時計ブランドのタグ・ホイヤー(TAG Heuer)が、スマートウォッチ「タグ・ホイヤー コネクテッド キャリバーE4」のウォッチフェイスと呼ばれる文字盤にNFTアートを表示する新機能を発表しました。
タグ・ホイヤーは、エドウアルト・ホイヤー氏が1860年に設立したスイスの高級時計ブランド。設立当初からストップウォッチやスポーツウォッチに力を入れ、1969年に世界初となる自動巻きクロノグラフ「オータヴィア」「カレロ」「モナコ」を発表、2015年には初のスイス製ラグジュアリースマートウォッチ「タグ・ホイヤー コネクテッド」を発表するなど、時代に合わせた製品を開発することで知られています。
今回発表されたウォッチフェイスと呼ばれる文字盤にNFTアートを表示する新機能は、スマートウォッチのタグ・ホイヤー コネクテッド キャリバーE4に追加されるもの。現在同スマートウォッチを所有しているユーザーは、AppleのApp StoreやGoogleのGoogle Play ストアを通じた無料アップデートで利用できます。
タグ・ホイヤー コネクテッド キャリバーE4を「MetaMask」や「Ledger Live」などの暗号資産(仮想通貨)ウォレットに接続することで、ウォッチフェイスにNFTアートを表示させる仕組み。NFTは六角形のウォッチフェイスに表示され、GIFアニメーションのNFTはループ再生もできます。
ウォッチフェイスはNFTを表示させながら、三角形と円形で時間と分を表現するなど、3種類のコンセプトデザインで時刻が確認可能。表示させるNFTは自身の所有するコレクションやタグ・ホイヤー監修の画像セレクションの中から好きなものを選べ、ウォッチフェイスの丸い画面に収まるよう、画像のサイズも変更できます。
新機能はタグ・ホイヤー コネクテッド キャリバーE4の45mmと42mmの両モデルに対応。屋外の強い日差しの下でも画面がはっきり見えるようコントラス比が設計されているほか、NFTの色彩の忠実な再現も重視しているとのこと。
タグ・ホイヤーはユーザーがNFTに安全にアクセスし、表示できるようにするため暗号資産ハードウェアウォレットのレジャー(Ledger)と提携。また、人気NFTコレクションの「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」や現代アーティストの村上隆とコラボした「Clone X」などのNFTプロジェクトとも協議したそうです。
タグ・ホイヤーのCEOフレデリック・アルノー氏は、Twitterのプロフィール画像をBAYCに設定、過去にはNFTの所有をツイートするなど、以前からNFTの分野に深い関心を持っていたことがわかります。
新機能の発表にあたり、「この機能は、アヴァンギャルドで革新的な技術を持つタグ・ホイヤーの伝統に合致しています。私たちの時計は、NFTの所有権を証明する機能により、ユーザーが自分のデジタルアイデンティティを誰にでもアピールできるようにします。タグ・ホイヤーは、今後Web3についてさらに多くのストーリーを語ることでしょう」とコメントしています。
2022年4月、時計ブランドのブルガリ(BVLGARI)が世界最薄の腕時計「オクト フィニッシモ ウルトラ」を発売。限定10本に腕時計の真正性とオーナーであることを保証するNFTアートが付与され、専用のメタバースにアクセスできることがわかりました。
スニーカーを筆頭に、アパレル分野ではリアルアイテムとNFTを組み合わせたプロジェクトが相次いで発表されています。腕時計はヴィンテージの価格高騰が話題の中心ですが、今後はWeb3を取り入れた製品が注目を集めるかも知れません。
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