モノと権利を売買。二次流通特化のマケプレ「TicketMe」正式リリース

事業者の販売手数料が完全無料の二次流通特化のマーケットプレイス「TicketMe(チケミー)」が正式リリースになりました。同プラットフォームでは、モノだけでなく権利も売買できるのが特徴です。

TicketMeを手掛けるチケミーは、「世の中の隠れた価値を見つけ出す」をテーマに掲げ、NFTサービスの開発・運営やNFT・DApp(Decentralized Application、分散型アプリケーション)関連のコンサルティングなどを行う企業です。

同社が解決しようとする社会課題は、不当な転売で理不尽な損失が生じているというもの。市場で流通しているイベントチケットやトレカ、アーティストのグッズなどには一定の需要がありますが、その反面供給も限られており、その隙間につけこむような商売(いわゆる転売ヤーなど)が横行しているような状況があります。

こうした場面で、購入者は不合理な対価を支払うことになり、そこで生じた利益が元の権利者などに還元されることもありません。また、こうしたケースとは別に、本来は価値があるのにも関わらず人々の認知を得られないために、日の目を見ることがないまま市場で埋没してしまうモノや権利も多く存在します。このような問題をテクノロジーで解決しようと、同社が開発したのがTicketMeです。

TicketMeでは、商品やチケットというモノの「受け取る権利」や「参加する権利」を自由に売り買いすることができるプラットフォームです。この「ネット上での権利の売買」という点が特徴で、さらに二次流通の際には一次販売者へ利益の一部が還元される仕組みもとられています。

例えば、チケミーのマーケットプレイスで何らかの制作物を出品した場合、それは制作物を購入する“権利”として販売され、さらに購入者が他者へ二次流通した場合は、額面の5%が一次販売者に還元されます。これはその後のプロセスでも続いていくため、二次流通のリレーが続くほど一次販売者はより多くの利益を手に入れることができる、という仕組みです。

また、売買の際には、販売者が売価を決めて二次流通を行うだけでなく、購入者が価格を提示して交渉する機能も備わっており、よりフェアな環境での取引が可能。これらの取引においては、会費や手数料などが一切かからないという点もユーザーにとっては大きなメリットです。

こうした一連の取引は、すべてオンライン上の“チケット”を介して行われ、最終的に現物の受け取りやサービス利用が確定となるまでは、その現物・サービスの移動はありません。取引がどれだけ連鎖的に続くかということに関わらず、移動は確定後の1回だけとなり、非常にシームレスでエコな仕組みだと言えます。

こうした利便性の高いサービスを提供しているTicketMe。現時点では、OpenSea、Rarible、Magic Eden、Element、tofuNFT、という5つのNFTマーケットプレイスと連携しており、チケミー上で出品された商品やサービスなどの権利=チケットがそれらのシステム上でも売買可能です。

このサービスの開始にあたって、チケミーは「モノや権利のやりとりを活発化させて流動性を高め、あらゆる価値が圧倒的な低コストでやり取りされる世界の構築」を目指すとしつつ、TicketMeを通して「あらゆる価値が貨幣等の画一的で単一のメディアを媒介せずとも、複雑な関係性の中であるがままに評価される世界を実現しようとしています」とコメント。年内にも海外に活動を広げる予定とのことで、今後のTicketMeがどう成長していくのか、期待が高まります。

あわせて読みたい
スキルや知識をNFTで発行・売買「PARKET」 個人のスキルや知識を活用したNFT発行プラットフォーム「PARKET(パーケット)」のアルファ版を、Web3企業のChainCraftが発表しました。 ChainCraftは、「未来の“あたり...

投稿者プロフィール

大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次