空き家を活用したシェアハウス事業を運営する巻組(まきぐみ)が、ソーシャルメディア事業などを手がけるガイアックスと提携し、東京・神楽坂にNFTを活用したDAO型シェアハウス「Roopt(ループト)神楽坂 DAO」の立ち上げを発表しました。
巻組は、渡邊享子氏が2015年に設立した不動産事業を軸とするクリエイティブチーム。宮城県石巻市を拠点に、老朽化や立地が良くないなど条件の悪い空き家を買い取ってリノベーションを施し、再生させる事業に取り組んでいます。
設立以来、シェアハウス約35軒を100人以上に貸し出し、2020年にはコロナ禍で活躍の場を失った若いアーティストらに生活と創作活動の場として、物件を無償で貸す事業「Creative Hub(クリエーティブハブ)」を立ち上げています。
一方ガイアックスは、「Empowering the people to connect 〜人と人をつなげる」をミッションに創業したスタートアップスタジオ。事業を継続的に生み出すスタートアップスタジオとして、新規事業のアイディア出しからグロースまで、起業前のフェーズから支援を提供。さらに、事業開発やエンジニアリング、バックオフィスに資金調達など、様々なサポートを行い、若手起業家を数多く排出していることで知られています。
今回発表された東京・神楽坂の「Roopt神楽坂 DAO」は、NFTを活用し、物件の管理をオーナー(不動産事業者)だけでなく、入居者や出資者が担うDAOのような仕組みに基づいて運営するシェアハウス。
DAOとは、分散型自律組織(Decentralized Autonomous Organization)の略称で、中央で意思決定をする人や機関が存在せず、組織内のメンバー、一人ひとりによって自律的に運営される組織のことを指します。
スマートコントラクトと呼ばれる、ブロックチェーン上に書き込まれたプログラムに基づいて契約を自動的に執行する仕組みを活用すれば、DAOの運営が可能とされ、Web3領域における新しい組織運営の形として注目を集めています。
「Roopt神楽坂 DAO」は、巻組が空き家からリノベーションした母屋と住居棟の2棟からなる一軒家のシェアハウスです。4Kの木造2階建てで、4部屋をドミトリとして10個のベッドが設置され、コワーキングスペースを併設。2022年9月から、2年間の運営が予定されています。
特徴は、240トークンのNFTがあらかじめ発行されること。NFTの価格は1トークン3万円で、転売が可能。保有者にはシェアハウスに住む権利が与えられ、1か月の「入居プラン」か、7泊8日の「ワーケーションプラン」どちらかの選択肢から住み方を選べます。ワーケーションプランでは、タオルやリネン、パジャマなどが貸し出され、清掃のサービスもあり、通常の宿泊施設のように泊まることができます。
NFTは一人あたり24トークンまで購入でき、最長2年間住むことが可能。トークンの購入者は、チャットアプリDiscordに招待され、物件の管理・運営についての議論に参加できます。
「Roopt神楽坂 DAO」の立ち上げにあたり、巻組代表取締役の渡邊享子氏は、「宮城県石巻市で空き家活用ビジネスをスタートした巻組は、資本業務提携先であるガイアックス社の支援を受けて2022年からRooptというシェアハウスシリーズを宮城県内3か所で展開しています。『Roopt神楽坂 DAO』は、巻組が大家にならず、初めてDAOによる運営を試みます。これが成功すれば他のシェアハウスの運営も順次切り替えていくことも検討します。この小さな社会実験が、いずれ日本社会の変革の火種になることを期待しています」とコメントしています。
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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