リスキリング支援「ONGAESHI」のNFT初回申し込みがスタート

Institution for a Global Society(以下、IGS)は、同社が参画するリスキリング支援プロジェクト「ONGAESHI(オンガエシ)」で発行するNFTの初回申し込みを開始しました。

IGSは、人材教育のノウハウとAIなどのテクノロジーを活用し、教育・評価サービスを提供する企業。企業向けの適性検査「GROW360」や学校向けの適性検査「Ai GROW」、人材育成支援教育プログラムの「Dx GROW」といったプロダクトを展開しており、そうした事業の一環として取り組んでいるのがONGAESHIプロジェクトです。

ONGAESHIは、無償で利用できるリスキリング※・採用一体型サービス。転職に向けてリスキリングで学ぶ意欲がある人、それを支援したい人、およびリスキリングを終えた人材を採用したい企業をつなぎ、ブロックチェーンやNFTを活用して、転職希望者は無償で学べ、支援者は報酬が得られて、企業は人材を獲得できるという循環構造の構築を目指しています。
※リスキリング:職業、あるいは業務の変化に対応するために必要なスキルの再学習・再教育。

この取り組みが誕生した背景には、デジタル人材不足の問題があります。社会においてAIの浸透やDX化が進む中、デジタル人材の不足には今後も拍車がかかる可能性が大。そんな中で経済産業省は「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」で“学び直し”のサポートをするなど、国を挙げての人材確保に向けた取り組みが進められています。こうした支援を無償で実現しようとするのがONGAESHIの狙いです。

同プロジェクトは2023年2月に発足。慶應義塾大学経済学部附属経済研究所FinTEKセンター(以下、FinTEKセンター)、東京理科大学インベストメント・マネジメントをはじめ、三菱UFJ銀行、SMBC日興証券、三井住友信託銀行、コクヨといった団体・企業が参画。2023年9月のサービスリリースに向けて活動を展開しています。この中でIGSは、プロジェクトの運営やサービス開発などを担うという立ち位置です。

NFTを貸し出す際の選択画面イメージ

ONGAESHIの具体的な仕組みは、データサイエンスやDXなどに関する講座の受講権がNFT化され、学びたい人(タレント)を応援したい人(スポンサー)がそのNFTを購入。スポンサーはタレントにNFTを貸し出して無償の学びの場を提供し、学びを終えたタレントが転職すると、スポンサーには人材育成に貢献した報酬としてガバナンストークンが還元される流れです。

ここで利用されたNFTは、受講権としてだけでなく、資産として保有したり売却したりすることも可能。学びから転職という活用実績が増えることで需要の高いNFTとして付加価値がつきます。NFTは再利用や二次流通も可能な仕様となっており、スポンサーにも利益を還元していくことで持続的な教育資金の循環構造をつくりだすことを目指しているとのことです。

NFTを貸し出すタレント選択の画面イメージ

この取り組みの第1弾として用意されたのが、FinTEKセンター認証による「データサイエンス講座」、「DXデザイナー講座」のダブル講座とその受講権NFT。2023年9月の実施に向けて、6月28日に申し込みを開始したところ、2日間で100個以上の申し込みがありました。

企業における終身雇用が前提ではなくなると同時に、定年後も現役で働き続ける人が増えることが見込まれる日本社会において、リスキリングは重要なキーワードの1つ。そうした中で、学ぶ人、応援する人、企業それぞれに“三方よし”となるONGAESHIは、企業にとっても働く人にとっても興味深い存在となるかもしれません。

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投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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