アビスパ福岡、DAO発足!サポーターがチーム運営に直接参加可に

プロサッカーチームのアビスパ福岡が、トークン発行型のクラウドファンディングサービスを提供しているフィナンシェと協業し、「アビスパ福岡スポーツイノベーションDAO」を発足したと発表しました。

アビスパ福岡は、福岡市を拠点として1994年に設立されたプロサッカーチーム。1996年から正式にJリーグへ参戦し、J1・J2の行き来はあったものの2021年からはJ1で活躍。熊ん蜂のキャラクター「アビー」と共に親しまれています。

また、同チームをテクノロジーでサポートするフィナンシェは、トークン発行型クラウドファンディング&コミュニティの「FiNANCiE」や、NFTの発行・運用を支援する「FiNANCiE NFT」などのサービスを提供している企業。この両者によってDAOが提供されます。

DAO(Decentralized Autonomous Organization)は日本語で“分散型自律組織”と呼ばれ、ピラミッド型(中央集権型)の組織構造をとらず、権力や機能を分散し、管理者不在でも機能し続けることができる組織を意味します。近年は主にブロックチェーンによる組織運営形態を指す言葉として使われています。

DAOのメリットとしては、合議制で平和的に運営が進む点や、中央管理者の判断ミスが起きない点、決定スピードが速い、といったことが挙げられますが、この仕組みをスポーツの世界に持ち込むことで、サポーターがチーム運営の一部を直接担うことができ、選手との距離を縮められる、といったメリットが考えられます。

アビスパ福岡は、これまでもチームの運営にテクノロジーを導入することに積極的で、同チームを応援するための「アビスパトークン」は2021年8月から発行を開始。ホルダーを対象としたイベントなども積極的に実施しており、マスコットキャラクターのアビーに子ども(スピーくん)が誕生した際には記念NFTの発行も実施しています。

今回のDAO発足は、そうした活動をさらに広げるものとなっており、参加者は同チームが考案したプロジェクトへの意見やアイデア出し、投票などに参加できます。さらにリアル特典として、初回のトークン販売ではDAOメンバーの証となるTシャツ・パーカーのプレゼントもあり、企業での参加には別途メニューが用意されているとのことです。

このDAOへの参加条件は、フィナンシェで販売されているアビスパトークンを2,000トークン以上保有していること。もちろん地元サポーターだけでなく、県外から福岡を盛り上げたい人や、ビジネスとして興味がある、Web3に興味があるといった人も参加OK。現在2,000以上のトークンを保有している人は自動的に参加資格が付与されるとのことです。

プロスポーツの世界では、サッカーだけでなくバスケ、野球、格闘技、スケボーなどで、NFT発行により活動資金を確保しつつファンとの距離を縮める、という取り組みが進んでいますが、そうした流れの中でもDAO発足まで踏み込むというのは、現時点では稀有な例だと言えます。

この取り組みが今後のスポーツ界にどのような影響を与えるのか、ファンならずとも目が離せません。

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大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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