凸版印刷が、メタバース(仮想空間)上でファッション体験ができる「MetaCloneスタジオ」の提供を開始しました。同サービスは、アバター生成サービス「MetaCloneアバター」を用いて、店頭やイベント会場などのリアルな場所でバーチャルファッション体験を可能にするものです。
凸版印刷は、1900年に設立された総合印刷会社です。印刷テクノロジーをベースにした情報コミュニケーション事業のほか、生活・産業事業、エレクトロニクス事業の3分野にわたる幅広い印刷事業を展開。近年はデジタル分野にも力を入れており、アバターやメタバース関連のサービスを開発・提供しています。
MetaCloneアバターは、同社が2021年11月に提供を開始した、ユーザーが自身の顔写真を1枚アップロードし、身長と体重などの情報を入力すると、フォトリアルな3Dアバターが自動生成されるサービスです。
今回発表されたMetaCloneスタジオは、店頭やイベント会場にMetaCloneアバターで自分そっくりのアバターが生成できる等身大のサイネージを設置し、生成されたアバターがその場でイベント用のメタバース空間に入り、リアルとメタバースの両方でイベントを楽しめるサービスです。
生成したアバターには、忠実に再現したブランドやイベントの服を着せることができ、メタバース上でリアルな試着シュミレーションが可能です。服の着用時の生地感や揺れ感、動きなどをリアルに再現することで、メタバース上でアバターによる違和感のない試着を実現。実際に試着をせずに、着用感を確認できます。
また、その場で作成されたQRコードをスマートフォンで読み込むと、体験したメタバース空間の動画をダウンロードすることもできます。さらに、MetaCloneスタジオで作成したアバターやコンテンツをさまざまなメタバースプラットフォームに連携させることで、リアルとメタバースを連動させた販促企画を実施できるとのこと。
MetaCloneスタジオは今年4月、伊勢丹新宿店で開催された「crêperie tsumori chisato」ポップアップストアで導入。同ストアは、津森千里氏が手がける新ブランド「クレプリ ツモリチサト」の服でバーチャルファッション体験ができるだけでなく、メタバースプラットフォーム「REV WORLDS」内で出題されるクイズの正解者に限定アバターウェアがプレゼントされるというものでした。
今後はイベント会場やアパレル店舗に加え、観光地に設置し、自身のアバターに衣装を着せて歴史上の偉人に扮したり、街並みを散策することで、地域活性化の起点となるような取り組みが行われるそうです。
凸版印刷はMetaCloneスタジオの提供開始にあたり、「今後、MetaCloneスタジオの機能拡張を進めることでファッション業界をはじめとしたさまざまな業界においてメタバースとリアルを融合させた次世代型のプロモーション施策を展開します。2028年までに関連受注含めて約10億円の売り上げを目指します」とコメントしています。
MetaCloneスタジオ
https://solution.toppan.co.jp/newnormal/service/metaclone_studio.html
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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