自動車メーカーのシボレー(Chevrolet)が、出品した1点物のNFTアート作品と実車を獲得できる権利をオークションに出品したところ、入札されないという事態となり話題となっています。
シボレーは、レーサー兼エンジニアのルイ・シボレー氏が1911年に設立したアメリカの自動車メーカー。設立以来、同社の代表的な車種である「コルベット」や「カマロ」を中心に、2億900万台を超える乗用車・トラックを生産し、世界140数か国で販売されている世界有数のカーブランドとして知られています。
今回オークションに出品されたのは、アーティストのxsullo氏が2023年型「コルベット Z06」にインスパイアされて制作した1点物のNFTアート作品と、同一カラーである「Minted Green」にカスタムペイントされた2023年型「コルベット Z06」の実車。
落札者は、NFTの発行(minting)にちなんだ特別なカラーMinted Greenを「Own the Color」と宣言できる権利が得られるとのこと。Own the Colorは、シボレーが今後生産する2023年型「コルベット Z06」にMinted Greenカラーを使用しないことを意味する言葉です。
また、落札者にはNFTアート作品の所有権と信頼性を示すデジタル証明書に加えて、2023年型「コルベット Z06」の実車には、Z07パフォーマンスパッケージとカーボンファイバーホイール、記念のバッジが装着され、オプションコード「RFN」が付く予定で、この車両がほかにはない唯一無二の1台であることが証明されます。
オークションはNFTマーケットプレイス「SuperRare」の主催で、2022年6月20日から24日まで行われ、入札は暗号資産(仮想通貨)のイーサリアム(ETH)限定となり、開始価格は206ETH(記事執筆時のレートで約3,200万円)から。収益金はすべてアメリカの教育慈善団体「DonorsChoose」に寄付される予定でしたが、期限までに入札されず終了。
SuperRareは、入札されずにオークションが終了した原因として、6月20日から23日までアメリカ・ニューヨークで開催されていた世界最大のNFTイベント「NFT.NYC 2022」に話題が集中していたためと主張。急遽入札期限を24時間延長しましたが、延長期限が終了しても入札されませんでした。
シボレーは、オークションが失敗に終わったことについて、「Web3への第一歩は教育的なものであり、今後もテクノロジーを活用して顧客に利益をもたらす方法を探っていくつもりです。今回のプロジェクトにより、xsullo、SuperRare、The Crypt Galleryといった業界のリーダーたちと関係を築き、情熱的なNFTコミュニティーに真正面からアプローチする方法を学ぶことができたのは有益でした、私たちは、今回学んだことを今後のプロジェクトに生かしていきます」とコメントしています。
なお、シボレーは2022年4月に2023年型「コルベット Z06」の量産第1号車をオークションに出品。こちらは360万ドル(当時のレートで約4億1,300万円)で落札されると、収益は非営利団体へ寄付することが発表されました。
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