スポーツウェアブランドのナイキ(NIKE)が、NFT関連プロジェクトの売り上げで1億8,500万ドル(記事執筆時のレートで約256億円)を達成したことがあきらかとなりました。
イーサリアム(ETH)ブロックチェーン上のプロジェクトを分析しているDune Analytics(デューン・アナリティクス)によると、ナイキのNFT関連プロジェクトはこれまでに1億8,500万ドル(約256億円)を売り上げ、内訳はNFTの一次販売で9,300万ドル(約128億円)、ロイヤリティで9,200万ドル(約127億円)となっています。
2021年12月、ナイキはファッションやスニーカー分野のNFTを扱うブランドRTFKT(アーティファクト)を買収しています。
RTFKTのメタバース(仮想空間)アバタープロジェクト「Clone X(クローンエックス)」で、3,900万ドル(約54億円)以上のロイヤリティが発生。また、ナイキとコラボしたNFTスニーカーコレクション「RTFKT-MNLTH」では、2,422万ドル(約33億円)を売り上げており、買収が業績アップに大きく貢献したことがわかります。
さらにナイキは今年2月、リセールスニーカーのオンラインマーケットプレイスであるStockX(ストックエックス)に対し、商標権侵害を理由に損害賠償を求めて提訴しています。
提訴のきっかけになったのは、StockXが1月にローンチしたプロジェクト「Vault NFT(ヴォルトNFT)」に対するもの。同プロジェクトは人気スニーカーをNFT化し、購入者はNFTを実物のスニーカーに交換できます。
Vault NFTのなかにはナイキのスニーカーも含まれており、ナイキは「StockXは許可なくナイキの商標を使用したNFTを発行している」「ナイキが発行者ではないナイキのNFTが発行されている」と主張。自社のスニーカーを利用したすべての販売及びマーケティングの停止と、ブランドが被った金銭的損害の支払いを要求しました。
こうしたナイキの商標権を守る動きも、NFT関連プロジェクトの売り上げが順調に伸びた要因のひとつといえるでしょう。
D&G、ティファニーなどハイブランドも好調な売り上げを記録
NFT関連プロジェクトの売り上げとしてナイキに続くのは、ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)の2,565万ドル(約35億円)、ティファニー(Tiffany & Co.)の1,262万ドル(約17億円)となっています。
ティファニーはブランド初のNFTコレクションとして、人気NFTコレクションCryptoPunks所有者限定での販売で、所有するCryptoPunksのNFTを物理ペンダントとして再現し、さらにそのペンダントのNFTをリリースする取り組みを行いました。
人気NFTコレクションとのコラボや、NFTと同じビジュアルの物理アイテムを制作するなど、ファッションブランドは自社のデザイン資産を生かして、様々なNFTをリリースしています。今後ファッションブランドがNFTを活用し、どのような展開を見せるのか注目を集めています。
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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