イベントのデジタル参加証配布サービス「ZEN STA」販売開始

リアルイベントからメタバースまで、さまざまなイベントのデジタル参加証明書の配布を可能にするサービス「ZEN STA(ぜんすて)」を、TOPPANとVESS Labsが販売開始したことを発表しました。

TOPPANは、TOPPAN(旧社名、凸版印刷)ホールディングスのグループ会社で、印刷技術をベースに情報コミュニケーション、生活・産業、エレクトロニクスの3つの分野にわたり、幅広い事業活動を展開している企業です。

またVESS Labsは、分散型アイデンティティ技術を活用したプロダクトや開発コンサルティングを行う企業です。分散型IDや検証可能なクレデンシャルを利用したデジタルクレデンシャル管理プラットフォーム「VESS」、Web3採用マーケットプレイス「SYNAPSS」の開発・運営を行っています。

TOPPANによると、リアルイベントやオンライン、メタバースイベントの参加証明としてNFTの配布を検討する主催者やイベント運営会社が増加しているものの、NFTは譲渡や売買が可能であることから、参加証明の担保が難しいという課題があるとのこと。そうした問題を解決するため、TOPPANとVESS Labsが共同開発を行い、販売開始したサービスが今回発表されたZEN STAです。

ZEN STAは、イベントに参加した証明を主催者側から参加者へ譲渡不可なトークンであるSBTやVC(※)などのデジタル証明書を、ワンタイムQRコードやURLで配布可能にするサービスです。SBTやVCを受け取ったユーザー情報を保存できるため、イベント終了後、参加者のみに特典NFTを提供するといった使い方もできます。

※Web標準を定める国際団体「W3C」が標準化を進める、第三者が介さずとも内容の検証がオンラインで可能な自己主権型のデジタル証明書のこと。

さらに、TOPPANが提供するNFT認証ソリューション「HAYACAWAわん」を連携することで、特定のNFTを保有したユーザーに限定したコミュニティ形成も可能になっています。

価格は30万円から、合計2,000個までSBTとVCの発行が可能で、対応しているブロックチェーンはPolygon(ポリゴン)です。まだ具体的な内容はあきらかになっていないものの、その他のオプション機能を利用する場合は、別途費用が必要になります。

TOPPANはZEN STAの販売開始にあたり、「イベント業界、エンターテインメント業界を中心にZEN STAを拡販し、Web3進出を支援していきます」とコメント。

またVESS Labsは、「ZEN STAを通して、Web3や分散型アイデンティティ領域の新たなユースケースを創出し、デジタルアイデンティティの社会実装の推進を目指します。両社は、Web3におけるNFT・SBT・VCを活用したマーケティング領域における協業により、企業のマーケティング活動、個人の体験に新たな技術を取り入れながら、日本国内のみならずグローバルなサービス展開を加速させていきます」と述べており、今後の展開について意気込みを示しています。

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投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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