株式会社宿力(やどりき) 佐伯尚志社長インタビュー

教えて!偉い人!【女子大生の社長訪問日記】

日本全体では人口減少が騒がれている中、全世界の都市人口ランキングでは東京がNO.1です。

それは日本が海外に比べて一極集中が著しいためです。

真の地域活性化とは何なのか、地域に儲かる企業を作るべく宿泊業界専門のコンサルティング会社を立ち上げた社長さんがいらっしゃいます。

このシリーズでは現役就活生の私が現役社長の方々を訪問し、インタビュー形式で社長さんの人生やキャリアの選択方法について語っていただきました。

働き方改革と緊急事態宣言で変わったことはなんですか?

今後の就活生はどこを見て会社を選んだらいいの?

今世紀最大の就活氷河期を生き抜いた私が本当に御社の社長さんに聞きたかったことをズバズバ聞いてきました。

就活生の皆様、ぜひ参考にしてみてください。

編集担当:たまご

インタビュー日時:2021年6月

目次

地域に儲かる企業の創出! 誰でも一つのきっかけがあれば良いステージが待っている

今回インタビューしたのは株式会社宿力の佐伯尚志(さえきひさし)社長。

学生時代のパッとしない人生から一転、楽天に入社した26歳のタイミングでで50歳までに沖縄支社長になることを目標にするも、わずか3年で目標達成。異例の大抜擢となりました。

現在は『地域に儲かる企業』を作るべく宿泊施設専門のコンサルティング会社を経営されています。

そんな佐伯社長に魅力のある社会とはどのようなものなのか、お話を伺ってきました。

学生時代は友達とbarを経営していました

たまご:略歴を教えて下さい。

佐伯さん:1982年山口県新南陽市(現:周南市)で生まれました。高校は5年制の高専で建築について勉強していたんですけど、卒業後は就職せずに沖縄の琉球大学に進学しました。学生時代には友達と4人でbarを経営していました。その後泡盛メーカーに就職後、伸び盛りのITに興味を持ち楽天に転職しました。楽天で北陸、沖縄の責任者を経験して2013年に株式会社宿力を創業しました。

たまご:いろんな経験をされているんですね!次に御社の職種について教えて下さい。

佐伯さん:宿泊業専門のコンサルティング会社です。

たまご:御社のアピールポイントを教えてください。

佐伯さん:地域に儲かる企業を創出するというところと、スタッフの幸せを追求するというところです。

たまご:なぜ大学は沖縄に行こうと思ったんですか?

佐伯さん:南の風に誘われて?笑。なんとなくです。深い意味はありません。

たまご:なるほど。学校で勉強していたのは建築のことだと思うのですが、将来的には建築の道には進まなかったんですね。

佐伯さん:それもなんとなく選んで、でも建築士って地道な仕事じゃないですか。当時は遊ぶのが好きだったので、建築の道には進みませんでした。

たまご:遊んでいたかったのですね。沖縄のbarってどのような雰囲気なのでしょうか?

佐伯さん:普通のbarですよ。どこにでもあるような。

たまご:そうなんですね!てっきり沖縄の民謡が流れているような雰囲気を想像していました。

佐伯さん:今でもありますよ。仲間の一人が買い取って経営しています。今は『BARハンモック』という名前でやってます。

たまご:18年続いているってすごいですね!沖縄に行った際はぜひ立ち寄らせていただきます。

楽天かマグロ漁船か

たまご:ご経歴の中で泡盛の会社から楽天に転職したとありましたが、楽天に転職した経緯を教えてください。

佐伯さん:泡盛のメーカーに一度就職したのですが、人生の厳しさを痛感しました。大学生の時はもっと華やかな社会人を想像していたんです。学生よりもお金にも余裕ができると。甘すぎましたね。現実は休みもほとんどなく、給料も上がらなく、ボーナスもない。連続60日働いた時もありました。

たまご:連続60日ですか?本当に休みないじゃないですか。

佐伯さん:当時は4年間そこで働いていたんですけど給料も全く上がらなくて経済的にも自暴自棄になっていたんです。今思えば自分の足らなさなんですけど、当時は会社や国家のせいにしてました。いよいよ経済的にも苦しくなり、このままじゃダメだ給料のいい会社を見つけようと思い、求人誌を買いました。

たまご:それで楽天にたどり着いたんですか?

佐伯さん:そうです。楽天ともう一つ迷ったのがマグロ漁船でした。

たまご:マグロ漁船ですか?!マグロ漁船って給料いいんですか?

佐伯さん:その代わり3、4ヶ月ずっと海の上ですけどね。今調べたらマグロ漁船って年収700万くらい稼げるみたい。

たまご:高いですね!全然知らなかったです。

佐伯さん:ちなみにマグロ漁船ではなく楽天を選んだ理由は、当時、借金もあって船上にATMがないので借金返せないなと思って断念しました。

たまご:波乱万丈すぎますね。楽天は誰もが入れる会社ではないと思いますが楽天に入るために何かされたのですか?

佐伯さん:僕が応募したのは楽天の沖縄支社の契約社員だったんですけど、面接官との相性が良かったです。

たまご:相性ですか?

佐伯さん:そう。相性(笑)!!君、面白いね!と言われて契約社員として応募したのに面接官の方から東京の本社で正社員として働きませんか?って言われたんです。

たまご:そんなことってあるんですね!

佐伯さん:その時26歳だったんですけど、このタイミングで人生変えよう、生まれ変わろうと決心して50歳までに沖縄支社の責任者になることを目標にしました。

たまご:それは当時の支社長が50歳だったからですか?

佐伯さん:そうです。でも本社で死ぬほど頑張って、その間に北陸支社長も経験して、僕は結局29歳で沖縄の責任者になる目標を達成しました。

たまご:わずか3年で達成してしまったんですね!

目の前の人を幸せにすることに尽力したい

たまご:起業したいという目標を持ったのはいつですか?

佐伯さん:北陸支社の責任者をしていた時にもう起業することは、こころに決めていました。50歳までに沖縄支社の責任者になりたいという目標に関してはこの時点でもう達成できるゴールが見えてきたので。そうしたら次の目標は何にしようかなと思って。

佐伯さん:経済的にも少し余裕ができた時に、やりたい仕事をやりたいようにできないのが窮屈だったのと、楽天の社長さんとは少し違った方向の考えを持っていたので自分の思う会社を作りたいと思い独立を決めました。

たまご:楽天の社長さんの方向性ってどういったものなんですか?

佐伯さん:三木谷社長(楽天の社長)は常に30年後の未来市場を分析し、目標をバックキャストで、高設定し実行する天才です。ベンチマークはGoogle!!世界のNO.1企業になるというのは壮大でスピード感も半端なかったです。そしてそこに乗れない者はついてこなくて良いというほどビジネスドライな一面もありました。僕は小さくても確実に目の前の人を幸せにする仕事がしたいと思いました。

佐伯さん:たまごさんは仕事ってなんだと思いますか?

たまご:難しい質問ですね。まだわからないです。誰かの役に立つことだと思っていますけど今の私にそんな能力はなくて。今は自分が食べていくためとか、お金を稼ぐためとか、まずは自分を幸せにできないと周りの人のために仕事なんてできないと思ってます。

佐伯さん:なるほどね。ほとんどの人は最初はお金、生活のためから始まると思います。別にお金に困ってなかったら一切仕事をしたくないという人もいるだろうし。

佐伯さん:でも真のお金持ちで遊び一択って人は、ほとんどいないんですよ。本当のお金持ちはいつまでも自分の専門領域について深く深く研究し更なる価値を見出そうと努力し続けています。芸能人とか見てもそうですよね。

佐伯さん:投資のみで儲けている、俗に言う“Rの住人”とか“FIRE”とか言いますけど、僕はそれだけの人生はつまんないと思います。

佐伯さん:仕事って『社会に価値を見出すこと』だと思います。まずは目の前の人を幸せにしたい。

佐伯さん:幸せの最初の一歩は家族。その次に友達。その次に一緒に働く仲間を、その次に社会に関わる人を、そしてさらに多くの繋がりの弱い多くの人を、そうするとその幸せって戻ってくるんです。

佐伯さん:遠くなれば戻りが小さいけど数は多くなる。そうやって幸せが連鎖する。その仕組みの効率化が会社。だからこそ、起業したいと思いました。

佐伯さん:好循環の社会システムを作りたい。僕は昔ダメ人間でしたけど、どんな人であっても天才じゃなくても幸せの連鎖を作る人になれるんです。

たまご:名言が多すぎてメモが間に合わないです。だから御社にマッチする人の項目にも家族を大切にする人、友達を大切にする人と書いてあったんですね。

佐伯さん:そうです。幸せの連鎖ってスキップできないんです。まずは家族に感謝できないと赤の他人を幸せにできるわけがない。

佐伯さん:それと、人の成長で言うと人間って人生のステージが違う人と友達にはなれないんですよ。

たまご:ステージですか?

佐伯さん:例えば僕が今SoftBankの孫さんと仲良くなろうと思ったってwin-winにはならない。享受を受けることはできても対等な関係にはなれない。それでは自分のステージは上がりません。レベルが少しくら上だったら仲良くなれます。

佐伯さん:だから自分がいる環境をきちんと選んでください。この人みたいになりたいなと思う尊敬できる友達と一緒にいられたら自分自身がすごく成長できると思います。

たまご:その通りですね。昔読んだ本にお金持ちになる方法として『こうなりたいと思う人と一緒にいなさい』と書いてあったのを思い出しました。自分がいる環境ってとても大事ですよね。

地域が発展するとき、そこには優良企業がある

たまご:地域に儲かる企業というのは地域活性化に尽力するといった意味合いであっていますか?

佐伯さん:地域活性化という名ばかりの活動は好きじゃないんです。地域活性化って10年前くらいから各地で言われていると思うんですけど、会社とかでも地域活性化を掲げているところって口だけなことが多いのも事実です。実質、活性化してない。

たまご:確かに結構昔から言っていますけど現状は変わっていない気がしますね。

佐伯さん:そうです。ここ数年で人口が増えているのって東京、神奈川、沖縄の3都府県だけです。なかなか施策が成功できてないんです。私が思うに地域が活性化する最大の要因って優良企業があることって考えてます。

たまご:優良企業ですか?

佐伯さん:例えば名古屋が3大都市となった立役者はTOYOTAでしょ?

たまご:そうなんですか?!知らなかったです。織田信長が出身だからだと思ってました。徳川さんの作った江戸幕府がある東京、豊臣さんの大阪、織田さんの尾張国の名残が三大都市圏じゃなかったんですね。

佐伯さん:ユニークな発想ですね。TOYOTAのように優良企業ができることで雇用がたくさん生まれます。地方にみんなが就職したいと思うような企業があると若者は出ていかなくなります。観光の世界で、雇用を生み続けている例で言うと、星野リゾートや長崎のハウステンボスなどです。

佐伯さん:だから僕の今の目標は地方に経常利益1億を超える会社を200社支援すること。

佐伯さん:そうすればその地域の納税額も上がるしインフラも整う、雇用も増える。それこそが本当の地域活性化につながるんです。

たまご:魅力的な仕事があるのはとても大事ですよね。

たまご:私も田舎出身で、先程おっしゃったような典型的な東京にあこがれて地元に帰る気のない大学生なんですけれども、そんな若者に田舎の魅力を伝えるとしたらどのようにプレゼンしますか?

佐伯さん:僕は都会も田舎もどちらが好きということはありません。ただ田舎の方が生活における選択肢が圧倒的に少ない。

佐伯さん:僕の地元は山口なんですけど、大学とは就職とかで他県に出ていった友達の2/3くらいは戻ってくるんです。でもまた県外に出ていってします。

佐伯さん:それは子供を生んだタイミングなどでもっとお金が必要になった時など、共働きするのに都合の良い仕事がなかったり、教育に不満があったりと生活を高水準にする選択肢が少ないんです。

たまご:私もそう思います。地元に帰った時にアルバイトの求人広告に記載されている時給は東京よりも300円くらい低くて驚きました。

たまご:大学の選択肢なども少ないと思います。一番いいところに合格できなかった時に丁度いいレベルがないというか。

佐伯さん:そうそう。たまごさんだって年収2000万円の職場が地元にたくさんあったら地元に戻りたくなるんじゃないですか?

たまご:戻りますね。

佐伯さん:だから僕は地域の企業を支援できるコンサルティング会社を作りました。

たまご:そうなんですね!納得しました。

本を読むより旅行に行きましょう

たまご:宿泊業専門のコンサルティングとなると、クライアント先の企業はコロナの影響を受けたところが多かったのではないでしょうか。

佐伯さん:宿泊業界は全体的に深刻なダメージを受けていますね。

たまご:クライアントがもし閉業の危機だったり、経営が厳しいなどのご相談を受けた時、どのようなアドバイスをしますか?

佐伯さん:どういう方向性で行くか未来を決めます。最優先事項は何なのか?会社を守ることなら、安全に生き残る方向性で考えるべきだし、この未曾有の危機をチャンスと捉えてリスクを取ってでも大きな未来利益にチャレンジしていきたいのか。その方向性を聞いた上で色々とアドバイスしますね。

たまご:キャリアを築いて行く中で勉強になったおすすめの本を教えて下さい。

佐伯さん:んーー、僕本を読むことをそんなに推奨していないんです。別に本を読むことはいいことです。ラーニングピラミッドってご存知ですか?

たまご:知らないです。

佐伯さん:どうやって学習するのが1番体に染み付くかというのがピラミッドで表されていて、学習定着率5%が講義、読書が10%、視聴覚が20%、デモンストレーションが30%、グループ討論が50%、自ら体験することが75%、他の人に教えることが90%。

佐伯さん:なので、本を100冊読むよりも、1回の旅行に行ってください!

たまご:事前にお伺いしていたお話によると今までたくさん旅行をしてきたとのことですが、何か印象深い旅行のエピソードはありますか?

佐伯さん:本当にいろんなところを旅行しましたけど、シンガポールやオランダで1ヶ月生活したのが1番楽しかったですね!

佐伯さん:知らない文化に触れて、生活をして、そこの文化で育った人たちと友達になったり恋愛をしたり、それが1番良い経験になりました。

たまご:旅先での恋愛ってなんか刺激的ですね!

たまご:質問は以上となりますが佐伯さんから何かインタビュー記事掲載に関して懸念点などはありますか?

佐伯さん:そうですね。よく『医者の子は医者とか、経営者の親からは経営者の息子』って聞いたことあると思います。でも僕は、裕福な家でも家庭環境が良かった訳ではありません。

佐伯さん:一番伝えたいことは『普通の人であっても、一つのきっかけを頑張れば良いステージが待っている』ということです。

佐伯さん:魅力的な人って何かに時間をかけている人です。就活ももちろん大変ですが社会人になってもレースは続いて行くと思っています。僕はダメな時期があったからこそこれだけ頑張れているなと感じます。

たまご:今回は貴重なお話ありがとうございました!

宿力 会社概要

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編集後記

私は小さい頃から東京にずっと憧れていました。

田舎の不便なところをたくさん知っているからこそです。

人口が減っていくのに伴って電車の本数は少なくなるし、大学の数も増えない。

地域活性化という言葉にも疑問を感じていました。

よくドラマやドキュメンタリーで取り上げられているけれど本当にそんなに効果があるのかと。

佐伯さんがおっしゃっていた本当の地域活性化とは地域に稼げる企業を作ること。この言葉にすごく納得しました。

今の日本にとって、地方に雇用を増やすことはとても重要です。

若者の都心への流出問題を指摘する前に、若者の居場所を作らなければいけません。

それを改善しないと好循環は生まれないのです。

日本は海外の国に比べて都市への一極集中が桁違いです。

だからこそ、佐伯さんがおっしゃる本当の地域活性化のためには『地方に儲かる企業を』という試みが1番効果的で地域貢献にもなるということなのです。

投稿者プロフィール

たまご
たまご
恵比寿から港区女子を夢見てライターの仕事をしている女子大生です。
夜景とイルミネーションが好きで、いつかタワーマンションに住んで都会の夜景を独り占めしたいと思っています。
インスタでハッシュタグ「豪邸」で調べることと、お風呂上りにベランダでオレンジビールを飲むことと、おいしいボンボンショコラを一日一個ずつ食べることと、ミルクティーを飲みながら読書をすることが好きです。
よろしくお願いします。
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