PayPal、米ドル建てのステーブルコイン「PayPal USD」発表

大手電子決済サービスのPayPalが、米ドル建てのステーブルコイン、PayPal USD(PYUSD)のローンチを発表しました。PayPal USDは米ドルと1対1で交換可能で、PayPalを通じて売買することが可能。発行はニューヨークのPaxos Trust Companyによって行われます。

ステーブルコインは、法定通貨などと紐付けて運用され、価値が安定しやすい暗号資産。市場で流通している暗号資産の、相場が激しく変動するというネガティブ面を解決しようと生み出されたものです。日本では三菱UFJ信託銀行が開発したステーブルコイン発行管理基盤「Progmat Coin」などが話題にもなりました。

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PayPal USDは、米ドルの預金、短期米国債、および同様の現金同等物によって裏付けされていて、米ドルと1対1で交換可能なステーブルコインです。PayPalと互換性のある外部ウォレット間でのPayPal USDの送金 も可能となっています。イーサリアム・ブロックチェーン上で発行されるERC-20トークンとなり、ユーザーを対象に今後数週間以内にロールアウトが行われるとのこと。

PayPalの社CEO、Dan Schulman氏は、「デジタル通貨に向けたシフトは、米ドルのような法定通貨と簡単に連携できるデジタルネイティブな安定した道具を必要としています。私たちの責任ある革新とコンプライアンスへのコミットメント、およびお客様に新しい体験を提供する実績は、PayPal USDを通じてデジタル決済の成長に貢献するための基盤となります」とコメントしています。

PayPalによると「デジタル通貨に有用性を付加する製品やサービスの構築に加え、業界の発展に伴い規制当局と緊密に協力しながら、暗号通貨、ステーブルコイン、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に対する消費者や加盟店の理解を深めることに注力しています。ペイパルはPayPal USDの提供のほか、特定の暗号通貨を購入、保有、売却、送金する機能を顧客に提供しており、口座保有者がこの技術を取り巻くリスクと可能性を理解できるよう、教育コンテンツを提供している」としており、電子決済サービスの大手である強みを活かして、今後も暗号資産市場でシェアを拡大していくことが予想されます。

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大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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