大日本印刷(DNP)が、メタバース空間「バーチャル秋葉原」内に「警視庁サイバーセキュリティセンター」をオープンしました。サーバーセキュリティに関するユーザーの知識を高め、脅威への対処能力向上を目指すとしています。
大日本印刷は、日本を代表する総合印刷会社です。印刷基盤技術をベースに情報コミュニケーション部門、生活・産業部門、エレクトロニクス部門、印象部門の4分野にわたり幅広い事業活動を展開しています。
また、同社は2021年からXR(クロスリアリティ)技術によってリアルとバーチャルの空間を融合し、人々の体験価値を高める「XRコミュニケーション」事業を開始。今年7月には各種シナリオを通じて理解と共感を促す「ロールプレイング型のメタバース構築サービス」を提供するなど、デジタル領域の事業開発に力を入れています。
今回オープンした警視庁サイバーセキュリティセンターは、今年7月に採択された警視庁サイバーセキュリティ対策本部による「メタバースを利用した訓練実施委託」に基づき、サーバーセキュリティに関する生活者の知識を高め、脅威への対処能力向上を目指す目的で開発されました。
設置場所は、大日本印刷がAKIBA観光協議会とともに運営するメタバース空間、バーチャル秋葉原内です。Webブラウザやメタバースプラットフォーム「Cluster」から利用可能です。
警視庁サイバーセキュリティセンターでは、「サイバーセキュリティ人材の育成に関する産学官連携についての協定」に参画する警視庁と大日本印刷、そして中央大学の強みを生かした学習コンテンツを提供します。内容や難易度によって、1階と2階のフロアに分けられ、利用者の理解度や目的に合わせた学習を進めることができるとのこと。
また、インターネット上でのコミュニケーションの留意点や、著作物の取り扱いなど、日常的に活用できるサーバーセキュリティ対策について学び、学んだ内容をバーチャル空間での交流に生かすことでサーバーセキュリティを実践でき、より深い理解や学びの促進につながるとしています。
学びだけでなく、遊びの要素も取り入れられています。バーチャル秋葉原内にはカプセルトイが設置されており、利用者は各所にある仮想コインを集めて遊ぶことができます。カプセルトイのグッズとして、「フェアレディZパトカー」など、様々なアイテムの追加を検討しているそうです。同センターへ向かう途中にあるウォッチパーティー会場では、バーチャルアイドルの動画を楽しむこともできます。
大日本印刷は今回の取り組みについて、「警視庁サイバーセキュリティセンターを通じて、弊社は警視庁とサイバーセキュリティの認知啓発をおこなうとともに、生活者が犯罪に巻き込まれるリスクの低減や、より安全・安心な社会の発展に貢献していきます」とコメント。
さらに、「今後も警視庁と連携し、本センターのコンテンツ拡充や、サイバーセキュリティの認知啓蒙に貢献していきます。また、教育分野におけるバーチャル空間の活用についても検証を続けて、具体的なサービスの提供などにつなげていきます」とも述べており、今後の展開について意気込みを示しています。
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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