不動産を軸にさまざまな業界のアプリケーション開発・メタバース開発事業を展開するツバイスペース(Zweispace)が、東京都内に実際にある不動産物件のデジタルツインをメタバース上にて発表しました。物理的な物件の仲介は、不動産会社のPRESIが担当します。
ツバイスペースはブロックチェーンやAI、ロボットなどを用いて、不動産をはじめとするさまざまな業界にソリューション事業を展開する不動産テック企業です。
同社は、2015年に都内のワンルームマンション約700室を各室1ビットコイン(当時のレートで約4万円)で1か月間借りられるキャンペーンを実施。2022年には日本に加え、アメリカ、韓国、中国など各国で不動産ブロックチェーン特許の取得を完了し、メタバースでの商業用不動産賃貸管理業務を開始しています。
今回ツバイスペースがメタバース上に発表したのは、東京都内にある飲食店舗兼オフィスビルとアパレル店舗兼住居ビルのデジタルツインです。デジタルツインとは、仮想空間に現実世界とうり二つのものを再現する技術で、建物などでは空間の環境を再現し、高い精度のシミュレーションをおこなえるのが特徴です。
今回発表されたデジタルツインの価格は飲食店舗兼オフィスビルが6億7,800万円、アパレル店舗兼住居ビルは応相談となっています。メタバース上の物件の管理はツバイスペースが、物理的な物件の仲介は不動産会社のPRESIが担当します。
飲食店舗兼オフィスビルは1Fがレストランフロア、2Fから8Fがオフィスフロアになっています。オフィスフロアはAIによるリーガルサービスが利用でき、レストランフロアでは飲食店向けのソリューションを準備しているとのこと。
また、アパレル店舗兼住居ビルのアパレルフロアでは、実際の店舗と連動した商品のほか、店舗にはない商品も展示可能です。さらに購入した商品はメタバース上の住居にも保管でき、NFTと同様、ブロックチェーンに登録したうえで管理されるそうです。
2つの物件のデジタルツイン発表にあたりツバイスペースのCEO亀田勇人氏は、「現在、この他にもさまざまなツバイノート建築プロジェクトが進行中です」と述べ、PRESIの代表取締役である石井雄也氏は「ブロックチェーン技術により、今後デジタル世界と現実世界は益々セットになるのが予想され、PRESIとしてもこの時代の転換点に思い切り舵を切っていくと決めました。デジタルツインがある物件とない物件の価値が明確に分かれていくのが想像できます」とコメントしています。
これまでデジタルツインは自動車業界などの製造業で活用されていましたが、質感など細部にこだわった精緻な再現ができることから、不動産業界でも導入が進み、国内ではVRを使用した内見サービスが普及しています。今後はツバイスペースが提供するソリューションのように、デジタルツイン購入者向けのサービスや物理的な物件と連動した取り組みが増えていくことでしょう。
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- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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