儀間朝龍(Tomotatsu Gima)とは/STRAYM

廃材となったダンボールを作品へと蘇らせるアーティスト【STRAYM】

今回はテレビでも紹介された日本で最も注目されているダンボールアーティストの儀間朝龍について紹介します。

ダンボールアートはダンボールを使った作品の製作でダンボールに下絵となる絵を貼り付けて色をぬり、色んなパーツを作って形にしていきます。

廃材となる段ボールを再利用し作成できるのでとても環境に優しいアートと言われています。

目次

儀間朝龍

出典: 撮影:北川悠介

儀間朝龍は1976年に沖縄県で生まれました。

幼少期からアートに関心を持つと作品の制作等に没頭し、高校では油絵を専攻しました。

さらに、ピーター・ブレイク、ロイ・リキテンシュタイン、そしてアンディ・ウォーホールらに強く影響を受け、 大学時代には広く絵画を勉強しようと、日本画とシルクスクリーンを学びます。

卒業後は東京とニューヨークに住みイラストレーター、画家として制作活動を行います。

制作活動を進めていくと同時に環境問題にも興味を抱くようになり、絵の具を使うことに疑問を覚え始めます。

その後は沖縄に戻り、2006年には県内で一番大きな市場近くにアトリエを構え、新たな環境で制作を始めました。

彼は沖縄に世界各国から食料品や日常生活品が届けられていることから、島が多くの国々と繋がっているということを認識します。

そして『流通』と『消費』の影響により、ゴミが発生するシステムを知りました。

以前から趣味で廃材を使った製作していたこともあり、毎日山のように捨てられるダンボールを使って何か出来ないかと試行錯誤を行います。 

2009年のある日、雨に濡れたダンボールの端を見ると層になっていた紙が剥がれていることに気づき、その後ダンボールを水に浸けて糊を溶かし一枚一枚に剥がすことが可能なことを発見しました。

以降その紙を使ってドローイングなどを行い、ノートや封筒などのステーショナリーを作成します。

彼はこの製法を『SIMPLE PAPER MADE』と名付け、この製法を広く伝えるため、2011年にデザインステショナリーブランド『rubodan』を立ち上げ、商品販売を始めます。

また、沖縄を拠点に東京やサモア、タイ、フィリピン、インドネシアなどアジアの国々でも製法を広めるためのワークショップや商品開発に関わっていきます。

2014年よりダンボールの表面のプリントされたロゴやカラーを色紙として使用し、[ POP COLLAGE ] と名付けたコラージュ制作を行います。この制作は、ダンボールに入れられて届いた商品をモチーフにしています。

ダンボールは全て破棄された『もの』を使用し、製作時に出たゴミもリサイクル可能なので、環境に配慮されています。

作品について

CORTEZ KENNYⅢ KL

出典:https://straym.com/ (ストレイム) ※画像の無断転載、使用禁止

儀間作品の最大の特徴である廃材となったダンボールを水に浸けて糊を溶かし一枚一枚を丁寧に剥がしていくことで創り上げられる『POP COLLAGE』シリーズから生み出されたこの作品は、世界的に影響力のあるHIPHOPラッパーである『KENDRICK LAMER(ケンドリック・ラマー)』モデルの貴重なスニーカーアートピースの1点モノになります。

AIR JORDAN 1 RETRO HIGH TS

出典:https://straym.com/ (ストレイム) ※画像の無断転載、使用禁止

二つ目の作品は『POP COLLAGE』シリーズから生み出されたこの作品は、世界的に影響力のあるHIPHOPラッパーである『TRAVIS SCOTT(トラヴィス・スコット)』モデルのこちらも貴重なスニーカーアートピースの1点モノです。

両作品とも時代を象徴するTOPシューズのオマージュとなっており、今でも大変人気のシリーズとなっています。

儀間の作る作品はこうした時代背景を踏襲、または早期させるものが多くその時代を生きてきた人間に対しての問いかけや懐かしさを提示する、味わい深いアートとなっています。

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