コールド/ホットを切り替え可。電子ウォレット「CoolWallet HOT」

利便性とセキュリティを両立した暗号資産(仮想通貨)インフラを提供するCoolBitXは、コールドウォレットへの切り替えを簡単かつ安全に行えるホットウォレット「CoolWallet HOT」をリリースしました。

サービスを提供するCoolBitXは、2014年に設立され、台湾を拠点に事業を展開するグローバル企業です。暗号資産を安全に運用するためのソリューションを手がけており、Bluetoothに対応したカード式ハードウェアウォレット「CoolWallet」や、暗号資産サービスプロバイダに向けたコンプライアンス製品「Sygna」などを提供。2021年には「Startup Island Taiwan」の「NEXT BIG」にも選出されています。

今回リリースされた「CoolWallet HOT」は、インターネット接続環境にあるため取引がスムーズに行えるものの盗難や書き換えのリスクを伴うホットウォレットと、インターネットから遮断された環境で安全性を確保する代わりに利便性が犠牲となるコールドウォレットを、同一デバイスで簡単に併用できるようにしたものです。

暗号資産(仮想通貨)を保有するためのウォレットには、オンライン環境のクラウド上で管理する「ホットウォレット」、ネットから遮断した状態のアプリなどで保有する「コールドウォレット」、専用のUSBメモリなどの物理デバイスで管理する「ハードウォレット」、QRなどが印刷された紙などで発行される「ペーパーウォレット」の主に4つのタイプがあります。

現在の主流は「ホットウォレット」ですが、ハッキングなどの被害などに遭いやすいという問題があり、「コールドウォレット」や「ハードウォレット」などを併用しているユーザーも少なくありません。

「CoolWallet HOT」はそうしたユーザーに向けたサービスで、CoolWalletアプリからワンタップするだけで、ホットウォレットであるCoolWallet HOTに切り替えることが可能で、用途や必要性に応じて任意の機能を使い分けられます。

社会がコロナ禍へ突入した後、暗号資産の各銘柄は“危機が起こると価値が上がる”というセオリー通りに右肩上がりの状況となり、過去最高値をつけた銘柄も少なくありませんでした。しかしそのリバウンドに加え、米国の量的緩和の縮小などのあおりを受け、一気に相場が下落。ビットコインやイーサリアムをはじめ、多くの銘柄のチャートが急激な下降線を描きました。

こうした状況でのリスクを嫌ってユーザー離れが起き、同時に詐欺や盗難、ハッキングなどの問題も発生。2022年はクリプトウィンター(暗号資産の冬の時代)の到来だと言われました。しかし同時に、NFTやブロックチェーンゲームなどが社会に浸透し始め、他にもブロックチェーンを活用した様々な分野でイノベーションが起きています。

この1年、暗号資産とNFTは明暗をくっきり分けたように見られがちですが、ブロックチェーン上で見れば同じトークンであり、抱えている課題も共通する部分が多くあります。こうした状況に対し、暗号資産が今後衰退しないようにと生み出されたのが、今回のCoolWallet HOTというソリューションだといえるでしょう。

従来のUIを大きく改善し、暗号資産の運用をより快適にする同社の新サービス。冬の時代を迎えた業界をHOTに転換できるのか、今後の動きが注目されます。

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投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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