丸ビルがフォートナイトに登場。関東大震災100周年で「4D Marunouchi」

三菱地所設計は、関東大震災100周年に際し、同社が保有する図面と写真を活用し、「丸の内ビルディング(丸ビル)」の震災前および震災復興後の変遷をオンラインで体験できるメタバースコンテンツ「4D Marunouchi」をフォートナイト上で公開しました。

三菱地所設計は、建築・土木の設計・監理、リノベーション、都市・地域開発、およびさまざまなコンサルティング業務を手がける組織設計事務所です。

同社は、創業以来130年以上にわたって設計した建築物の図面や写真などの資料を保管しています。これらの資料を分析し、最新のツールを用いて現代に再現することを目的としたメタ・アーカイブス研究会を社内に設立。その活動の一環として制作したのが、今回発表された4D Marunouchiです。

4D Marunouchiは、三菱地所設計が保管している図面や写真を基に、丸ビルを3Dで再現したメタバースコンテンツです。

丸ビルは、1923年に三菱地所設計によって設計され、竣工した建築物です。建設直後に関東大震災による被害を受け、震災復興のために第1回目の改修工事が行われました。2002年には、同社による再設計を経て、現在の丸ビルとして建て替えられました。

公開された4D Marunouchiでは、竣工当初、関東大震災後の復興期、そして現在のそれぞれの丸ビルを体験することができます。公開されているのは、オンラインゲーム「フォートナイト(Fortnite)」上で、ゲーム内で特定のコードを入力することにより無料でアクセス可能です。

フォートナイトは、Epic Gamesによって2017年にリリースされたオンラインマルチプレイヤーゲームです。ユーザー数は5億人以上、月間アクティブユーザー数は7,000万人を超えるなど、世界最大規模のメタバースプラットフォームの1つとなっています。建物を建築したり、小物やパーツを配置してオリジナルマップを制作する機能があるため、多くの企業がこのプラットフォームでコンテンツを公開しています。

4D Marunouchiの制作サポートを担ったのは、AR(拡張現実)・MR(複合現実)技術の開発と提供を行うホロラボと、3DCG技術を基盤としたインタラクティブコンテンツの制作を手がけるキャドセンターです。

ホロラボはゲームエンジン「Unreal Engine」および「Unreal Engine for Fortnite」の専門知識を提供し、キャドセンターは3D都市データ「街バース」を提供したとのこと。

三菱地所設計は、今回の取り組みについて、「高品質な3DモデルをアップロードできるFortniteは、建築設計事務所による3D建築アーカイブとしての相性がよく、全世界で5億人以上という幅広いユーザに向け、都市や建築の面白さを発信することができるものと考えています。今後は、さらなる構築エリアの拡張、機能の追加を予定しています。どうぞご期待ください」とコメントしています。

4D Marunouchi
https://www.fortnite.com/@mjd-metaverselab/7288-2456-3380

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投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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