金価格、6月に急落。一転、感染拡大で買いが優勢に

2021年6月 金の相場

4月以降順調に伸びていた金価格ですが、6月になって急落する事態となりました。

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ドルの急伸からの安全資産・金の下落

金の先物相場では、6月2日に1グラムあたり6,742円を記録して以降、価格が下落傾向となり6月30日の終値は6,234円と急落しました。COMEX(ニューヨーク商品取引所)でも金は、価格を下げました。米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米金融当局者の経済見通しとして、2023年に0.5%の利上げ予想が支配的だったことでドルの急伸し、金の急落へとつながったとアナリストたちは分析しています。

価格は下落したものの、金地金の売却をした顧客数は2019年12月以来最も少なく、金購入者数は7.1%増加。10ヶ月ぶりの安値に下落した3月の価格低迷時以降で最も多くなる結果となりました。

7月に入り、金先物は買いが優勢に

6月に大きな下落になりましたがまだ5月頭の水準で、7月に入って6,300円台にまで回復、価格はふたたび上昇気配があります。これは、新型コロナウイルス変異株の感染拡大により米市場で株価が下落したことが要因とされています。安全資産である金が買われやすい形になり、金先物は買いが優勢の展開となっているのです。

海外ではワクチンの普及が進んでいるとはいえ、いまだコロナ禍が完全に落ち着くとは言い難い状況です。6月の急落もむしろ5月の高騰の反発と捉えれば、むしろまだ上昇傾向といってもいいかもしれません。

今後ワクチンの普及や治療法の確立など、新型コロナの対策が進み、経済が正常化がとなっていけば、金の相場については注意深くみていく必要がありますす。また利上げや低インフレなどが起これば、安全資産である金の魅力は失われていく傾向にあります。6月の急落をチャンスと捉えることもできますが、警戒は続けておくのがよいかもしれません。

投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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