駐車場経営(コインパーキング経営)で失敗例とは?対策についても解説

駐車場経営(コインパーキング経営)は比較的低リスクであり、初期費用も他の不動産投資に比べて少額で始められる人気の副業です。

しかし、実際に『駐車場経営』で検索をすると『駐車場経営 失敗』『駐車場経営 儲からない』と検索予測に出てくるのです。

では、なぜ、駐車場経営はネガティブな印象を持たれているのでしょうか。

それは、駐車場経営(コインパーキング経営)の知識が一般に浸透していないからだと考えられます。

本記事では、駐車場経営の失敗してしまうケースと対策をご紹介します。

目次

駐車場経営が失敗するケースと対策

駐車場経営(コインパーキング経営)が失敗してしまうケース9選と事前にできる対策についてまとめました。

駐車場経営はマンション経営やアパート経営に比べて、初期費用が少なく短期間で収益化できると言われている土地活用です。

しかし、人によっては失敗に終わってしまう可能性もあります。

ここでは、どういう理由で駐車場経営が失敗してしまうのか、どういった方が失敗に終わりやすいのかを解説します。

需要と供給が合わない土地だった

駐車場経営を始める前にその土地に需要があるのかしっかりと調査することが大切です。

駐車場経営を始める前にその土地の大型施設や商店街など、駐車料金を払ってまで外から来る理由があるかなどを指標として調査をすることが重要です。

駐車場の需要というのは、その近辺に駐車場が必要とされているのかを指しており、いわゆる立地です。

アパートやマンションなどの集合住宅経営では、家賃を下げるなどの措置により集客することが可能となります。

しかし、駐車場は立地が良くないと利益を見込めません。

対策ポイント

駐車場経営を始める前にその土地に需要があるのかしっかりと調査することが大切です。

例えば、過疎地で駐車場経営を始めても需要は見込めません。また、駐車場が併設されている住宅が多いエリアでコインパーキングを運営したとしても成功する確率はかなり低いと言えます。

料金設定が高すぎた

その土地に見合った料金に設定できていない場合、周辺の駐車場には利用者が多くいるのにあなたの駐車場だけ閑古鳥が鳴く駐車場となってしまう場合があります。

こちらは1時間600円で運営しているのに、ライバルとなる近くの駐車場は1時間300円で運営していれば利用者はライバル駐車場を選びますよね。

対策ポイント

駐車場を開業する前に周辺の市場調査は必須だと言えます。

また施設が増えた場合、ライバルが調整してくることも考えられるので、実は料金設定は細かく見直す必要があります。

業者の管理が不十分だった

機器故障など管理会社の管理が不十分であったため、クレームが頻発し、利用客が減って赤字になってしまったケースです。

管理が不十分であると、利用者からクレームが発生することがあります。

また、管理と一言で言っても多岐に渡ります。

例えば、清掃が行き届いておらずゴミが多い駐車場であったり、機械故障が多くクレームばかり発生する駐車場は利用者は減ってしまいます。

対策ポイント

業者によって対応の範囲やサービス品質に違いがあるため、複数の業者を比較して見極めることが大切です。

特に破損保障や、清掃・集金に関してどのようなルールを設けているかに注意しましょう。

使いづらいレイアウトの駐車場になった

敷地が狭すぎたり、駐車・出車がしにくい事で失敗に至ることもあります。

ドライバーがパッと見て「停めづらそう・・・」と感じ、近くに別のコインパーキングがあれば、そのドライバーの利用の選択肢から外れ、集客力が低下してしまいます。

運営を始めてからレイアウトを何度も改善することは難しいです。

対策ポイント

コインパーキング経営を始める前に実際に駐車をしてみるのもおすすめです。

トラックなどの大型車種のユーザーや運転が苦手な方などから敬遠されないように、事前にテストし『停めやすい』駐車場にしましょう。

駐車場内でトラブルが起きた

駐車場内の放置駐車車両や料金踏み倒しなどのトラブルが多発したため、トラブル対応やほかの利用者が利用できずコインパーキング経営が失敗してしまうケースがあります。

駐車場内における事故や違反駐車、放置車両の発生は収益を圧迫してしまいます。

一番の原因は違反をした人ですが、駐車場内の設備・管理によって防げる可能性があります。

例えば、精算機やロックバーなどの機器の設備不良が原因の事故では、駐車場オーナーが責任を問われる可能性もあります。

対策ポイント

機器の設備不良が起きないよう、定期的な点検やメンテナンスが必要です。

放置車両や違反駐車に対する対策としては、監視カメラの設置や入出庫状況をしっかり管理するシステムの導入などがあります。

また、場合によってはトラブルが大きくなるのを防ぐため警察へも相談しなければいけないケースもあります。

税金のについての知識が不十分だった

税金の支出を考慮していなかったために、出費が多くなってしまったという失敗例です。

このようなケースは、固定資産税や都市計画税などの税金を支出項目に入れていなかったことが原因で起こりやすいと言われています。

駐車場経営では、アパート経営やマンション経営などの建造物のある土地と違い税制面の優遇制度がありません。

固定資産税をはじめとする税金を考慮していないと思わぬ出費で経営を圧迫してしまう恐れがあります。

対策ポイント

固定資産税以外にも、都市計画税や償却資産税、消費税、所得税などの税金があります。固定資産税だけでなく、駐車場経営(コインパーキング経営)にどのような税金がかかるのか、事前に調べましょう。

しっかり事前に税金も含めた支出のシミュレーションを行うことが対策のポイントになります。

自然災害により見舞われた

日本は自然災害が多いといわれており、さまざまな災害に遭うリスクがあります。

我が国における自然災害による被害の内訳を見ると、発生件数は『台風』が最も多く、次いで『地震』、『洪水』が多いですが、 被害額の観点からみると、広域に甚大な被害をもたらす『地震』が8割超を占めており、次いで『台風』、『洪水』の順となっています。

自然災害による被害で、設備などに損害があれば、復旧するための費用が発生してきます。

機械設備の故障により運営が中断されると、主にコインパーキングや立体駐車場といった機械を利用した経営方式の駐車場が対象となります。

アスファルトや砂利敷きの設備を使わない月極駐車場などではあまり大きな影響を受けないと考えられます。

しかし、機械設備がないからといって設備に関するトラブルと無縁であるということではありません。

例えば、設置しているフェンスが倒れたり、看板が落下する可能性もあります。

周囲の人や物に危害を加えるという可能性は十分にあり、その場合は損害賠償という事態にもなるため、十分に注意が必要です。

対策ポイント

倒壊したフェンスや看板の補修や機械設備の修繕にはやはり、お金がかかります。

保険や自己資金でカバーする必要がありますので事前に準備しておくことが重要です。

代表的な保険は以下を参考にして下さい。

火災保険対象:建造物の敷地内で運営する駐車場(機器以外)
災害によって建物が破損・倒壊した場合に補償される
施設賠償責任保険対象:全駐車場(利用者・近隣住民の自動車など)
駐車場設備が起因となり、利用者や近隣住民の車などに危害を加えてしまい、オーナー側が法律上の損害賠償責任を負った場合に、損害金が補償される
機械保険対象:時間貸し駐車場(コインパーキング)
経年劣化は対象外であるが駐車場機器が故障した場合に、機器の修理費用が補償される(※盗難は対象外)
動産総合保険対象:時間貸し駐車場(コインパーキング)
経年劣化は対象外であるが駐車場機器が故障した場合に、機器の修繕費用や精算機内の現金が補償される

経営方式が合っていなかった

経営方式は一括借り上げ方式・管理委託方式・自営方式の3種類があります。

自営方式では、利益は総取りすることができますので、稼げる方式だと言えますがリスクが大きく、駐車場や経営についての知識を持たない方が自営方式を選ぶのは、難しいと思います。

駐車場の運営・管理は多岐に渡り機械の設置や集客のための営業、メンテナンスや清掃などする必要があります。
また以下のようなトラブルも起こりうるためしっかりと対処していかなければなりません。

  • 機械故障トラブル
  • 設備破損トラブル
  • 犯罪・不正利用トラブル
  • 近隣住民トラブル
  • 災害トラブル

少なくても、これらにきちんと対処できる事前準備は必要だと言えます。

対策ポイント

前述した通り、駐車場経営を始めるとさまざまな手間が発生し、自営では管理が行き届かなくなることがあります。

経営を始める前に、どのような管理の手間が発生するかを把握しておくと差異に悩まされずに済みます。

自営方式では、土地の整備から日々の管理、クレーム対応まですべてを自ら行う必要があり、また、それらが収益に見合っているかについても確認が必要です。

したがって、駐車場や経営に関する知識に自信がなければ、管理だけでも業者にお任せすることをお勧めします。

管理会社の選定ミス

コインパーキング経営は、管理会社に管理を任せることが一般的です。

こまめに現地に足を運び管理を怠らない業者であれば良いですが、ゴミが散乱したまま放置されていたり、看板の汚れや破損をそのままでしまっているコインパーキングもあります。

特に周辺に料金帯が似たような駐車場が複数あるような駐車場激戦区では、利用者は少しでも清潔な駐車場を選ぶはずです。

対策ポイント

管理会社にも得意不得意がありますので、管理会社は比較検討することが大切です。

また、現在すでに駐車場を運営中であれば時々、現地に足を運びしっかり管理されているかどうか確認すると共に、あまりにひどいようであれば管理会社の変更も考えるとよいでしょう。

実際に、管理会社を変えて〇〇円収益が上がるというケースもあります。一度駐車場化してもそのままにせず時々見直しましょう。

駐車場経営で失敗しないための対策とは

駐車場経営(コインパーキング経営)で失敗しないためのポイントを以下にまとめました。

  • 事前に市場調査しニーズがあるのか確認する必要がある
  • 適切な料金設定をしないと集客は見込めない
  • 実際に駐車を試みるなど駐車しやすいレイアウトにする
  • 定期的なメンテナンス・管理が必要
  • 税金も含めた支出のシミュレーションを事前に立てておく
  • 自然災害に見舞われた際の保険や自己資金を確保しておく
  • 管理は多岐に渡るので任せられるところは管理会社に任せる
  • どの経営方法が自分に合うのかしっかり考える
  • 管理会社は十分比較検討し、時には管理会社を見直す

以上のポイントを押さえ事前に失敗する理由と対策を知っておけば、失敗する可能性は低くなるはずです。

これらを考慮した上で優良な管理会社と出会うためにも、管理会社の見積もりは一括で請求することをお勧めします。

投稿者プロフィール

Haru
Haru
平日は広告代理店勤務/土日時々看護師。今まで、ガジェットという言葉すら知らなかった人間が様々なガジェットを体験する体験記。足立区出身ですがビビりなので大きい音が出るガジェットは苦手です。
TikTok→@haruurara0621
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