人気NFTコレクション「CryptoPunks(クリプトパンクス)」が、新たなライセンス規約を公開し、NFT保有者に商標ライセンスが付与されることを発表。これにより、保有者はNFTに関連するアートやグッズを作成し、販売ができるようになりました。
CryptoPunksは、カナダのソフトウェア開発者マット・ホール氏(Matt Hall)とジョン・ワトキンソン氏(John Watkinson)が設立したニューヨークの企業ラルバ・ラボ(Larva Labs)が、2017年に発表したNFTアートシリーズ。
アルゴリズムで生成された24×24ピクセルのキャラクターが10,000点あり、1つとして同じものがなく、ひとつひとつが特徴的なデザインのNFTアートになっています。
今回発表された新たなライセンス規約は、CryptoPunksのNFT保有者に、商標ライセンスが付与されるというもの。保有者はNFTに関連するアートやグッズを作成し、あらゆるメディアで商業的・非商業的に利用することが認められます。
保有者がNFTを譲渡した場合は、商標ライセンスが次の保有者に移転する一方で、譲渡後も過去のNFT保有者は、すでに作成・公開したアートやグッズを継続して販売し、そこから利益を得ることが許可されています。
CryptoPunksのキャラクターアートに関するすべての著作権、商標権、その他の知的財産権を含む権利は人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」を運営するYuga Labsが所有しているものの、ユーザーがCryptoPunksのNFTを保有している間は、そのNFTに関する商標ライセンスが付与される形になっています。
商標ライセンスの対象外に注意が必要
商標ライセンスの付与には対象外があり、注意が必要です。アートやグッズを販売するにあたって、CryptoPunksの3次元モデルを作成し、新しい衣服を追加することはできますが、髪型やアクセサリーなど、個々の特徴を抽出して別の作品に使うことはできないとのこと。
また、V1と呼ばれる初期にリリースされたCryptoPunksのNFTは商標ライセンス付与の対象外になっています。これはV1の販売システムにバグがあり、新しくリリースされたV2が公式のCryptoPunksプロジェクトとされているためです。
ほかには、違法な目的やヘイトスピーチのために使うことはできないなど、ライセンス規約には禁止事項が設定されています。
暗号資産(仮想通貨)取引所大手の「Coinbase」が、4月にBAYCをテーマにした映画制作を発表し、NFTを活用したコンテンツが注目を集めています。多くのユーザーがいるCryptoPunksがNFT保有者に商標ライセンスを付与したことにより、アートやグッズの販売のみならず、NFTと既存のコンテンツをかけあわせた新たなビジネスモデルが増えることでしょう。
投稿者プロフィール
- ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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