保険とは? 一目でわかりやすい保険の考え方と歴史

保険の前提は「お金を払っていれば万が一の時に大きなお金が返ってくるもの」といった形式です。

現在では我々の生活のあらゆるところに浸透し、一生付き合う可能性のある生命保険や、家に関する保険。病気など様々な形があります。

ではどのようなシチュエーションでこれらのシステムは生まれて現代まで維持されているのでしょうか。

昨今ではニーズによって様々な保険が登場して多様化の激しい保険の形態ですが、こちらの記事ではそんな保険に関する基本的な内容をご案内します。

目次

保険とは

保険とは日常生活の中で私たちに起こりうるリスクに対し、対策を講じる制度や考え方を指します。

我々は普段の行動の中でも様々なリスク要因と向き合って生活をします。例えば病気やケガ、不慮の事故などの出来事から、台風や火災、水害や地震などの自然災害。

また、その結果起こりうる死亡などが挙げられます。

この他挙げればキリがありませんが、これらの災害などは日常で常に気を付けなければならないものの、個人の力ではどうにもならずに対処困難な事柄がとても多いです。

そこで保険はこのような同じ不安を抱える人たちの意志を一つにして備えます。

例えば○○の病気という事柄をとても不安に思っている人たちが、その病気になったときに補償を受け取ることができる保険に入ります。

それぞれが出すお金はそこまで高くはありませんが、同じ思いの人が多くなるとその金額は巨大になります。

そして運悪くその病気になってしまった人に対して、補償として保険金が渡されるのです。

これはいわゆる相互扶助というシステムです。

ひとつの懸念に対して全体でリスクを共有することで大きな事案に対し大きな枠組みで個々のリスクを拡散・軽減していきます。

保険の歴史

保険の歴史は、古代オリエント時代(紀元前3200年~紀元前200年)にまで遡ります。

その最初の仕組みは、交易時の荷物に対するもので、今で言う「貿易保険」です。

1300年後半には海上保険の現在の物に似た仕組みが既に完成しており、現在のイタリア周辺で試行されていました。

そして1601年にはイングランド王国で最初の保険法が制定され、1622年にロンバルディア商人が同王国で海上保険業を開拓、1666年のロンドン大火の後には初めて火災保険の概念が誕生します。

これらの歴史を通じて、保険は人々の生活を守る重要なシステムとして発展してきました。

日本での保険の始まりは明治14年(1881年)で、福沢諭吉の門下生である阿部泰蔵が日本初となる保険会社創設しました。これが「明治生命」と言われています。

その後、「帝国生命」(現在の朝日生命)、「日本生命」などが設立され、保険市場は更に発展していきました。

保険の大枠の分類

一口に保険と言っても、国内では商法などの取り決めによって大きく3つの分類が存在しています。

前節でも説明している通り基本的には損失の種類に対して各種保険がありますので、それに合わせて国でも分類を分けてあるというわけです。

第一分野

第一分野はいわゆる生命保険分野となります。

対象者の死亡時、または一定期間の生存時ルールに従い保険金が支払われるシステムです。

  • 定期保険
  • 終身保険
  • 養老保険 など

第二分野(損害保険の固有分野)

第二分野はいわゆる損害保険の分野となります。

自然災害や、事故など偶発的な事象によって生じる損害に対して、保険金が支払われるシステムです。

  • 火災保険
  • 自動車保険
  • 賠償責任保険
  • 海上保険 など

第三分野

第三分野では病気や障害などに対応する分野です。

病気を患ったり、大きな手術を行ったり、介護の必要な状態などに対して、保険金が支払われるシステムです。

  • がん保険
  • 医療保険
  • 介護保険
  • 傷害保険 など

資産を守る発明

保険は基本的に自身の資産を万が一に備えて守っていく(金銭で補償をする)という仕組みです。

海上保険の誕生ではその背景に商船が外国へ行って満足に返ってくる確率があまりよろしくないというのがありました。

しかし、その分貿易船のリターンは非常に高く、その悩みに目を付けた人たちによって保険が整備されていったとなっています。

我々は生活の中でこれらの仕組みを活用し、自分たちの資産を金銭によって相互に補償し、保全するという術を身に着けました。

いわばこれは集団の知恵とも言える発明です。

資産の運用ではアクティブな運用に限らず、こういったディフェンシブな運用も時に必要になってきます。

そんな中、多様化している現代の保険をうまく活用し、自分の生活に必要な資産の保全を考えていけると日々の生活に一つ安心をプラスしていけるでしょう。

投稿者プロフィール

いまをアルク編集部
いまをアルク編集部
いまをアルクメディア編集部です。
こちらのサイトでは日常生活における様々な疑問、気付き、あったら嬉しい情報などを随時配信していきます。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次