ドイツの高級自動車メーカーのポルシェ(Porsche)が、同社初となるNFTコレクション「PORSCHΞ 911」をリリースしたものの、高額な価格設定にTwitter上で批判が集まり、発行停止を発表しました。
ポルシェは、フェリー・ポルシェ氏が1931年に設立したドイツの高級自動車メーカーです。高性能スポーツクーペやSUV、スポーツセダンを専門に生産し、「911」や「カイエン」などが代表的な車種として知られています。
今回発表されたPORSCHΞ 911は、ポルシェの代表的な車種911にインスパイアされた同社初となるNFTコレクションです。
同NFTはドイツの3DデザイナーPatrick Vogel氏によってデザインされ、購入者はパフォーマンス、ヘリテージ、ライフスタイルの3つからテーマを選択し、好みのデジタルアートを作成することができるものです。
PORSCHΞ 911は1点0.911ETH(記事執筆時のレートで約19万5,000円)で計7,500点が販売されたものの、価格設定にTwitter上で「高額すぎる」という批判が集まり、NFTマーケットプレイスOpenSeaでの二次流通価格は一時的に0.89ETH(約19万1,000円)まで下落。販売数は2,363点にとどまり、ポルシェはNFTの発行停止を発表しました。
ポルシェはPORSCHΞ 911の発行停止にあたり、「我々はNFT発行に、アート愛好家やポルシェ愛好家から多くの関心が寄せられていることを認識している。Web3コミュニティの多くの顧客は、直接的なリセールは採算が合わないと判断したようで、あきらかに購入を控えている。コミュニティの規模は、我々にとって決定的なものではない。重要なのは、コミュニティに対して、可能な限り特別で、個性的なイベントやユーティリティを提供できることだ」とコメントしています。
シボレーは入札ゼロの結果に
自動車メーカーのNFTリリースがふるわなかった事例では、シボレー(Chevrolet)が出品した1点物のNFTアート作品と実車を獲得できる権利をオークションに出品した例があります。
シボレーは2022年6月、アーティストのxsullo氏が2023年型「コルベット Z06」にインスパイアされて制作した1点物のNFTアート作品と、同一カラーである「Minted Green」にカスタムペイントされた2023年型「コルベット Z06」の実車をオークションに出品しました。
落札者にはNFTアート作品の保有権と信頼性を示すデジタル証明書に加えて、2023年型「コルベット Z06」の実車には、Z07パフォーマンスパッケージとカーボンファイバーホイール、記念のバッジが装着され、オプションコード「RFN」が付き、この車両がほかにはない唯一無二の1台であることが証明されるというものです。
オークションはNFTマーケットプレイスSuperRareの主催で、2022年6月20日から24日まで行われ、入札はイーサリアム限定となり、開始価格は206ETH(当時のレートで約3,200万円)からとなっていましたが、期限までに入札されず終了しました。
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