NFTマーケットプレイスのHEXA(ヘキサ)が、「会員権付きNFT」を発行する機能を発表。発行に審査や注意点があるものの、NFT保有者のみが利用できるサービスや割引といった形で会員メリットを付与することが可能になります。
HEXAは、クレジットカード決済でPC・スマホから簡単にNFTを購入でき、暗号資産(仮想通貨)やウォレットは一切不要で日本円でNFTの発行や売買ができるのが特徴のNFTマーケットプレイスです。これまでもHEXAメタバースと連携した住民票NFTや広告枠NFTなど、日本初のさまざまなNFT発行スキームを実現しています。
今回、HEXAでは会員制のNFTを販売することができる「会員権付きNFT」を発表しました。
HEXAによると、会員権付きNFTを活用することで、リアルビジネスとWeb3型のコミュニティ運営を関連付けた取り組みができるようになるとのこと。例えば、会員権付きNFTを保有しているユーザーのみ利用できるサービスや割引が提供できるようになります。
会員権付きNFTを発行する際の注意点として、発行者が適法性(資金決済法第3条第1項に定められている前払式支払手段に該当しない会員権であることなど)を確認したうえで審査の申請をする必要があります。HEXAの審査が通っても、適法性を保証できるものではないそう。
また回数券のように使うたびに使用回数が減るものや、会員権付きNFTの使用によって価値が減少するものではないことも必須の条件になります。
さらに、会員権付きNFTを保有している人だけが当選する、もしくは会員権付きNFTを保有している人は当選確率が上昇するといった価値を付与することも禁止されています。
今後は会員権付きNFTの運営をスムーズにするため、今年12月上旬にNFT保有者限定コミュニティ機能「Scale-free」をリリース予定。発行者がNFTをコレクションごとに選択し、複数の保有者限定コミュニティを作成・管理することが可能になります。
会員権付きNFTを活用で、小規模ビジネスもコミュニティ形成が可能に
会員権付きNFTの活用事例として、東京・銀座のNFTを会員権としたバー「CryptoBar P2P(クリプトバーピアツーピア)」の例があります。
CryptoBar P2Pは、「クリプトの文化と技術を愛する人のための大人の隠れ家」をコンセプトにしたバーで、専用のNFT会員権を公式サイトで発行した人か、その同伴者、もしくは店頭でビットコイン(BTC)のライトニング決済やイーサイリアム(ETH)などの暗号資産の送金を行える人だけが入店できるというもの。店内はNFT会員権の保有者、その同伴者であればドリンクやおつまみは自由に飲食が可能といった仕組みになっています。
従来の会員権は、ユーザーは一度機会を逃したら再度購入することが難しく、発行者には販売した会員権からは継続的に収益を得ることが難しいというデメリットがあります。会員権付きNFTを発行することで、ユーザーは二次流通による転売で購入の機会が得られ、発行者は転売されるたびにロイヤリティが発生するメリットがあります。
リアルビジネスの会員権といえば、リゾートホテルやゴルフ場など高額なものというイメージがありますが、HEXAの会員権付きNFT発行機能を活用すれば、CryptoBar P2Pのように小規模な飲食店でもアイディア次第で店舗運営や顧客によるコミュニティ形成が可能になり新たな収益源となるかもしれません。
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
最新の投稿
- ライフ2024年2月7日東急文化村「Bunkamuraメタバース」を発表
- ビジネス・リクルート2024年2月7日RED TOKYO TOWER STUDIO、新プロジェクト「NINJA RUN」発表
- マネー2024年2月7日博報堂とJAL「KOKYO NFT」実証実験第2弾を発表
- マネー2024年2月7日ワールド・コラボ・ジャパン「寺社支援型NFT PASS」を発売