ベントレーがNFT初参入を発表。発行数「208」の理由は?

イギリスのベントレーモーターズが9月に1回限り、208本限定で初のNFT発行を予定していることがわかりました。

ベントレーは、イギリスの高級車ブランドで、1919年にウォルター・オーウェン・ベントレーによってロンドンで誕生。設立当初はル・マン24時間レースで5回の優勝を飾るなどモータースポーツの分野で名を上げて、高性能スポーツカーとして人気を博しました。

ただし1931年にロールス・ロイスに買収されてからはレース活動が封印され、その後復帰したものの6度目の優勝を果たすのが2003年と長いことレース会で存在感を出せなかったこともあり、特に日本ではあまりスポーツカーブランドとしてのイメージをもっていない人が多いかもしれません。ちなみにロールス・ロイスが倒産した後、ヴィッカースに売却され1998年からはドイツのフォルクスワーゲン社の傘下となっています。

ベントレーモーターズ提供

今回、ベントレーモーターズがNFTで初参入するのは、ポリゴンブロックチェーン上での予定。複数のブロックチェーンを検討したとのことですが「強力なコミュニティと持続可能性への取り組みという、英国ブランドにとって最も重要な要素を兼ね備えている」との理由でポリゴンを選択したのだそう。発行予定のNFTはいわゆるデジタルアート作品になる模様で、同社のデザインチームが制作。所有者には特別なアクセス権と限定特典が提供されるとのこと。

今回のNFTは「Web3.0エコシステムにおけるベントレーのオーナーシップを拡大し、強化するための長期的なアプローチの先駆けと位置づけ」としていて、さらに同社は2030年までにエンドツーエンドのカーボンニュートラルを達成することを公約しているため、その年にはすべてのベントレーが完全にバッテリー電気自動車になるとのことで「ベントレーのWeb 3.0への最初の冒険も持続可能な方法であることが極めて重要」だったとコメントしています。

同社のセールスおよびマーケティング担当の取締役、アラン・ファビィー氏は「ベントレーのお客様は、オンラインで生活し、デジタル通貨で高級品を購入し、メタバースでビジネスを確立しています。私たちは常に、お客様が情熱を注ぐ場所に関わり続けてきました。そして今日、それはデジタルマーケットプレイスで存在感を示し、NFT資産を提供することを意味します。私たちは、NFTがアートやアーティストの知名度を向上させたことを目の当たりにしており、同じことが高級車の分野でも起こりうると信じています」とコメント。

また「ベントレーのNFT参入は、Web 3.0空間への不可欠な第一歩となるでしょう。ベントレーは、NFC(非腐食性チップ)、オンラインゲーム、メタバースアプリケーション、組織全体でのブロックチェーン技術の使用など、他のデジタルプラットフォームも模索する予定です。ベントレーNFTの所有者は、近日中に発表される予定のコミュニティ限定の機会、報酬、およびユニークなユーティリティを利用することができます。」とメタバースなどへの展開についても言及しています。

さらに「今回の活動および今後の活動から得られる収益は、ブランドの社会貢献活動に役立てられます。ベントレーは、エンジニアリング、デザイン、および製造に関心のある学生への支援を強化する予定であり、これらはすべてベントレーが毎年新しい人材を必要としている分野です。また、ベントレーは、特に運輸部門において、持続可能性の向上に取り組む組織を支援する予定です」と言っており、今回のNFTの収益が社会貢献活動につかわれると発表しています。

ちなみになぜ発行数が「208」なのかの理由ですが、最速のグランドツアラー(コンチネンタルGTスピード)の最高速度でかつ、現代のベントレーデザインに影響を与えた1952年のRタイプコンチネンタルの総生産台数と同じなんだそうで、ベントレーにとって「208」は“特別な意味”を持つ数字なんだそうです。

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投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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