青森ねぶた祭でつかわれる「ねぶた」の3Dモデルを、NFTマーケットプレイス「Adam byGMO」が青森青年会議所と共同で、NFTとして販売すると発表。先行して、ねぶたのもととなる原画データのNFTを1万人に無料配布しています。
今回の取り組みは、青森ねぶた祭の会期終了後、毎年廃棄されるねぶたを3Dモデル化し、NFTとして販売することで、祭りの新たな収益源確保や文化の継続を目的に行われるものです。
青森ねぶた祭は、青森県青森市で開催される夏祭り。奈良時代に中国から伝わった七夕の灯籠流しが起源などとされている、ねぶたと呼ばれる人形灯籠が祭りの主役になっています。毎年8月2日から8月7日にかけて行われ、2022年は新型コロナウイルスの影響から3年ぶりに開催されました。
今回、NFTマーケットプレイス「Adam byGMO」が青森青年会議所と共同で、ねぶた制作者の立田龍宝氏の作品「風神 雷神」を3Dモデル化し、NFTとして販売。ほかには、ねぶたの運行風景写真やねぶたのもととなる原画データもラインナップされており、8月下旬の販売を予定しています。購入金額の一部は、今後の青森ねぶた祭開催に向けた支援活動や、ねぶた制作者に還元されるとのこと。
また、青森ねぶた祭開催初日の8月2日から、2021年度に大型ねぶたとして制作された作品「市川團十郎白猿(いちかわだんじゅうろうはくえん)不動の睨み」の原画データを、NFTとして先着1万人に無料配布しています。
青森青年会議所はねぶたNFTの販売にあたり、「青森ねぶたは、祭りが終了するとそのほとんどのねぶたが廃棄となります。これは青森ねぶたの魅力の一つでもありますが、何か月もかけて制作する関係者の中には心を痛める人も少なくありません」としてうえで、「そこでねぶたのデジタル保存を行いながら、今後の祭りやねぶたの新しいあり方を模索していこうと考えており、今回のNFTアートの販売はその中の一つの取り組みとなります」とコメントしています。
日本文化のNFT活用事例としては、小野酒造店が純米大吟醸の日本酒「飛騰(ひとう) ASCENDING」と「燈火(とうか) ILLUMINATING」のラベルに描かれている浮世絵をNFTとして販売した例で、売り上げを持続可能な農業、酒造りをはじめたとした日本の伝統的なものづくりの維持普及、世界に向けた発信に使用するという例などがありました。
ねぶたや日本酒のラベルはアートとして海外からの評価が高く、NFTの販売が成功すれば、新たな収益源の確保につながります。また、これまでにない情報発信の手段となり、実際に青森ねぶた祭に足を運ぶ海外からの観光客が増加する可能性もあるでしょう。今後も日本文化のNFT関連の動きに注目です。
投稿者プロフィール
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