株式会社Fandom 高橋秀幸社長インタビュー

教えて!偉い人!【女子大生の社長訪問日記】

誰もが好きなことを仕事にできるとは限らない。

でも好きを極めた人は強い。

それを仕事として生活し、収入も上げていこうと思った時、だれかがそのベクトルを変えなければなりません。

たとえ失敗したとしてもチャレンジしたということが自分自身を強くしてくれるでしょう。

このシリーズでは現役就活生の私が現役社長の方々を訪問し、インタビュー形式で社長さんの人生やキャリアの選択方法について語っていただきました。

働き方改革と緊急事態宣言で変わったことはなんですか?

今後の就活生はどこを見て会社を選んだらいいの?

今世紀最大の就活氷河期を生き抜いた私が聞きたかったことをズバズバ聞いてきました。

就活生の皆様、ぜひ参考にしてみてください。

編集担当:たまご

インタビュー日時:2021年9月

目次

スタート地点は一つじゃない!失敗こそが人間性をつくる

今回インタビューさせていただいたのは株式会社Fandomの高橋秀幸社長です。

高橋さんの壮絶な人生にフォーカスを当ててインタビューしました。

人生逆転のチャンスをつかめるかどうかは自分次第!なにか一つ失敗してしまって自分の夢を諦めそうになっている方、人生プランが崩れて心が滅入ってしまっている方にぜひ届けたいインタビュー記事です。

DJ時代、インディーズで曲をリリース

たまご:略歴を教えて下さい。

高橋さん:株式会社ファンコミュニケーションズに入社後、スマートフォン向けのアドネットワークのクライアント向けのセールスとメディアパートナー向けの販売に従事しました。同時期にディベロッパー向けの勉強会への助力。

高橋さん:同社を退職後、ベンチャーを1社経由し、フリーランスとして独立。複数社の大手外資企業のマーケティングやアドプラットフォームの国内のクライアント/メディアへの折衝を経験させていただきました。

高橋さん:その経験を生かして主にスマホを中心としたゲーム関連、デジタルマーケティングなどを構築、企画、事業開発等を中心に幅広い分野で活動。そして2019年にFandom社創業現状で企業へのデジタルマーケティングを中心とした施策や開発を行っています。

たまご:フリーランスのご経験もあるんですね。

たまご:職種や事業展開について教えて下さい。

高橋さん:デジタルマーケティングやそれに伴うIT開発等を行っております。パッケージング(Unity、Unreal Engine、Shopify等)を利用するケースが多いですが、自社でSNS運用/ITサービス/IT製品開発/も行っております。

たまご:ではまず最初に高橋さんの就職前のことについて教えていただきたいと思います。

たまご:子供の頃の夢はなんでしたか?

高橋さん:8年間野球をやっていたので野球選手だったと思います。

たまご:野球をやられていたんですね。大学生のときも野球をやっていたのですか?

高橋さん:大学生のときはひたすら音楽活動をしていました。DJをやったり作曲をしたり、当時からPCは好きで自分で色々ガチャガチャ動かしながら音楽を作ることが好きでした。

たまご:DJですか?!かっこいいですね!DJや作曲をやっていた時期のことについて詳しく聞きたいです。

高橋さん:そんなに大きいイベントをできるわけではなかったので、西麻布のBarなど本当にコアなファンしか集まらないような会場でお客さんが10人くらいのときもありました。インディーズ界隈で500枚売れたら最高!くらいのレベルでした。

たまご:CD500枚ってすごいことですよね。

高橋さん:当時一緒にやっていた人は今話題になっているヒップホップグループの音楽プロデューサーをやっている人もいます。

たまご:SNSで話題になっていますね。高橋さんも学生時代は音楽の世界でやっていきたいという夢があったのですか?

高橋さん:やっていきたいという思いはありましたけどやはり音楽の世界でやっていける人というのは『続ける』ことができる人であり、『才能』がある人なので。

たまご:1%の才能と99%の努力みたいな感じですね。

高橋さん:だれもが好きなことを仕事にできるわけじゃないですし、それに思い入れがありすぎてもダメな場合もありますからね。

たまご:好きなこと=得意なことではないし、誰もが好きなことを仕事にできるわけじゃないというのはとても納得できます。

高橋さん:好きなことを仕事にしていることで逆にパワーになってくれる場合もありますけど、変なこだわりが出てきてしまうと逆効果なので。

たまご:変なこだわりというのは?

高橋さん:例えば自分が好みの音楽性のためにポピュラリティが失われてしまったり、違いが分かりづらい部分にこだわりが強すぎてその製作における選択を誤ってしまったりとか。ブランディングや人気や売上につながらないことも多々あります。

たまご:確かに。ビジネスにするにはお金を生み出せないといけませんもんね。

就職氷河期で半年ほどニート経験も

たまご:ご本人の就活エピソードを教えてください。

高橋さん:SIerを本気で考えてましたが、経験もなく、理系でもない私が就職するのにハードルが大きかったと思ってますが、あまり就活うまくいかなかった人間なので、きつかった思い出しかないです(笑)ただ、そのときにめちゃめちゃ落ちた企業様ともお取引できているので不思議です。

たまご:文系からSlerはとても珍しいですよね。

高橋さん:大学時代に足に腫瘍ができてしまい、就職活動を1年ずらすことにしてたのですが、2008年ごろは日本の就職氷河期も終わりを迎え、好景気に移行するフェーズでしたが、リーマンショックで環境が激変して、一転就職がうまくできず、そのまま大学を卒業して、フラフラとニートをしていました。

たまご:今も就職大変と言いますけど、リーマンショック後もなかなか大変そう…。

高橋さん:ニート期は非常に楽しく過ごしておりましたが、その後、スマホが世の中で流行りそのアプリを右も左もわからないまま手探りで作っていた時期が一番大変だったかなと思っております。

高橋さん:わからない部分を質問をしたり、効率の良い方法やプログラミングについて教えてくれる方も周りに全然いない状況だったので、なかなかに大変かつ、一人で作るものじゃないなあと思っておりました。

たまご:今だったらプログラミングも主流になってきましたけど、なかなか当時は勉強も難しいですよね。独学で作り始めてしまうのがすごいです。

たまご:では、略歴の最初の株式会社ファンコミュニケーションズに入社したのは新卒ではないということですか?

高橋さん:新卒ではないです。半留して9月に大学は卒業したんですけど、その後半年間はニートをやって、アルバイトを1年ほど挟み、そこが2011年に東日本大震災でなくなり、そろそろ仕事しないとまずいなと思って、アルバイトを探し始めました。

独学で基本情報処理の資格を取得

高橋さん:2007年~2008年頃ってiPhoneが出始めくらいだったんです。

たまご:私はiPhone6からしか知らないです。

高橋さん:でも正直iPhone4くらいまでは国内ではiPhone持たれている方少なかったですね。

高橋さん:iPhone4のときに感動したのをよく覚えています。それまではPCでしか地図は見れなくて、どこか行きたいところがあったとしたら家でPCで地図をプリントアウトしてから家をでなければならなかったんです。

高橋さん:でもそれが携帯で自分の位置情報を取得してリアルタイムで地図を見れるようになって、かなり便利になりました。

たまご:めちゃくちゃ方向音痴なので今の時代に生まれたことに感謝です(笑)

高橋さん:日本ではiPhone3Gから発売されたんです。当時のAppleって1999年にキャッシュアウトで買収される寸前のときにスティーブ・ジョブズ氏がAppleに戻ってきて、ipodが大当たりして復活したんです。当時はみんなipodもってましたね。

たまご:ipod持ってなかったですけど、聞いたことあります!

高橋さん:自然といろいろと触っていたのもあり、営業的な仕事よりもSlerになるために、基本情報処理の資格を取ろうと勉強しておりました。

たまご:プログラミングとかって独学では難しいとよく聞きますが独学で勉強をし始めたんですね。

高橋さん:でも学生時代から音楽が好きでよく自分でもPCや機器は触っていたので少しはわかっていたつもりだったんですけど、当時はあまり聞ける人もいなくて大変でした。

たまご:今だと結構聞ける人もいますし、交流プラットフォームも増えていますもんね。

高橋さん:そうなんですよね。オライリーの本とかで勉強する人が多いと有名なんですけど、あの本ってもともと基礎知識がある人しかそもそも理解できないですからね(笑)

たまご:オライリーの本聞いたことあります。初心者向けではないって。

高橋さん:そんなこんなしながら手探りでアプリを作っていました。

高橋さん:でもやってみた結果一人でやることではなかったなと思いました(笑)時間もかかる上に、効率的な開発方法なども思いつくところや教えていただけるような方もいませんでした(笑)

高橋さん:文系でしたし、僕が新卒のときのSlerやソフトウェアベンダーは即戦力しか雇ってくれなかったんです。

2年で売上20倍!?

高橋さん:それから転機になったのは2011年3月11日ですね。

たまご:東日本大震災の日ですか?

高橋さん:リーマンショックの3年後ですけど、都内でも震度5以上の地震で当時アルバイトとして取引させてもらっていた会社が機器でびっしりだったんです。それでその機器たちも倒れてひどくぐちゃぐちゃになってしまって。その日家に帰ったらリストラの連絡が来ました。

たまご:リストラですか…。大変…。

高橋さん:その後ですね。ファンコミュニケーションズが国内でアフィリエイトでは規模の大きい会社だってこと知らないで受けたんですけど、15分面接に遅刻しましたけどなんとか合格できました。

たまご:すごいですね(笑)面接遅刻は逆に面白いと思われたんですかね?(笑)

高橋さん:面白採用枠だったんですかね。過去に音楽を作っていた経験がある話や自分で作ったアプリを見せるなどして採用してもらいました。きっと当時の営業職のカラーにマッチしたんでしょうね。

高橋さん:僕は過去に生配信の走りのような活動をしたり、自分でアプリ開発をしたり、音楽のようなものをやっていたり、技術に興味があることは伝えられたと思います。それで若手で自分から動けるようなガッツのある人が好まれたのではないでしょうか。

たまご:やはり、自分で作った作品を持っていくというのはIT企業の面接においてとても重要ですし、武器になりますよね。興味の深さを示せると言うか。プログラミングは独学では難しいと聞いていましたが、やはり結局は自分が好きなことになると強いですよね。

高橋さん:でも僕が入った時にそこの会社は売上何千万くらいだったんですけど、2年間で20倍まで伸びました。

たまご:20倍?!20倍まで売上をあげるって具体的にはどのような施策を行ったのですか?

高橋さん:広告の営業だったんですけど、いわゆる掲載企業に営業に行くのが仕事です。

高橋さん:だから競合他社よりも広告の視聴率があがるような施策を考えてプレゼンしたり、広告のクリエイティブ面のアドバイスを豊富に行ったり、当時はやはりグリーなどの大きな会社が有利だったんですけど、それらがすべてスマホでできるのは画期的で、広告効果の細かいのを集めて地道な作業ですね。それでコツコツ売上を伸ばしていきました。

高橋さん:当時ってまだスマホに対する信用が薄かったんですよね。だって昔のiPhoneはコピペすらできなかったんですよ?!

たまご:想像できないですね。

高橋さん:あとは自発的に広告運用に関する勉強会等を社内外で開いていたり、手伝いをしていたことも効果があったと思います。

高橋さん:2010年くらいのスマホアプリを使った商売ってマネタイズがとても難しかったんです。いまでも『ゲーム』『広告』『マンガ』『EC』『CtoC』くらいしか方法はないんですけど。完全にエンタメ寄りのものが一番ビジネスとして成り立っていました。

高橋さん:今までのガラケー時代のコンテンツが更にリッチ化したもので発展していました。

たまご:今はユーチューバーが子どもたちの間で将来の夢の1位になるくらいですけど、ユーチューバーが稼げているのだってほとんどが広告収入ですもんね。

高橋さん:やはりインターネットって平面の世界なので、一つ儲かるメディアを持っていたらそれでお金になるんですよね。

年収は5倍?!気兼ねなくタクシーに乗れるようになるまで

たまご:フリーランスになったときに、最初は自分で仕事をとってくるのは大変じゃなかったですか?

高橋さん:フリーランスになる前に、自分の会社員時代の先輩がフリーランスで活動していて、結構大手の会社を取引をしていてそれなりに仕事がもらえていたんですね。だからそれを見て正直自分にもできるだろうなあと思ってフリーランスになることを決めました。

高橋さん:文系フリーランスは当時博打と言われてたんですけどね(笑)

高橋さん:もともと、PCを利用してDTMや作曲をする際に、ヴィジュアルプログラミングを元にしたソフトウェアを使って、作曲するためのエフェクターや作曲に必要なものをPC上で組み上げていたので、時間と忍耐力だけはそこそこあると若い時は思っていたのですが、考えが甘いと今思えば言わざるを得ないですね。(Cycling74社のMaxというソフトウェア https://cycling74.com/products/made-with-max)

高橋さん:大学時代もそこまでお金も持ってなかったので、25歳くらいまでは貯金らしい貯金ができなかったのが今でもそこそこ大変な思い出です。タクシーとか30歳くらいまでほぼ乗車することなかったです。仕事で地元駅までの終電がないので、隣駅まで4kmとか深夜2時くらいに真冬で歩いて帰ったりしたのが辛かったです(笑)

たまご:壮絶な人生ですね。

高橋さん:だから就活生の方々に僕の生き方を説明しても参考になるかどうか…。

たまご:でもタクシーは乗れるようになったんですもんね!気兼ねなくタクシーに乗れるようになるには?みたいな感じで行きましょう(笑)

高橋さん:それいいですね(笑)

たまご:一番忙しかった時期はいつでしたか?

高橋さん:でも今かなあ。忙しかった時期は何度もあるけど、色んな経験をして年収も上下することはあったけど結局はフリーランス時に年収5倍くらいになってますから。

たまご:5倍!?夢がありますね。それはタクシー乗りますわ(笑)

高橋さん:でも忙しいときは9時半出社で23時まで毎日働いていて、23時に会社が閉まるから23時に会社を追い出されていただけで、その後も仕事は残っていたんです。

高橋さん:それで渋谷の郵便局が夜中も空いていたんですよね。だから郵便局に入って深夜1時まで仕事をしたくらいでそれでも終わらないし、終電もないし、タクシーには乗りたくないし、漫画喫茶に泊まって次の日また出社という生活も経験しました。

たまご:その生活ってどれくらい人間続けられるんでしょうか…?

高橋さん:でも僕の場合は土日はきちんと休めていたので、1年くらいだったらいけるんじゃないでしょうか。今でもそういう人も現実的にいらっしゃると思います。

たまご:やはり仕事が好きなんでしょうね。そうじゃないとここまでできないですよね。

人生一度きりだからやりたいことやれ!!

たまご:起業したいと思ったきっかけはなんでしたか?

高橋さん:当時一緒に働いていたエンタメ系の会社の人に『人生一度きりだからやりたいことやれ!』って言われたのがきっかけです。

高橋さん:最初はその人が『こういう会社作ってよ。そしたらいくらで買ってあげるから』という誘われ方だったのですが、それは僕自身の自由度はなくなってしまうと思ったので断りました。

たまご:それは資本金として融資してくれるという意味ではなく、完全子会社になるという意味ですか?

高橋さん:そうです。株式を51%ほど買い取るという意味ですね。

たまご:それは辞めたほうがいいですね。完全に経営の決定権はそちらの親会社に握られてしまうということですよね。

高橋さん:そうです。それは断ってよかったなと思っています。

高橋さん:それから起業する前に外資系の起業と提携して仕事をしていた時期があるのですが、そのときに外資企業で働いてる人立ちのビジョンの強さに影響を受けたという部分もあります。

たまご:外資で働いている方々ってどういう感じなんですか?日系企業の方々とどのように違うと感じましたか?

高橋さん:ゲームエンジンを提供している会社だったのですが、このソフトウェアを広めるためにはどうしたらよいか、地域に根ざしてその土地のデベロッパーが喜ぶようなイベントを積極的に開催したり、上場させるためにはどうしたら良いか、社員全員が同じ方向を向いているような会社でした。その姿に影響を受けましたね。

高橋さん:ビジョンを大事にしていて、目標に向かってぶれない人が多かったです。だから僕もそういう社員たちがいる会社を作りたいなというのは今でも目標にしています。

たまご:起業当時のメンバーとはどのように出会ったのですか?

高橋さん:マーケティングの会社を起業しようよ!と言ってくれたフリーランス時代で一緒に働いた方と、もうひとり取締役に高橋という人がいるのですがその人は過去に会社をやったことがある人で、そのノウハウにも助けてもらいながら一緒に始めることを決めました。

たまご:取締役のところに高橋さんがもうひとりいらっしゃったので兄弟だと思っていました(笑)家族経営のタイプなのかと。(笑)

良くも悪くもニューノーマルな時代へ

たまご:コロナの影響で働き方はなにか変わりましたか?

高橋さん:フリーランスを2014年〜2019年まで続けていたので、実は、出社しない働き方はあまり変わっていないです。ただ、リアルでの打合せの頻度や先方に場所まで来てくれという流れの頻度は落ちました。

高橋さん:もともと定例も一箇所に集まって会議をしていましたが、現在はすべてGoogleMeetかZoomになっております。移動を極力減らしたり、感染リスクの高い行動は避けて運営を行っております。

高橋さん:移動しない分、移動中の時間を他に当てられるのでそういう面ではプラス担っていると思いますが、反面、メリハリがつかないときもあるとフリーランス時代から思っているのでそこはマイナスかなと思います。

たまご:コロナで良かった影響、悪かった影響はありますか?

高橋さん:良くも悪くもニューノーマルな日常になったことですね。割とここまでのピンチでないと社会や会社という大きい組織は動きづらいので大義名分ができ、ITの力を利用せざるを得ないという社会変革は非常に珍しいと思っております。良い意味でDX化をせざるを得ないところに手が入るというのは非常に大きいです。

高橋さん:ただ、対面で仕事する良い部分が損なわれてしまい、生産性が下がるというお話もちらほらでたり、伺ったりしておりますので、一概に良いとは言えないまでも、生産性の向上と無駄な仕事の削減や自動化(RPA)などのワードがちらほら出ただけでも、かなりの進歩だと思います。自社にジャストフィットする施策を各社で行うのは良いことだと思います。

高橋さん:デジタルマーケティング界隈だとデータを取得してそれを元に次の企画を検討したり、提案したりすることが多いので、認知施策やSNSでのバズ施策がしづらいというマイナスな面もあります。

高橋さん:ただ飲食業や観光業などのダメージが大きそうなので、そこを解決できる何かが求められていると思っております。

たまご:DXをどこか他人事のように捉えていた企業が強制的にDXを導入せざるを得なくなったというのは大きいですね。

人間性とは他人との差である

たまご:御社で挑戦できることは何ですか?

高橋さん:仕事上で大企業がやらない部分まで見れるので、そこはプラスになるかと思います。最近だと、とある法律関連を弁護士さんと調べたりそれをサービスに反映する際に色々と調べたりということが多かったです。

高橋さん:後は、デジタルの広告周りや、ITサービスの立ち上げってどういうものか?とか開発がどうなっているか?を見ることができるかと思います。

たまご:弁護士さんともお仕事ができるってとても貴重ですね。

たまご:御社で働くとどのような能力が身に付きますか?

高橋さん:スキルアセットは人それぞれだと思いますが、わかりやすい部分だと、SNSの運用やデジタル広告の知識、サービスの立ち上げから開発、運用までの流れを掴むことができます。決してインターネットですべて見ることができない部分を味わえると思っています。

たまご:ではどんな人が御社の社風にマッチしますか?

高橋さん:効率的に働きたいという方や好奇心が高く自分で調べ物をしてみたり、粘り強いという方が向いているかと思います。意見を積極的に言いたいという方も向いているかと思います。

高橋さん:なにかお金にならなくても、やり続けたことがあり、その知識、経験を生かせる人も向いています。

高橋さん:あと、とりあえずわからないからやってみるか!という方も非常に良いです。音楽やゲームやアニメが好きという方もマッチするかと思います。

たまご:お金にならなくてもやり続けたい人が御社に向いているというのは、どういった意味でしょうか?やはり仕事をする上でお金を生み出せる人が必要ではないですか?

高橋さん:僕のように、今までこだわって何かを続けて来た人たちは、その人なりの美学がありますよね。誰よりもパワーがあります。でもそれを使って生活をしていきたい、年収を上げたいと考えた時には先程も言ったようにこだわりすぎるのもよくないです。

高橋さん:そういうときはパワーを向ける方向性を少しだけアドバイスするんです。誰かに言われなくてもずっと同じことを続けてきたという強さがありますから、その方向性を変えるだけですごく会社の力になってくれます。

たまご:なるほど。マネタイズの方法ならいくらでもアドバイスしてくださるということですね。

高橋さん:ある尊敬する方が言っていました。『人間性とは他人との差である』と。今日何かをさぼったらそこで他人との差が付きますよね。

高橋さん:挫折したとしてもそれも人間性だし、何かうまくいかなくてもそれがパワーになる人もいる。何かを1年2年サボらずに続けられるというのはそれが人間性だし、それは大きなアドバンテージになります。

高橋さん:好きなことをやって失敗したのも人間性の差になることであって、そこから必ず学べることがあります。

たまご:それは本当にそのとおりだと思います。『人間性とは他人との差である』っていい言葉ですね。その軸で生きることができたら少し生きやすくなるかも知れませんね。

『The Virgin Way』『SHOE Dog』『努力2.0』『超予測力』

たまご:キャリアを築いていく中で勉強になったおすすめの本を教えて下さい。

高橋さん:The Virgin Way、SHOE Dog、努力2.0、超予測力ですね。

たまご:それぞれの本の内容について簡単にご紹介頂いてもよろしいですか?

高橋さん:The Virgin Wayはヴァージニア空港の創業者の方の自叙伝のような本なんですけど、この方とても冒険家で、壮絶な人生でとてもおもしろいですね。

たまご:高橋さんの人生もなかなか壮絶ですけど、やはり上には上がいるんですね(笑)

高橋さん:全然いますね(笑)

高橋さん:2冊めのSHOE DogはNIKEの創業者の一人であるフィル・ナイトさんの話です。

高橋さん:この方もとてもおもしろい方で、1960年代の話なんですけど、実際は会計士になれるくらい頭の良い人だったらしくて、でも彼は陸上部で毎日大学のコーチとどのような靴を履いたらタイムが速くなるかについて研究していました。

高橋さん:それで試行錯誤して作った靴を他の大学の陸上部に行って自分たちで商売までしていたんです。それが後にNIKEになっていったんです。

たまご:メーカーってそういう風に出来上がるんですね。今や有名な大企業であっても最初はそのような2人の商売から始まったと思うと夢が広がりますね。会計士になれるくらいの硬い道が約束されていたにも関わらず冒険する道、先駆者の道を選んだ選択も尊敬します。

高橋さん:そうですよね。フィル・ナイトさんって割と有名な企業でもマーケティングで有名で、AppleもNIKEを手本にしていたと言われています。

たまご:世界を代表する億万長者と言われていたジョブズさんにお手本にされているってすごいですよね。

高橋さん:面白いおじさんとしてアメリカでは有名みたいですよ。

高橋さん:3冊めの努力2.0は東大出身のプロゲーマーの方が書いた本です。東大に受かる努力レベルではもはや世の中では通用しないと言っています。とてもストイックな方ですね。

たまご:おもしろそうです!先程のNIKEの創業者の方の話じゃないですけど東大に行ってもなおプロゲーマーの道に進むというキャリア選択がすごいですよね。直接お話聞いてみたいですもん。

高橋さん:最後の『超予測力』は、時代の流れを予測して実際に当てられる人ってどんな人?というのが詳しく書かれています。

高橋さん:数百年前の医療や政治的な予測等が書いてありますが、昔は権威主義で偉い人が効果がある治療があると言った場合に皆それに従って、検証や実際のデータを見ながら観察したり、医療後の観察などをしなかったりしたというところから、徐々に現代的な事後観察等に移ったという話や、政治の成り行きを専門家から素人の方にまで検証をした実験の結果等が記載されています。

高橋さん:アナリストは本当に必要なのか、どういう人が予測力がある人になり得るのかが書かれていてこの本もとてもおもしろいです。

たまご:魅力的な本ばかりですね。よく本を読まれるんですね。

高橋さん:マンガやアニメの方が圧倒的に多く読んでますけど(笑)本も最近はよく読んでます。『超予測力』はちょっとむずかしいんですけど面白いです。

失敗するものだと思って思いっきりやってみてください

たまご:今後高橋さんがやってみたいことはなんですか?学生のときは社会経験がなかったり、お金もなかったりでできなかったことも今なら挑戦できるということもあると思うのですが、今後音楽の活動などをやろうというビジョンはありますか?

高橋さん:今は会社のことしか考えていないですね。フリーランスを経験したことで一人のちからというのはたかが知れていることに気づきました。社員が複数人になるというのはやはりそれだけでいろいろな問題が出てくるものだと思います。それを乗り越えて、複数人で大波、小波を渡っていくことを考えています。

たまご:一人ではできないと思ったときに会社を作ろうという思考になるのですもんね。

たまご:最後に今の就活生にメッセージをお願いします!

高橋さん:不安定な時代で非常に大変だと思いますが、失敗するものだと思って、思い切りやってみてください。たとえ、失敗しても若いですしなんとでもなります。今後どうなりたいか?をより明確にするのが良いと思います。そういうのが無い方は探すきっかけを掴むために色々としてみたください。廻り道が最適解のことも往々にして起こります。

高橋さん:私は21歳の時は、格ゲーと音楽しかしておりませんでした!

たまご:就活で自分のやりたいことを諦めずに突っ走ったとして、もし失敗したらどうしたらいいですか?

高橋さん:いい加減に聞こえるかもしれませんが、若いんだからなんとでもなる!いくらでも逆転できます。

高橋さん:だから自分自身を見つめ直すことが大事です。もしその仕事を続けたところで先がない、自分が将来やりたいことにつながらないと思ったらやめればいいです。正しい努力ができているか?とか、見直しを考えるとかを検討していただきたいです。

高橋さん:何度も何度もそれに気づいて軌道修正してを繰り返すのが人生だと思いますね。

高橋さん:2021年現在だとまだまだフランクに色々と答えることができると思いますので、なにか相談なりがあれば、お答えできる範囲で答えます。大学時代にこういうことをしていると人事の人が見てくれます等々。就活を真面目にやろうって思ってる時点で私よりもまともかつ素晴らしいです。逆に皆さんのハマっていることや今のトレンドを教えていただきたいです。

株式会社Fandom 会社概要

株式会社ファンダム
株式会社ファンダム 株式会社ファンダムはマーケティングコンサルティング/プロダクト制作といった企業活動を支援する会社です。現状のデジタル上でのマーケティングを再定義し、「好きなもの/...

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編集後記

『人間性とは他人との差である』という言葉が私は大好きでした。

この言葉には、失敗したとしても挑戦したこと、努力し続けてみたことで他の動かなかった人とは差がついている。すべての失敗は無駄にならないという意味です。

私は座右の銘を聞かれたときに『失敗は、いつか幸せになるための正しい選択』という言葉を紹介しています。

この言葉は高校の現代文の授業で出会った物語の中の言葉で正直正しい文言も本の題名も今では覚えていませんが、この言葉に出会ってから私はとても生きやすくなりました。

もしうまくいかないことがあったらこの先には幸せがないから神様が間違っていると教えてくれているのだと思うようになったのです。

でもこの道が正しくないということは人に言われたくらいでは納得できないのです。

自分で挑戦して失敗して初めて私が幸せになる道はこれではないと気づくことができます。

あなたが憧れている先輩も、大好きな芸能人も、本当は裏に間違った道を選択した経験がたくさんあるはずです。

成功した部分だけが私達に見えているだけかもしれません。

その失敗した経験が他人との差になってその人達をキラキラと輝かせているのだと私は思います。

投稿者プロフィール

たまご
たまご
恵比寿から港区女子を夢見てライターの仕事をしている新卒OLです。
夜景とイルミネーションが好きで、いつかタワーマンションに住んで都会の夜景を独り占めしたいと思っています。
インスタでハッシュタグ「豪邸」で調べることと、お風呂上りにベランダでオレンジビールを飲むことと、おいしいボンボンショコラを一日一個ずつ食べることと、ミルクティーを飲みながら読書をすることが好きです。
よろしくお願いします。
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