【株式投資】理解しておきたい板の仕組み

株式の売買で利益を得るためには、市場の状況やほかの投資家の注文状況を見て売買を判断する必要があります。

株の需給状況を知るために有用な手段が『板』を見ることです。

板を見ればその株を買いたい人がどれだけいて、売りたい人がどれだけいるかがわかります。

今回は株式投資を始めるにあたって大切な板の見方について解説していきます。

目次

板とは?

株式投資における『板』とは、価格ごとの買い注文と売り注文の一覧表のことを指します。

板によって、その株の実勢価格を判断することができます。

売り方と買い方の指値を『気配値』と呼び、この気配値の売買注文の価格と数量を並べたものが板と呼ばれています。

板を見ることで、株式を買いたい・売りたい人の合計希望株数が一目でわかります。

株式の売買をする時は、誰もが板を見てから注文を出すため、板は株価を予想する上で必須の情報なのです。

板の見方

では、板の見方について解説していきます。

左から順に、『売り気配株数』『気配値』『買い気配株数』と並んでいます。

板の左側には『売り』・右側には『買い』の注文が載っており、それぞれ売りたい(買いたい)株数が並んでいます。

中央の気配値は株価のことで、これをみると「1,000円に1,300株の売り注文がある」「997円に400株の買い注文がある」などがわかります。

板の上部に『OVER』、下部に『UNDER』とあります。

この場合のOVERは、1,003円よりも高い値段で売りたい投資家の合計注文量。

UNDERは、996円よりも安い値段で買いたい投資家の合計注文量を表しています。

同じ値段に買い注文と売り注文が入った瞬間に取引が成立するため、売り気配株数と買い気配株数が同じ値段に並んで表示されることはありません。

また、一般的に買い注文のほうが多いときは『買い気配』と呼ばれ、売り注文の方が多い時は、『売り気配』と呼ばれます。

原則として、買い気配のときは株価が上昇し、売り気配のときは株価が下落することが多いです。

今回の例では、買い注文の数が売り注文の数を上回っている『買い気配』のため、基本的にはこの後株価が上昇する見込みがあると予想できます。

板の状況から値動きを判断する

板の数字に着目することで、その銘柄がどれだけ注目されているのかがわかります。

活発に売買されている銘柄のなかには、ある値段ごと2桁違う注文が入っているようなものもあります。

このような状態は『板が厚い』と呼ばれています。

一方であまり注目されてない銘柄は、値段の数字が飛んでいるなど板がスカスカになっています。

このような状態は『板が薄い』と呼ばれています。

『板が厚い』銘柄は値動きの流動性が高く、取引が成立しやすいことから短期売買を行うトレーダーに人気があります。

また、例えば1000円・1100円といった下の桁のキリがいい値段は多くの人が注文を行うため、値段の基準になりやすいです。

見せ板に注意

見せ板(見せ玉)とは、自分が利益を出せるように相場を誘導するために大量の注文を出して約定前に注文を取り消すことを指します。

見せ板は逮捕例もある立派な犯罪行為ですが、現実的に全てを取り締まることはできません。

株価操作に騙されないために、自分の適正価格を決めるなどの心構えが大切です。

株の値段の決まり方には2種類ある!

株には値段の決まり方が2種類あります。

それは、株の売買を行う取引所が開いている時間帯と閉まっている時間帯で、株価の決め方が異なるためです。

日本最大の株式市場である、東京証券取引所は平日の9:00から11:30までと12:30から15:00まで市場を開けています。

市場が開いている時間は『ザラバ方式』、市場が閉まっている時間は『板寄せ方式』で株の値段が決まります。

ザラバ方式

証券取引所が開いている時間帯には『ザラバ方式』を用いて株価が決まります。

これは、取引時間中に個別の売買が成立していく方式です。

株式の買付・売却には『成行注文』と『指値注文』の2種類のやり方があります。

今回は、それぞれの方法で『買付』を行った場合の板の動きを見ていきます。

成行注文

成行注文は値段を指定せずに買付・売却を行える注文方法です。

この方式では、買付を行う場合は値段の低い売り注文から、売却を行う場合は値段の高い買い注文から順番に消化していきます。

先ほどの例から1500株を成行注文で買付する場合、最も安い1000円から1300株を買付、1001円で200株を買付するということになります。

このため、売り注文の板最低価格ですべての買付を行えるというわけではないので注意が必要です。

指値注文

指値注文は「この価格以下なら買いたい(この価格以上なら売りたい)」と希望をする注文方法です。

オークションのように値段が決まっていくものなのでイメージがしやすいと思います。

先ほどの例において998円で1500株の指値注文を行うとすると、既に注文されていた700株に加算される形になります。

価格優先の原則・時間優先の原則により、999円に注文されている600株とすでに注文が入っていた700株の取引が完了してからようやく買付ができるようになります。

板寄せ方式

逆に、証券取引所が閉じている時間帯は、『板寄せ方式』により価格が決められます。

市場が閉まっている時間は株の取引きを行うことはできませんが、注文のみは行うことができます。

市場が再び開かれる際の始値を設定するためにこの方式がとられているのです。

なお、市場が閉まっている間の注文には時間優先の原則が適応されず、すべて同時に注文したとみなされます。

そのため、板寄せ方式では価格優先の原則のみが適応されます。

板寄せ方式の手順①:買い注文と売り注文のバランスを測る

始値を決める前にまずは売りと買いのバランスが取れた値段を探します。

例を見ていきましょう。

この表の場合、売り注文と買い注文の累計株数が入れ替わる場所が1000円なのでこれを始値とします。

板寄せ方式の手順②:約定

約定は以下の条件を「全て」満たす場合に行います。

  • 条件1:成行注文の売り注文、買い注文すべてが約定する
  • 条件2:約定価格よりも高い買い注文、約定価格よりも低い売り注文がすべて約定する
  • 条件3:約定価格で売り注文か買い注文のどちらかすべてが約定する

まずは成行注文をすべて約定させます。

次に売り手の値段の安い順と買い手の値段の高い順から約定させていきます。

これで、買い手と売り手の希望を最大限に成立させることができました。

これによってその日の始値が決まり、先ほど説明したザラバ方式を用いて市場が再開されます。

夜間に購入可能な株もある

通常、株式は夕方から朝にかけての取引ができません。

しかし、PTS(私設取引システム)と呼ばれる証券取引所を介さないで取引できるシステムを使うことで、夜間でも取引を行うことができます。

PTSについては下記の記事で解説していますので是非とも読んでみてください。

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