JR西日本「バーチャル大阪駅 3.0」を3月に開業へ

JR西日本グループとREALITY XR cloud社は共同で、スマートフォン向けメタバース「REALITY」上に、実際の大阪駅を拡張したバーチャル空間「バーチャル大阪駅 3.0」を2024年3月に開業すると発表しました。

JR西日本グループは、社会の変化に対応し、持続的な成長を目指すために、『中期経営計画2025〜ポストコロナへの挑戦〜』を策定しています。この計画では、「新たな事業の創出」を重点戦略の一つとして掲げ、人々の暮らしや地域社会に貢献するイノベーションを推進しており、その一環として、デジタル技術を活用し、駅の機能や魅力をバーチャル空間に拡張するXR(クロスリアリティ)ビジネスに取り組んでいます。

2022年8月に、リアルとバーチャルの両方で駅の魅力を伝えることを目指して、実際の大阪駅をバーチャル上に再現した「バーチャル大阪駅」を開業し、初のXR施策を展開。さらに、第2弾としてREALITY XR cloud社と連携し、同社が提供するスマートフォン向けメタバースREALITY上に「バーチャル大阪駅 うめきたワールド」を開設すると、計47日間の期間中に約600万人が訪れました。

REALITYは、同名のアプリを通じてユーザーがオリジナルアバターを作成し、「ワールド」機能でバーチャル空間内を自由に歩き、アバター同士で交流できるプラットフォームです。

今回発表された「バーチャル大阪駅 3.0」は、これまでの取り組みを推し進めるもので、リアルな駅の機能であるプラットフォームがバーチャルで再現され、バーチャル大阪駅からREALITYで展開される各ワールドへの移動が可能になります。公開期間は、2024年3月上旬から2025年3月下旬までを予定。

バーチャル大阪駅構内のステージで配信イベントのイメージ

さらに、リアルな駅では実現が困難な表現活動の可能性を拡張するため、ユーザーが情報発信の場として活用できるさまざまな仕掛けが計画されているとのこと。たとえば、バーチャル大阪駅にステージや展示エリアを設け、ユーザーがイベントを主催するといったものです。また、多くのユーザーから支持されるコンテンツには、リアルな大阪駅と連携したイベントも計画されています。

ユーザーと企業のコラボイベントのイメージ

JR西日本グループによると「バーチャル大阪駅 3.0」では、「バーチャル大阪駅 うめきたワールド」を上回る来場者数が見込まれるため、企業や団体によるプロモーションの場としての活用が期待され、バーチャル空間での広告掲載やブース出展、駅全体を利用した宣伝活動、またJR大阪駅内の複合施設「大阪ステーションシティ」の店舗との連携販売のほか、ユーザーと企業が共同で行うイベントなども予定しています。

同社はこれらの取り組みについて、「ユーザーと企業・団体が共創する新たな空間を社会に提案し、新しい価値共創フィールドとして育成を図り、さまざまなパートナーと共に未来を動かす多様なビジネスの創出を目指します」とコメント。

これまでに実施した取り組みを踏まえ、新たな施策を行う「バーチャル大阪駅 3.0」がどのような価値創出につながるのか、注目が集まっています。

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投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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