アメリカ映画スタジオ大手のワーナー・ブラザース(Warner Bros)が、映画シリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』本編のエクステンデッド・エディション(4K)と数時間の特典映像、作品に登場するロケーションのAR(拡張現実)や画像ギャラリーが含まれるNFTをリリースしました。
ワーナー・ブラザースは、ワーナー4兄弟により設立されたアメリカの映画スタジオです。映画興行の巡業からはじまり、1903年に映画館を買収、その後映画配給事業へと移行し、1927年には世界初のトーキー映画を制作。『カサブランカ』『俺たちに明日はない』など、興行的に成功を収めた多くの作品を制作すると、1970年代にテレビ番組制作、出版、音楽へと事業を拡大。現在はアメリカを代表するエンターテイメント複合企業として知られています。
また『ロード・オブ・ザ・リング』は、イギリスの小説家ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン氏の『指輪物語』を原作に、ピーター・ジャクソンが監督・共同脚本を務めた映画シリーズ。世界で最も商業的に成功した3部作と呼ばれ、累計興行収入は29億1,000万ドルに達しています。
今回発表されたのは、映画シリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』の1作目をモチーフにしたNFTのリリース。NFTには、映画本編のエクステンデッド・エディション(4K)と数時間の特典映像、作品に登場する3つのロケーションのARや画像ギャラリーなどを交えたコンテンツが含まれています。
NFTは合計10,999個が発行され、3つのロケーションがランダムで含まれる「Mystery Edition」が10,000個、3つのロケーションすべてとボーナス画像が付属する「Epic Edition」が999個の2種類。価格は、Mystery Editionが30ドル、Epic Editionが100ドルとなっています。
これまでも映像をNFT化する取り組みはありましたが、ハリウッド映画本編をNFT化するのは初の事例とのこと。なお、公式にアナウンスがされていないものの、ワーナー・ブラザースが公開したサイトWB MOVIEVERSEには、2作品の「COMING SOON」と表記されているため、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ他2作品のNFT化もうかがえます。
ワーナー・ブラザースは『ロード・オブ・ザ・リング』のNFT販売にあたり、「ピーター・ジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』には熱心なファンがおり、人気の衰えることのない作品だ」としたうえで、「そういったファンに、希少性があり、限定的なものとしてNFTを届けたいと思っている」とコメントしています。
ワーナー・ブラザースのTwitterによると、Epic Editionは完売したものの、Mystery Editionはまだ残っているそう(記事執筆時)。『ロード・オブ・ザ・リング』の取り組みが成功すれば、Blu-rayやDVDのように本編と特典といった形で、同社が配給する映画のNFT化が進む可能性があるため、今後の動向に注目が集まっています。
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- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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