ANA NEO、損保、三菱UFJがメタバース内での金融サービスで協業へ

ANA NEO、損保ジャパン、三菱UFJ銀行の3社が、「メタバースが今後の社会における重要なチャネルになる」という共通認識のもと、メタバースプラットフォーム「ANA GranWhale」を通し、新たな金融サービスの提供・事業創出などに向けて協業体制をつくるための基本合意書を締結しました。

3社が協業を行う舞台となるANA GranWhaleは、ANA NEOが提供を予定しているメタバースプラットフォームサービス。世界的なゲームクリエイターであり、「ファイナルファンタジーシリーズ」も手掛けたJP GAMESの田畑端氏が中心となって、メタバースを活用した未来のライフスタイルを提案すべく開発が進められています。

今回の3社協業の目的は、メタバースにおいてどのような金融サービスが提供できるかを調査・検討することにあり、主に下記の3項目にわたって検証を進めていくとのことです。

  1. メタバース空間における金融機能および金融サービスの提供に向けたニーズ調査、規制・制度などの検証
  2. メタバース空間における各種データ分析、有用性などの検証
  3. 金融分野以外での新たな事業機会の創出の検討

この取り組みにおいて、シームレスな金融サービスを提供するための方策検討を行いつつ、実際に金融サービスを提供。各社はそれぞれの事業がカバーする領域の知見を提供し合い、かつANA GranWhaleにおける活動で得られた成果を今後のサービスに反映させていくとしています。

プラットフォームを提供するANA NEOは、そのノウハウを活用して、魅力的な店舗戦略やユーザーフレンドリーなコンテンツづくりのサポートを行う、といった部分を主に担うようです。

また、損保ジャパンは、すでにANA NEOと共同でメタバース空間における利用者、出店事業者およびメタバース提供事業者のリスクヘッジに関する実証実験を行っており、三菱UFJ銀行にも資産形成プラットフォーム「Money Canvas」を通じて保険商品を提供しています。こうした動きで得たノウハウも活かしつつ、Web3.0型メタバース金融サービスについて検証していくとのこと。

さらに三菱UFJ銀行は、ANA GranWhaleに出店する見込みで、Money Canvasの機能を活かした金融情報の発信や、メタバースならではの独自コンテンツを提供する予定。同社にとってはこれがメタバース空間における金融サービス提供への第一歩となります。3社はこの協業で得た知見も共有・活用のうえ、次世代型の金融サービスの提供を行い、「ユーザーが安心してデジタル化の恩恵を享受できる社会の実現に向けて貢献していく」としています。

それぞれに得意分野を持つ大手3社が協力し、WEB3.0社会の実現に向けて動き始めたこの取り組み。ANA GranWhaleを舞台に、Money Canvasのような注目のコンテンツも活かしつつ、今後どのような成果が上がってくるのか期待が高まります。

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大島 予章
大島 予章
ウェブコンテンツ業界20年。酸いも甘いも経験したと思った矢先、業界のさらなる巨大さと深さを知り日々挑戦する爆走社長です。趣味:筋トレ・ゲーム・株式投資。
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