eBay、KnownOriginの買収を発表。NFT事業本格化か

アメリカeコマース大手のeBayが、NFTマーケットプレイス「KnownOrigin」を買収したことがわかりました。

eBayは、アメリカに本社を持つ世界最大級のEC・ネットオークションサイト。設立は1995年と、EC・オークションサイトとしては老舗です。現在は190か国に商品を出品ができ、商品カテゴリーは3,000以上、出品数は12億超にもおよびます。NFT関連の話題では、2021年5月に利用規約を変更して、それまで認められていなかったNFTの販売を許可したことが話題になりました。

また今年の5月には、NFTプラットフォームの「OneOf」と提携し、初のNFTコレクションをリリースしています。このNFTは、北米のプロアイスホッケーリーグ・NHLのレジェンドである元プロアイスホッケー選手Wayne Gretzky氏に関するもので、eBay上で販売。NFTはOneOfのウォレットに保存され、保有者は再販売も可能になっています。

今回、eBayが買収したKnownOriginは、2018年に設立された大手暗号資産(仮想通貨)取引所「Gemini」が運営するNFTマーケットプレイスです。NFTアートを中心に取り扱い、アーティストは仲介者や費用を必要とせず、世界中のコレクターに直接販売することができるのが特徴。

eBayの発表によると、今回のKnownOriginの買収は「NFTアート収集における世界のトップを目指す」ことが目的とのこと。両社が買収契約の合意に至り、すでに署名したことは発表されていますが、買収額はあきらかにされていません。

eBayの最高経営責任者(CEO)のJamie Iannone氏は今回の買収にあたり、「この買収は、eBayの技術主導の改革における重要なステップであり、世界トップの収集品・配布物に対しデジタルコレクションの新時代を先導する」としたうえで、「KnownOriginは、アーティストとコレクターのグループを構築し、売り手と買い手のコミュニティを完璧なものにしました。これらのイノベーターをeBayコミュニティにお迎えできることを楽しみにしています」と述べています。

KnownOriginの共同設立者のDavid Moore氏は、「NFTへの関心が高まるなか、eBayのようなリーチと経験を持つ企業と提携するのは、今が絶好の機会だと考えています」と話し、「これはKnownOriginストーリーの新しい章のはじまりであり、このパートナーシップは、NFTのクリエイターとコレクターの新しい波を引きつけるのに役立ちます」とコメントしています。

eBayは、Knownorigin買収発表の翌日、米国特許商標庁(USPTO)にNFTとメタバース(仮想空間)に関する2つの商標を申請しています。商標には「NFTとヴァーチャルマーケットプレイス」「実際の商品と仮想商品を扱うオンライン小売店」といったワードが含まれており、eBayが今後どのような形でNFTとメタバース領域のサービスを展開するのか注目が集まっています。

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投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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