NFTにおけるトークンには 【ユーティリティトークン】【ソーシャルトークン】【ガバナンストークン】があります。
トークンには使う場面や前後の文脈によって様々の意味を持ち、種類も多く存在します。
今回はその中でも、NFTにおける3種のトークンについてそれぞれの特徴を紹介していきます。
NFTにおける3種のトークンについて解説
NFTにおけるトークンとは?
まず初めに、トークンとは何かについて説明します。
トークンとは暗号資産や仮想通貨と同じ類のものです。しかし、ブロックチェーン技術に適応していく中で多くの意味を持つように変化しました。そのため、定義がハッキリしておらず、使う場面により様々な意味として捉えられてきました。
その中でも、NFTにおけるトークンとは実際に存在しないものへ価値や機能を与える役割があるという認識で覚えておきましょう。
ユーティリティトークン
このトークン自体に金銭的な価値は無く、何かしらの実用性を持つトークンを指します。あくまでもサービスのアクセス権をつける役割であり、直接的な金銭のやりとりに用いられるものとは別です。
例えば、WEB広告の表示を選択する権利や特定のプラットフォーム利用の権利などに使われています。
ユーティリティトークンの特性を活かした暗号資産「イーサ」(Ether:通称ETH)があり、この通貨を参加費として使用する場もあります。
ソーシャルトークン
特定のコミュニティーで利用されるデジタル通貨です。コミュニティーへの貢献度により報酬として用いられます。
コミュニティーの代表者、参加者が独自に発行することができる、ブロックチェーンの仕組みを活かしたトークンです。
インターネット上で作品を生成するコミュニティーや個人のために作られたトークンであり、個人間でネット上での作品の売買を可能にしました。クリエイターが仲介を挟まず利益を十分に受けれるメリットがあります。
中でも、コミュニティーやグループなどの運用に用いられるコミュニティソーシャルトークン
より個人向けに作られたインディビジュアルソーシャルトークンがあります。
これらの特徴は、クリエイターに支払うことでメンバーシップや限定の作品、動画を受け取ることが可能になることや、個人の活動の方向性を決定する際の投票権取得などの特典を得ることができる点です。
イメージ的には、コミュニティソーシャルトークンは特定のメディアやサイトだけで使えるギフト券を、インディビジュアルソーシャルトークンは期限内に特定の商品を購入することでもらえる特典のような感じです。
ガバナンストークン
インターネット上での運営や企画の方針を決定するにあたって開かれる投票に権利をつけるトークンです。
DAOといった組織のプロジェクト実行の際に参加者がガバナンストークンを購入することで投票権を取得でき、方針を共に決めることが出来る権利が得られます。また、決定したプロジェクトの運営も携わることができます。
ガバナンストークンの発行には上限がある場合が多く、需要に応じて価格設定される仕組みになっています。
プロジェクトによって特典を受けれるメリットもあります。需要があり、価格が上昇した分の利益のみならず、取引で発生した手数料の一部も還元される場合があり、投資と近い役割を持ちます。
3種のトークンの共通性とは?
同じトークンでも、使う場面や意味が異なることが分かりました。
では、今回紹介した3種のトークンの共通点は何でしょうか?
特定のコミュニティで使用されている
トークンには、本人確認の認証機能を指している場合もあり、幅広いジャンルで活躍していますが今回紹介した3つのトークンはどれも、あるコミュニティへの参加権利や投票権利、運用資金として使用されています。
冒頭に定義付けした「実際に存在しないものへ価値や機能を与える役割」がこれらの権利を付ける上で働いていることがわかります。
この役割の働きにより WEB3.0を市場として活動の可能性を広げていると言えます。
自己判断により使用可能である
参加権利や投票権利の取得、コミュニティの運用資金のやり取りはどれも強制ではなく、自己判断により自由に行うことができます。
これはWEB3.0が誰でも条件を満たせば平等の権利を得ることができ、共に作り上げていく特徴が活かされていることがわかります。
今回はユーティリティトークン、ソーシャルトークン、ガバナンストークンの3種類について紹介しました。
まだまだトークンには種類があり、多くの場面で利用されています。企業の運営に携わっているものもあり、今後社会でより活用されていくであろうトークンについて、正しい知識をつけておきましょう。