慶應義塾大学SFCは、ソフトバンクおよびO社と共同で、SFC研究所が運営する「デジタルツインキャンパスコンソーシアム」の一環として、メタバースプラットフォーム「MEs(ミーズ)」上にバーチャルキャンパスを構築したことを発表しました。
SFC研究所は、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)に設置された研究機関です。情報学、環境・エネルギー学、生命科学、政策・経済学など、幅広い分野で研究を行っており、学際的アプローチと実社会の問題解決に貢献する革新的な研究を目指しています。
SFC研究所が運営するデジタルツインキャンパスコンソーシアムは、デジタル技術を活用して教育や研究のための仮想環境を構築することを目的としています。ここでは、実際のキャンパスをデジタル空間に再現し、学生や教員がインタラクティブに学習・研究活動を行うことができます。
このプロジェクトにおいて、ソフトバンクはキャンパスのデジタル化に必要な基盤データ、たとえば航空写真に基づく3D地図やMMS(Mobile Mapping System)を搭載した車両で計測した点群データなどを提供しています。
今回発表されたのは、デジタルツインキャンパスコンソーシアムのデータを活用し、O社が開発したメタバースプラットフォームMEs上で、慶應義塾大学SFCのバーチャルキャンパスを構築する取り組みです。
O社のMEsは、メタバース上でテキスト、画像、ウェブリンク、3Dオブジェクトなどさまざまなデータ形式の創作物やアイデアを可視化できるツールです。この取り組みでは、MEsのワールドマップ機能を利用し、慶應義塾大学SFCの道路、樹木、建物などの物理空間上の物体をメタバース内に再現。
ユーザーである学生は、高精細に再現されたバーチャルキャンパス内を自由に移動し、自身の創作物を配置することができます。
バーチャルキャンパスの授業では、シラバス(授業計画書)をメタバース上に展開し、通常のシラバスを3Dテクスチャとして表示するだけでなく、学生が探索し、体験しながら学べるを提供するとのこと。
この環境には、参考文献、読み物、プロジェクトの3Dモデル、アサインメントのビデオなど、さまざまな情報とのインタラクションが含まれます。
これにより、教員が一方的に情報を提供するだけでなく、学生が主体的に学び、教員や他の学生と双方向でコミュニケーションを取る空間が構築され、学生の履修意欲を高める効果が期待されています。
ソフトバンクは今回の取り組みについて、「SFC研究所およびO社と共に、5Gなどの次世代通信基盤を用いた研究開発にも着手し、高精細で低遅延なバーチャルキャンパスの構築を目指していきます。また、デジタルツインキャンパスコンソーシアムでは、今後もこのようなデジタルツインの情報を活用したデジタル空間上のキャンパス構築に向けた実証実験を行っていきます」とコメントしています。
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