【株式投資】PTS(時間外取引)の出来高とは?受渡日はいつ?

東証などの証券取引所が開いていない時間帯でも株の売買が行えるPTS(私設取引システム)

仕事や学業で昼間に取引ができないという方でもリアルタイムでの売買が行えます。

しかしPTS取引には注意しなければならない仕様がいくつかあります。

今回はPTS取引での注意点を解説していきます。

PTS取引の基礎的な解説についてはこちらの記事をご覧ください。

目次

PTS取引の注意点

取引所に比べてシェアが非常に小さい

PTSは取引可能時間の長さに対しての出来高(取引数)が非常に少ないため、取引所に比べて売買が成立しにくいです。

日本のPTSのシェアは株式市場の約8%で、ほとんどの売買は東証に集中しています。

そのため流動性が低く、売買がなかなか成立しません。

もし売買したい銘柄があっても取引参加者が少ないために、希望価格からほど遠い値段でしか売買が成立しないことがあります。

『受渡日』に注意

PTS取引でも、売買を行う市場が違うだけで買う銘柄は取引所と同じなので、通常通り配当や株主優待の権利は得られます。

ただし、PTSでは『受渡日』に注意する必要があります。

通常、株式の配当金や優待を受け取るためには、権利付け最終日の2営業日前に株を持っている必要があります。

一方で、PTS取引では受渡日が3~4日に設定されています。

そのため、権利付最終日の2日前に株を買っておいても配当金や株主優待を受けることができないので注意が必要です。

配当金や株主優待を受け取るために、お使いになっている証券会社の昼間・夜間PTSの受渡日は必ず確認しておきましょう。

特殊注文に対応してない

PTS取引で行えるのは指値注文のみです。

逆指値注文やSBIのOCO・IFD・IFDOCO注文、楽天の各種アルゴ注文などといった特殊注文を行うことができません。

また、注文は当日のみが有効で、期間指定の執行条件を選択することはできません。

発注の切り替えはできない

PTSのメリットの一つとして、取引所よりも株をお得に売買することができる可能性があることが挙げられます。

『SOR注文』という、複数の市場から最良価格がある市場を自動的に選んでくれる仕組みを利用することで、東証のみで取引を行うよりも安く買って高く売れるというわけです。

しかし、SOR注文は必ずしも最適な値段で購入できるというわけではありません。

株価は常に変動しているため、注文確定までの時間差で結果的に最適な値段で約定しない可能性があります。

PTS取引で買い付けた銘柄を東証で売るといったことは勿論できますが、PTSで発注済みのものを東証で注文したことに切り替えることはできません。

夜間取引での注意点

権利付最終日の取引に注意

夜間取引で株の売買をする場合は、翌営業日の日中(8:20~16:00)の取引と同じ扱いとみなされます。

そのため、権利付最終日の夜間取引で取引をした場合、配当や株主優待などの権利は得られないので注意必要です。

せっかく権利付の4日前に株を買っておいても、うっかり夜間に売ってしまって配当金を受け取れなかった…といったことが起きないようにしたいですね。

「日計り」に注意

上記の例と同じく、夜間取引は翌営業日の取引とみなされることに注意が必要な点があります。

株の現物取引には「日計り」という制度があり、同一銘柄を一日で二度買付、または売却を行うことはできません。

(買い注文→売り注文→買い注文 売り注文→買い注文→売り注文 など、同じ注文を同日中に繰り返すことができない)

そのため、夜間取引で買付した銘柄を翌日に売って、現物取引で買いなおすことはできないので注意が必要です。

信用取引は昼間のみ

信用取引とは、保証金を証券会社に担保として預けることで大きな資金を運用できる取引の方式です。

しかし、PTSでも信用取引を行うことができるのは市場が開いている9:00~11:30と12:30~15:00の間のみで、夜間の信用取引を行うことはできません。

また、PTS信用取引の有効期間は注文を行った場(時間帯)のみです。

前場(または後場)に発注された未約定の注文は、前場(または後場)の終了時に取り消しされます。

楽天銀行のメンテナンス時間に注意

夜間取引が行える証券会社の一つである楽天証券には、楽天銀行とお金を連携させることができます。

ただし、毎日23:55~00:05はメンテナンス期間で、この時間帯に楽天銀行からの入出金(スイーブ)機能を使うことはできません。

ジャパンネクストPTSの夜間取引終了時間が23時59分なので、この残り4分の滑り込みで取引を行う際には事前に入金をしておくか、他の提携金融機関口座によるリアルタイム入金を利用する必要があります。

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