大日本印刷(DNP)とレノボ・ジャパンが、不登校や日本語の指導が必要な東京都の児童・生徒に、3Dメタバースで居場所と学びの場を提供する取り組みを行うと発表しました。
大日本印刷は、1876年の創業以来、幅広い分野で多様な製品・サービスを提供する総合印刷会社です。教員の働き方改革やデータを活用した指導の質向上に寄与する学びのプラットフォーム「リアテンダントアテンダント」を展開し、約240の自治体・学校に採用されるなど、教育分野にも力を入れています。
また、レノボ・ジャパンは中国のテクノロジー企業、レノボの日本法人。サーバー、ストレージ、モバイル、ソリューション、サービスといった「New IT」技術の発展を促進する新たな成長分野に技術協力を行っています。
今回の取り組みは、大日本印刷とレノボ・ジャパンが、東京都の「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム事業に係るプラットフォーム構築・運営組織」に採択されたことを受けて実施するもので、都の公立学校に在籍する、日本語指導が必要な児童・生徒約5,000人、不登校の児童・生徒約2万2,000人に、オンラインの仮想空間を活用して居場所や学びの場「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム」(VLP)を提供します。
すでに今年9月1日から取り組みを開始しており、2023年度は新宿区、墨田区、渋谷区、中野区、杉並区、八王子市、狛江市、多摩市の8自治体と、教育庁地域教育支援部生涯学習課所管の4か所の「学びのセーフティネット」を対象に実施する予定です。
取り組みの具体的な内容は、文科省が推進する「GIGAスクール構想」で使用する情報端末のWebブラウザーでも快適に動き、臨場感のあるコミュニケーションを実現する3Dメタバースを提供するというもの。
3Dメタバースは、空間内にいる人物やアバター、各種アイテムなどの大きさや動きなどをリアルに体感でき、児童・生徒は多様なアバターのリアクションで豊かな表現が可能です。
また、小中高の各学校で一貫して、ブロックプログラミングからテキストコーディングまでのプログラミング学習ができるWeb教材「みんなでプログラミング」も提供。
さらには、不登校対策支援の実績が多い小中学生向けWeb学習コンテンツとして城南進学研究社の「デキタス」を、高校生向けの教材としてすららネットの「すらら」を、外国にルーツを持つなど日本語の指導が必要な児童・生徒向けに「すらら・にほんご」をそれぞれ提供するほか、ECCによる日本語指導の特別講座も毎月開催します。
支援対象の児童・生徒には、CSR(企業の社会的責任)活動の一環としてレノボ・ジャパンと協業実績があり、不登校対策支援で実績があるNPO「キッズドア」の研修を受けたオンライン支援員が、3Dメタバース内でサポートするとのこと。
両社は今回の取り組みについて、「大日本印刷とレノボ・ジャパンはともに、メタバース空間を活用した新しい教育機会の創造や、探究的な学びの広がりを目指しています。今回、東京都の日本語指導が必要な児童・生徒および不登校の児童・生徒に対して、3Dメタバースや教育コンテンツ、オンライン支援員等を提供します。東京都から事業プロモーターに選定され、プロジェクト管理を担当する株式会社JMCや多数のパートナー・有識者を交えて、多彩なコンテンツでサポートいたします」とコメント。
今後は、大日本印刷が運営する運営するメタバース上の施設を利用した美術館や観光地の見学会なども企画するとしています。
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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