ソラナ(SOL)ブロックチェーンの暗号資産(仮想通貨)ウォレット「Phantom(ファントム)」に、スパムNFTをバーン(焼却)する新機能「Burn NFT」が追加されたことを、開発元のファントム・テクノロジーズが発表しました。
ソラナは、2020年3月に公開された同名のブロックチェーンプラットフォーム上で扱われる暗号資産で、他のブロックチェーンとの相互運用ができることや、取引コストの安さ、またすでに多くのプロジェクトと提携していることなどから人気となっています。
多くの暗号資産では売買によって得られる利益を目的にした資産運用が図られていますが、ソラナは長期保有することによってステーキング報酬(インカムゲイン)を得ることも可能になっているのが特徴です。人気デリバティブ取引所FTXの創業者であるサム・バンクマンフリード氏の投資ファンドが、ソラナに出資していることでも有名です。
スパムNFTは、暗号資産ウォレットの資産を抜き取るため、ユーザーが偽URLをクリックするように誘導するフィッシング詐欺の一種です。Phantomだけでなく、MetaMask(メタマスク)などイーサリアム系の暗号資産ウォレットに関しても同様の詐欺事例があり、問題になっていました。
ファントム・テクノロジーズによると、攻撃者はソラナ公式を装い、多くのユーザーにスパムNFTをエアドロップさせているとのこと。スパムとは知らずにNFTを受け取ったユーザーは、スパムNFTからフィッシングサイトに誘導され、そこで要求されるトランザクション認証の実行やパスワードを入力してしまい、暗号資産ウォレットから資産が流出する被害が増えています。
今回発表された新機能Burn NFTでは、スパムと疑われるNFTをPhantom上でバーンすることが可能になりました。スパムNFTをバーンすると、少量の暗号資産SOLを受け取ることができます。
また、スパムNFTからフィッシングサイトと疑われるサイトへ誘導させられた場合に、Phantomから警告を発する機能も追加。今後はフィッシング詐欺を自動的に探知する機能も導入していくそうです。
NFTのフィッシング詐欺対策における過去事例としては、6月にNFTマーケットプレイス大手のOpenSeaが、売買プロトコルをWyvernからSeaportに移行したことがありました。
これはOpenSeaが2月に実施したWyvernのアップデート最中に発生したフィッシング攻撃により、170万ドル(当時のレートで約2億円)相当のNFTが不正入手される詐欺被害の対策を目的としたもので、疑わしい取引を自動的に非表示にする新機能が追加されました。
NFTが盛り上がりを見せる一方、比例してフィッシング詐欺による被害が増加しています。相次ぐフィッシング詐欺にプラットフォームがどのように対応し、ユーザーの安全性と信頼を確保するのか今後も注目です。
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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