JR東日本「バーチャル秋葉原駅」を開業。リアルとの連動も

JR東日本が、オリジナルのメタバース空間 「Virtual AKIBA World”(バーチャルアキバワールド、以下VAW)」を、2022年3月25日にオープンすることが発表されました。

VAW(バウ)はJR東日本が掲げる、駅を“つながる”くらしのプラットフォームへと転換する「Beyond Stations構想」の一環としてオープンするもの。メタバース空間に秋葉原駅およびその周辺を再現。JR秋葉原駅をリアルに再現し、改札を通過したり電車に乗ったり、秋葉原駅周辺を歩くなどといったバーチャル体験ができます。

今回の取り組みは「リアルとバーチャルの融合」を図る第一歩として、HIKKYとNTTドコモと連携。HIKKYの技術「Vket Cloud(ブイケット・クラウド)」を活用し、スマートフォンから、アプリのダウンロードなしで手軽にVAWへアクセス可能とのこと。

Vket Cloudは、HIKKYが独自開発したVRコンテンツ開発エンジン。アプリを必要とせず、ブラウザ上からアクセスが可能。マルチプレイにも対応し、ボイスチャットやテキストチャットで他ユーザーとのコミュニケーションも楽しめるのが特徴です。

開業時には「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」とコラボし、バーチャル秋葉原駅を「シン・秋葉原駅」と改名。メタバース空間上にVAWオリジナルデザインのグラフィックと各キャラクターが登場します。また日本中央競馬会(JRA)やBEAMSとのコラボも予定されています。

JR東日本によると、リアルの駅空間で、XRの世界観を体験できるスペースを造成をするとのことで、「リアルとバーチャルの融合を加速させ、リアルの駅空間とバーチャル空間とのお客さまの往来を活性化し、クライアントにバーチャル上での広告展開と販売機会の提供を行います。例えば、リアル空間で出稿した駅広告がバーチャル空間でよりダイナミックに表現されたり、バーチャル空間で購入した商品がリアル空間でシームレスに受け取れるなど、JR東日本だからこそ実現できる、新しい日常の創造を目指します」とコメントしています。

VAWでは今後、限定入場券をNFTで配布するほか、将来的にはバーチャル空間内での買い物体験や、購入した商品を駅で受け取れるなど、リアルのサービスとの連動などが行われる予定です。

秋葉原に関するメタバース事業ではすでに、千代田区の支援したAKIBA観光協議会と大日本印刷による「バーチャル秋葉原」の事例があります。他にもさまざまなりアルな街をメタバース化したプロジェクトが登場しており、今後はこうした競合事例とどのように共存していくかが存続の鍵となりそうです。

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投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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