【メタバースの概念】今話題のメタバースって何?VRとの違いは?

メタバース(metaverse)という言葉をご存じですか?

フェイスブックが社名を『メタ』に変更して以来、急にこの言葉をよく耳にするようになりました。

「メタバースって一体何なの?」「VRと何が違うの?」

この記事では、そんなメタバースへの疑問を晴らすべく、メタバースの定義についてわかりやすく解説していきます。

目次

メタバースとは

メタバース(metaverse)とは、コンピューターが作り出す3次元の仮想空間のことです。

超(meta)と宇宙(universe)が合体してできた造語です。

メタバースという言葉の起源は、1992年のSF小説『スノウ・クラッシュ』に登場したインターネット上の仮想世界の名前からとられています。

メタバースでは、利用者がアバターと呼ばれるキャラクターとなって仮想空間を移動したり、他の利用者と会話をすることができます。

以下の動画ではConnect 2021にて、メタ社(元フェイスブック社)のCEO、マーク・ザッカーバーグ氏がソーシャルメディア企業からメタバース企業へとビジネスを一新したメタ社の今後のビジョンが語られています。

メタバースの最大の特徴としては、仮想世界でありながら現実世界にいるかのようなコミュニケーションや経済活動が行えるというところにあります。

VRとの違い

仮想世界に入りこむと言えば、VRを連想される方が多くいると思います。

VR(仮想現実)は専用のゴーグルを通して360°の映像を見ることにより、実際にその場所にいるかのような体験ができる技術です。

最近ではメタバースはVRの進化系だとして捉えられていますが、メタバースとVRは『別のもの』というわけではありません。

では、メタバースとVRにはどんな関係性があるのでしょうか。

その答えは、メタバースが仮想空間上で他のユーザーと交流するという“世界”そのものを指すのに対し、VRはその体験をより現実的なものにするための最も有効な“ツール”として用いられているということです。

メタバースの定義はあいまいで、人気ゲームの『フォートナイト』や『あつまれ どうぶつの森』などのVR空間を介さないものも、仮想空間の中で他のユーザーと交流するという特徴からメタバースの一種であるとの意見があります。

特に昨年8月、米津玄師氏がフォートナイトのゲーム内で『米津玄師 2020 Event / STRAY SHEEP in FORTNITE』というバーチャルイベントを主催したことは大きな話題になりました。

新型コロナウイルスによるライブの開催中止が相次いだ2020年。

プレイヤーたちが同じ仮想空間に集まってそれぞれのアバターやエモート(動き)で感情を表し、プレイヤー同士が盛り上がる様子は、仮想空間内のイベント開催に大きな可能性を感じさせました。

メタバースの条件

しかし、フォートナイトのライブはその時ログインしているユーザー全員が同一の仮想空間に現れるのではなく、サーバー負荷軽減のために数十人が一緒の仮想空間に振り分けられるという形式です。

メタバースについては様々な定義がありますが、厳密にいうとフォートナイトは完全なメタバースとは言えないという意見があります。

メタバースについて詳しいアメリカの投資家のマシュー・ボール氏は、メタバースについて以下の7つの条件を示しています。

参照元:The Metaverse: What It Is, Where to Find it, and Who Will Build It

①:永続的である

メタバースの世界は現実世界と同様に常に時が流れ続けて終わることがありません。

『一時停止』『リセット』『終了』することがなく、無制限に時が流れていきます。

たとえパソコンの電源を落としても、メタバースの世界は常に存在し続けます。

②:人々が同じ世界に同期して生きる

メタバースは実社会と同じように人々が同じ空間をリアルタイムで過ごすことになります。

全ユーザーが同時に同じ部屋に接続することで、自宅にいながら海外の人と直接会って話すような体験も当たり前になるのです。

③:ユーザーの接続数に上限がなく、一人一人が個別の存在感を持つ

メタバースでは、誰もが同じ世界の中で生き続け、仮想世界に存在する全員が自己投射性のためのオブジェクト(アバター)を持っています。

アバターは、仮想空間における利用者の分身となる存在のことです。

アバターの見た目は自分の外見に寄せたり、あるいは自分と全く違う憧れの人に成りきったりと、利用者の好みに応じて様々なカスタマイズができます。

映画『レディ・プレイヤー1』では、仮想空間『オアシス』に入り浸る人々がそれぞれ個性的なアバターを纏って暮らしていたことが印象的でした。

④:経済が完全に機能している

メタバースの世界では、現実世界と同じように個人や会社がモノやサービスの経済活動を行うことができます。

仮想空間内で人々が様々な仕事を生み出し、働いて得た通貨で土地を買ったり車を所有したりと、さながら現実世界のような経済活動が繰り広げられることになるかもしれません。

空間上で人々が様々なモノを生産しつづけることで独自の社会が形成されます。

⑤:実社会との垣根がない

デジタルと物理世界の両方にまたがる体験が提供されます。

映画『サマーウォーズ』では、仮想空間『OZ』に行政機関や地方自治体が窓口をおいており、現実世界との紐づけをされている様子が描かれていました。

現状のメタバースはまだ未知の存在ですが、現在のSNSのようにメタバースが生活の当たり前になることで、実社会と並列する『もう一つの現実世界』と化すのでしょうか。

⑥:相互運用性(プラットフォームの垣根を持たない)

たとえば、フォートナイトのアバターは同ゲーム内でしか使えず、他のオープンワールドゲームでも同じくそのゲームのキャラクターしか使用ができないというのが現状です。

一方で、完全なメタバースの世界ではそのようなサービス間の垣根を持たず、全員が共通のサービスを利用することで誰でも好きなアバターを使うことができます。

⑦:仮想世界に参加する個人や企業などが大量のコンテンツや体験を提供する

仮想空間の中で様々な人々や組織がコンテンツを制作できるようになります。

④で紹介したように、メタバースでは人々が仮想空間内で経済活動を行うことができます。

例えば、仮想空間内の独自のビジネスとしてゲーム会社が設立する可能性もあるでしょう。

仮想空間の中でレトロなテレビゲームが開発されると、VRメガネを通して映し出される仮想空間内のテレビ画面を見ながら仮想のコントローラーを持って操作するという、なんとも奇妙な光景が繰り広げられるかもしれませんね。


以上7つがマシュー・ボール氏が唱えるメタバースの必須条件です。

先述したとおりメタバースには様々な定義が唱えられており、公式に統一されたものはありません。

ですが、VR空間の中に広がる『レディ・プレイヤー1』の『オアシス』ような世界が、典型的なメタバースとして最もわかりやすく、それがメタバースの一つの完成形であるとされています。

メタバースは現実味を帯びてきている

今回は、話題沸騰中のメタバースについて解説してきました。

まるでSF映画のような遠い未来のイメージがありましたが、昨今の高速通信技術の進化や、VR技術の向上、さらにはコロナウイルス蔓延防止のための外出制限による仮想空間の需要増加により、仮想世界での生活が現実味を帯びてきました。

今回、マーク・ザッカーバーグ氏が本格的に動きだしたことで、今後各企業での開発競争が激化していくでしょう。

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