三菱UFJ国際投信25,686+56.68 %0.44%
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス大和アセットマネジメント43,212+56.79 %0.495%0.532% (2020年9月1日~2021年8月30日)
NZAM・ベータ NASDAQ100農林中金全共連アセットマネジメント2,019+55.89 %0.44%1.595% (2020年3月12日~2021年2月22日)
インデックスファンドNASDAQ100 (アメリカ株式)日興アセットマネジメント17,126+56.67%0.484%0.559%(2020年8月 31日~2021年 7月 8日)
参照:YAHOOファイナンス楽天証券ファンド情報(基準日 2021年11月5日)

NASDAQ100においても、PayPayのファンドが最も低い信託報酬料を設定されています。

一方で、記事執筆時点で実質コストが判明していたものの中ではiFree NEXTシリーズが最もお得なファンドとなっています。

また、NASDAQ100のレバレッジ型ファンド、通称『レバナス』は根強い人気を誇っており、2021年11月に誕生した『楽天レバレッジNASDAQ-100』が話題となっています。詳しくはこちら

名称運用会社純資産総額
(百万円)
過去6か月の運用実績(楽天証券より参照)信託報酬料(年率)実質コスト(楽天証券より参照)
楽天レバレッジNASDAQ-100楽天投信投資顧問0.77%
iFreeレバレッジ NASDAQ100大和アセットマネジメント161,566+101.57 %0.99%1.172% (2020年9月1日~2021年8月30日)
参照:YAHOOファイナンス楽天証券ファンド情報(基準日 2021年11月5日)

世界の株式に投資するインデックスファンド

1本のファンドで世界中の幅広い株式に投資できるのが全世界株式の大きな魅力。

全世界に投資するベンチマークとして、MSCI社が算出する『オール・カントリー・ワールド・インデックス』が世界中で利用されています。

MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスとは、MSCI Inc.が開発した株価指数で、世界の先進国・新興国の株式で構成されています。

このインデックスファンドには、『含む日本』『除く日本』『3地域均等型』などの種類がありますが、今回は『含む日本』型に限定してご紹介します。

名称運用会社純資産総額(百万円)
過去1年の運用実績信託報酬料(年率)実質コスト(SBI証券、楽天証券より参照)
SBI・全世界株式インデックス・ファンドSBIアセットマネジメント41,338+48.48%0.11%0.1102%程度(基準日:2021年5月31日)
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)三菱UFJ国際投信338,417+47.92%0.1144%0.178% (2020年4月28日~2021年4月26日)
たわらノーロード 全世界株式アセットマネジメントOne1,123+47.74%0.132%0.239% (2019年10月16日~2020年10月12日)
楽天・全世界株式インデックス・ファンド楽天投信投資顧問138,062+48.17%0.2112%0.160% (2020年7月16日~2021年7月15日)
参照:YAHOOファイナンスSBI証券楽天証券ファンド情報(基準日 2021年11月5日)

全世界株式に投資するファンドでも、S&P500に引き続きSBIのファンドが最も優れているという結果になりました。

一方で、SBI証券の口座を開設していない方や『除く日本』型の全世界株式に投資したい方には、eMAXIS slimシリーズがおすすめです。

信託報酬料の差が利益を拡大する!ファンドの定期的な見直しを

今回の比較検証の結果、国内の株式に投資するファンドではニッセイが秀でており、海外の株式に投資するファンドでは、SBI ・eMAXIS slim・iFreeシリーズなどが優れていました。

また、今回上位にランクインしていたPayPayアセットマネジメントは現在『PayPay投信インデックスファンドシリーズ』として、NASDAQ100・日経225・NYダウの3種のみのインデックスファンドを展開しています。

同シリーズは2021年の3月にスタートしたばかりなのでまだ純資産総額が低いことが懸念されますが、いずれのファンドも業界最安値の信託報酬料で提供しているために、今後純資産総額が大きくなっていくと予想されます。

基本的に新しく設定されたファンドの方が信託報酬料が割安に設定されるので、インデックスファンドを購入した後は、放置するのではなく、定期的な見直しをしておきましょう。

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