コモディティとは何か? その種類と取引方法を解説

コモディティ投資に興味があるけど、そもそもコモディティとは?

この記事では、コモディティとは何か?という基本的なことについて簡単に開設をしていきます。

投資の選択肢はたくさんあり、特に初心者には重く感じるかもしれません。コモディティという言葉を聞いたことがあるけど、具体的に何を指すのか理解できていないという人も多いでしょう。

コモディティ投資は、株や債券とは異なる魅力を持つ投資方法です。

しかし、その特性を理解しないまま投資を始めると、思わぬリスクに直面することもあります。

投資をする上ではこうしたリスクを回避するために、しっかりと特性をとらえて投資対象になりえるかを考えましょう。

目次

コモディティとは

コモディティ(Commodity)とは交換可能な商品または原材料のことを指します。言葉の上では「商品」そのものです。

投資においては主に、石油などのエネルギー。プラチナなどの貴金属。小麦やトウモロコシなどに投資する商品を指しています。

これらの特徴は、時代によって価値が変わるものの生産者に関わらず商品価値がどれも似通っているということです。食物に関しても品種という枠組みではなく大きな枠組みでとらえれば○○の「不足」や「高騰」などひとくくりにできる為該当します。

さらにコモディティ化とは消費者から見て商品やサービスが他と区別できない「一般的なもの」になる現象を指します。

このようなコモディティ化は、製品やサービスが市場での競争によって価格や品質が統一され、差別化が難しくなるのです。

コモディティの価格は、供給と需要などのさまざまな要因に影響を受けます。そのため、コモディティ市場は非常に変動性が高く、投資家にとっても扱いの難しい市場といえます。

しかし、その一方で、コモディティ取引は世界経済の重要な部分を占めています。

経済学におけるコモディティの役割

コモディティは、経済学において「代替可能性のある経済的価値」を指す概念として使用されます。

これは、誰が生産したかに関係なく、完全または実質的な代替可能性を持つほとんどの商品・サービス(資源、食品、その他商品・サービス)を指します。

コモディティ化した商品はメーカーごとの個性や特徴が失われており、顧客にとってはどの商品も同じように見えるというのが特徴です。

これらの特徴により、投資先として一括りにすることが可能となっています。

コモディティとグローバルサプライチェーン

コモディティ商社は、生産者と消費者の橋渡しをすることにより供給と需要のバランスを取ることでグローバルサプライチェーンにおいて中心的な役割を果たしています。

これは、生産地と消費地が地理的に離れている場合や、生産量と消費量が時間的に一致しない場合に特に重要となります。

コモディティ商社は、生産者から商品を購入し、それを加工・輸送・販売することで、商品が消費者に適切な形で届くようにします。

コモディティ価格と経済指標

複数のコモディティの価格変動から共通要因を抽出するという手法を用いて、コモディティ価格と経済指標のつながりや、リスクを分散させる投資戦略などが研究されています。

例えば、コモディティ価格は、供給と需要、気候変動、政治的な不安定性など、多くの要因によって影響を受けます。

これらの要因を理解し、適切に対応することで、投資家はリスクを管理し、リターンを最大化することが可能となります。

コモディティ化のメリット

コモディティ化には、消費者にとって多くのメリットがあります。

まず、商品がコモディティ化すると、その商品の価格は市場の供給と需要によって決定されます。これにより、消費者は公正な価格で商品を購入することができます。

また、コモディティ化した商品は、品質が一定であるため、消費者は商品の品質について安心して購入することができます。

コモディティと投資:リスクとリターン

コモディティは投資先を考える上で避けて通れないジャンルです。では、コモディティのリスクとリターンはほかの投資項目に比べて優れているのでしょうか。

コモディティ投資はその性質と長期の期間で考える場合、株式投資よりも期待リターンが低く、リスクが高い傾向にあります。つまり、コモディティへの過剰な投資は株式への過剰投資と同様かそれ以上のリスクが伴います。

コモディティの価格は市場、政治、規制、自然などの条件により変動します。これらは産出量などの最初の動きの影響を大きく受ける性質をコモディティが抱えているからです。

ただし、長期的なリスクが高いと言っても性質上そのほかの投資手法とは異なる為、分散投資先の一つとして考えた場合に全く違う変動をするという意味でリスクヘッジになりえます。

コモディティ投資は、景気サイクルの終盤や世界的な混乱期に良好なパフォーマンスを示すことがあり、これを期待して底値で仕込む投資家もいます。

特に、世界金融危機以降の10年間は低インフレが続き、コモディティのパフォーマンスは低調でしたが、コロナ禍以降ではパンデミックに伴う供給不足と需要の急増を背景にインフレが亢進し、コモディティは魅力的な投資先になりつつあります。

コモディティへの投資方法

コモディティの取引方法は主に以下の3つがあります。

先物取引: 先物は、将来の特定の日に特定のコモディティを特定の価格で買うか売るかを約束する契約です。これは、価格変動のリスクを管理するための一つの方法であり、また投機的な取引にも使われます。もっともポピュラーな手法です。

ETF(上場投資信託): ETFは、特定のコモディティ指数に連動するように設計された金融商品です。例えば金の連動ETFに投資をしていれば、実物の金が手元に入るわけではないものの実物の金と同じ様な価格変動をして資産が上下します。

株式投資: コモディティを直接購入する代わりに、コモディティ関連企業の株式を購入することも可能です。例えば、金鉱会社の株式を購入することで、間接的に金価格の動きに投資することができます。また、コモディティだけに留めないのであれば商社や、コモディティ割合の高い企業へ投資する手も存在します。

これらの取引方法を選ぶ際には、自身の投資目標、リスク許容度、投資期間などを考慮することが重要です。

また、市場の動向を常にチェックし、適切な知識と情報を持つことが、成功するための鍵となります。

コモディティの歴史的背景

コモディティは、経済活動の中心的な要素であり、その歴史は古代の取引から現代のグローバルなマーケットまで広がっています。その起源は、人々が自分たちの生活を改善するために商品を交換し始めた時期、つまりバーターシステムが始まった時期に遡ります。

初期のコモディティ取引は、食料品や生活必需品など、生活に必要な物品を中心に行われていました。

これらの商品は、その価値が一般的に認識されており、交換の基準として機能していました。しかし、バーターシステムは効率的ではなく、価値の測定が主観的であったため、より効率的な取引システムが求められるようになります。

このニーズに応える形で、金や銀などの貴金属が通貨として使用されるようになりました。

貴金属は一定の価値があり、加工などによって量を調整することも可能で持ち運びが容易であるという特性を活かし流通に貢献します。これにより、商品の価値をより正確に測定し、取引をより効率的に行うことが可能となりました。

近代に入ると、コモディティ市場はさらに発展し、金融商品としてのコモディティが登場しました。

これらは、物理的な商品を直接取引するのではなく、将来の価格に対する契約を取引することで、価格変動のリスクを管理するための手段となりました。

これにより、農業、エネルギー、金属など、さまざまなセクターでのコモディティ取引が可能となりました。

現代では、コモディティはグローバルな経済活動の重要な部分を占めています。

物理的な商品だけでなく、金融商品としてのコモディティも広く取引されており、価格の安定やリスク管理、投資の多様化など、多くの目的で利用されています。

コモディティの歴史的背景を理解することは、その価値と役割、そして現代経済におけるその重要性を理解する上で不可欠です。

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いまをアルク編集部
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