Andy Warhol『The New Spirit Donald Duck』ポップアートを築きアートと日常を繋げた芸術家【STRAYM】
Andy Warhol(アンディ・ウォーホール)は『ポップアートの巨匠』として知られ、広告や新聞など大衆文化を主題とした美術運動現代アートの中でも『ポップアート』という新たなジャンルを確立させたアメリカ現代アート界において最も重要な人物の一人です。
『ポップアート』は1950年代、イギリスで誕生しました。
今やサブカルチャーとして表現されていて身近な暮らしの中にある商品や大衆に共通するイメージなどをモチーフにしたものですが、1950年代ではまだ主に風景や人物などを主に題材にして芸術表現が行われていました。
『ポップアート』が主とする『自分たちの身近な暮らしの中にあるモノ』をテーマにして表現活動を始めるというのはとても斬新なことでした。
アートの世界でそれまで見向きもされなかった自分たちのリアルな生活や社会が芸術として表現されるようになったのです。
今回はこのように現代アートの親とも入れるアンディ・ウォーホールについて紹介します。
Andy Warholとは
カーネギー工科大学で広告芸術を専攻し卒業後ニューヨークへ移り商業デザイナー、イラストレーターとして成功を収め、その後30代でアーティストに転向しました。
1928年 ペンシルバニア州ピッツバーグ生まれで、東欧系移民一家の三男として誕生します。
アーティスト転向当初はアクリル絵具を用いてキャンバスに描いていましたが、その後は『ファクトリー』と呼ばれるアートワーカーを雇う形でアトリエを設け、シルクスクリーンを多用した作品を制作していきます。
これはアートを大衆向ビジネスとして飛躍させる転機になったと言われています。
多くの作品はアメリカの文化的なアイデンティティーを表現したもので、アメリカなるものの概念をテーマにしたとされ紙幣、ドルマーク、報道写真、一般消費財、世界のスター、政治家などはまさにその表れといえるでしょう。
70年代にはニューヨーク社交界のスターとなりました。
1972年に実母が他界すると、ウォーホールは世界中で個展を開催するようになります。
この個展拡大は母の死がきっかけと言われていますが、真相は不明です。
その後も多数の作品を発表、1987年に58歳で亡くなりましたが、現在もウォーホールの作品はアート市場で高い支持とファンを集め、色あせる事のない人気を擁しています。
代表作品には『キャンベル・スープ缶』『コカ・コーラ』『マリリン・モンロー』『毛沢東』『ドル紙幣』『ミッキーマウス(ディズニーキャラクター)』などがあります。
The New Spirit Donald Duckについて
アンディ・ウォーホールが1985年に発表した『広告ポートフォリオシリーズ(Adsシリーズ)』の10作品を代表する貴重な作品の一つです。
当時一般的によく知られた大量消費社会を象徴する広告の中でも、 1943年にアカデミー賞の長編ドキュメンタリー作品賞にノミネートされた短編映画に由来したビジュアルをウォーホールのシルクスクリーンプリント技術によって、色鮮やかに、そして見事にアート作品として昇華させた作品です。
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