テクノロジーの変革者:AIと映像×IT×グローバリゼーションを結ぶサンキャク株式会社竹内社長のインタビュー

YouTuberが小学生の憧れの職業になり、TikTokで次の流行りの音楽を知る時代。

ChatGPTが誕生し、一人ひとりが手元にウィキペディアを持っているのと同レベルになるなど、急激に世の中は変わり始めています。

実際にAIに淘汰される仕事について、自分の仕事は今後どうなっていくのか、将来はどうなっていくのかとAIを脅威に感じる職業のかたも多くなってきているのではないでしょうか。

このシリーズでは1年間就活を経験した私が現役社長や役員の方々を訪問し、インタビュー形式で社長さんの人生やキャリアの選択方法について語っていただきました。

働き方改革と緊急事態宣言で変わったことはなんですか?

今後の就活生はどこを見て仕事を選んだらいいの?

今世紀最大の就活氷河期を生き抜いた私が聞きたかったことをズバズバ聞いてきました。

就活生の皆様、ぜひ参考にしてみてください。

編集担当:たまご

インタビュー日時:2023年5月

目次

映像×IT×グローバリゼーションの融合 いつまでもミーハー精神は忘れない

今回インタビューしたのはサンキャク株式会社の竹内竜太社長。

当時所属していた会社の勤続15年を期に、転職を決意した40代。

40代での転職の厳しさを知り、仕事の幅を広げようと独学で英語を勉強する様子を自身のYouTubeで配信。

YouTubeの視聴者から英語を教えてほしいというリクエストが殺到し、英語スクールを設立し、起業の道へ。

現在はIT業界が最も注目しているChatGPTを利用されたい企業へのインテグレーションやコンサルティング、各種セミナーや講演を手掛けるなど、時代の流れにマッチして様々なことに挑戦し続ける社長さんにインタビューに行きました。

「英語教育」×「WEBコンテンツ作成」からスタート

たまご:本日はよろしくお願いいたします。はじめに御社の社名「サンキャク」の由来を教えてください。

竹内さん:弊社の強みは「映像」「IT(テクノロジー)」「グローバリゼーション」です。この3つの軸の掛け算で仕事をしているのでサンキャクという社名にしました。

竹内さん:映像制作としては、会社の就活セミナーで使う業務内容を説明する動画や、宿泊施設の集客用の動画、企業のブランディング用の動画などを制作しております。動画で撮影した方が仕事の工程だったり、会社の雰囲気だったりは伝わりやすいと思いますね。

たまご:(サンキャク株式会社~動画とSNSでブランディングを~というYouTubeチャンネルの「サンキャクSHOW REEL2022を見せていただきました。)どの映像もすごいですね。テレビCMみたいです。こちらの映像はとても立体感がありますが、ドローン撮影などもしているのでしょうか?

竹内さん:ドローンでの撮影も承っています。若手のスタッフがドローン撮影の資格を持っているので、上空から俯瞰した映像の撮影も可能です。

たまご:皆様撮影スキルはどこで培ったのですか?

竹内さん:今はYouTubeにも撮影の仕方の動画が載っているので独学でも勉強できます。

たまご:独学でここまでのクオリティのものが作れるんですね。

たまご:3つ目の柱である「グローバリゼーション」はどのように関わってくるのでしょうか?

竹内さん:この後もお話しますが、僕が起業するきっかけになったのが、45歳のときに始めた独学で英語を勉強する自分をYouTubeで配信するというものでした。もともとは転職の厳しさを知り、武器を増やそうと思い英語の勉強を始めたのですが、YouTubeの視聴者さんから「英語を教えてほしい」というお願いが殺到するようになりました。

竹内さん:僕の会社は「英語教育」×「WEBコンテンツ作成」の仕事からスタートしました。現在は、動画制作(日英対応)、クライアントのInstagramの海外発信や、外国人向けのオウンドメディアもお手伝いしています。

たまご:個人でもYouTubeをやっていたんですか?面白いですね。後ほど詳しく教えてください。

「生徒募集」→「起業します」宣言

たまご:次に竹内さんの略歴を教えてください。

竹内さん:学生時代は作曲家になりたくて、いろんなオーディションにエントリーしたりもしていました。そして1996年に最初の会社は音楽データベースを作る会社に入りました。1996年といえば、浜崎あゆみやSMAPがCDでミリオンセラーを何度も達成していた時代です。

竹内さん:同時にインターネットも普及し始めた頃で、CDはいつかなくなり、ネットからダウンロードするようになるだろうと思い、当時は珍しい音楽のWEBメディアを立ち上げました。Yahoo!に記事を提供したり、テレビ局やラジオ局の音楽番組と番組コーナーを制作したり、広がりを見せました。次の転職先になるSONYと繋がったのも、会社のコーポレートサイトを作成したのがきっかけになっています。

たまご:billboardって今は音楽と言えば!というとても有名な会社ですよね。

竹内さん:当時が2005年、IT激動激動の時代ですね。パソコン・タブレット・ガラケー・スマートフォンなど、新しい商品が出てきては、次の商品に乗っ取られての時代です。その後SONYのインターネット新規事業の部門が独立し、ZETA BRIDGEという会社に転籍、コンテンツ事業部の部長になりました。

竹内さん:そこでモバイルコンテンツがヒットして当時、有料会員数十万人のサービスになりました。

たまご:30万人ってすごいですね。ZETA BRIDGEには一番長く、15年勤めていらっしゃったんですね。

竹内さん:そうなんです。15年の区切りの年なので、転職しようと思ったのですが、44歳で転職活動をするのはなかなか厳しいことを思い知りました。当時40代の大量リストラなどもニュースになっている時期で。日本の産業の翳りも感じていました。ガラケーがスマホに変わり、SNSコンテンツが流行り始め、国内のテック企業のサービスが、海外に移っていくのを目の当たりにしました。今後は海外と仕事ができるようになっていかないとだめだなと思い、英語の勉強を始めることを決意しました。

竹内さん:せっかく英語を勉強するのなら、40代から始める英語の勉強をYouTubeで配信しようと思い、「英会話RyuTube」というチャンネルを始めました。2017年から始めて今は登録者が今2.4万人です。

たまご:登録者2万人超えるチャンネルってすごいですね。

竹内さん:登録者が増えると、徐々にコメント欄に、個人的に英語を教えてほしいという依頼が来るようになりました。そこで副業くらいで英語を教えられたらいいなと思って、次の動画で「英会話講師を始めます」と宣言して概要欄に申込用のGoogleフォームを貼ったら、2人くらいからしか依頼のコメントは来ていなかったのに、実際に応募が60人くらい来てしまいまして。これは片手間ではできないなと思い、次の動画で「起業します」と宣言しました。

たまご:2つの動画の間にそんなことがあったんですね(笑)コメントはしていなくても潜在層は大きかったですね。

竹内さん:すぐに横浜市が開催している起業家育成プログラムに参加し、起業の仕方・事業プランの作成方法などを学びました。

たまご:すごい行動力ですね。

ChatGPTは人格を持たせて会議も再現できる!

たまご:御社の事業内容にChatGPT導入コンサルティングと記載があったと思うのですが、こちらについて詳しく教えていただけますか?

竹内さん:僕は、ITも好きで、コミュニケーションも好きで、英語も好きで、ChatGPTが出てきたときに、全部がピタっと当てはまった感覚がしたんですね。新しいおもちゃを見つけたかのように、ずーっと没頭していろんなことを打ち込んでみたり、今はChatGPTの他にもAIのアプリがいくつかあるので、それらを連動させたらどのようなことができるのかを自分でカスタマイズしてやってみたり、とにかくChatGPTで遊んでいました。

たまご:好きこそものの上手なれですね。趣味になるものが一番専門性高く気づいたらプロになってますもんね。最新版ChatGPT4が3月にリリースされましたが、有料版だと最大でどのようなことができるのでしょうか?

竹内さん:長文の要約やアイデア生成に始まり、マーケティングやコーチング、WEB制作やプレゼン資料の作成など、正直なんでも出来てしまうような印象です。

たまご:普段仕事でやってる作業のほとんどが代替可能ですね…。その中でも竹内さんが一番驚いた機能はなんですか?

竹内さん:BS/PLの情報から経営分析できたり、人格をもたせられるをさせることができる機能ですね。例えば、社会課題である地方の優良企業の創出について、10人中小起業の社長さんと、10人の学生で議論する設定のプロンプトを入力すると、会議で議論してくれるんです。

たまご:すごい、いくつも意見が出てきますね。

竹内さん:この会話の中で、自分でも気づかなかった新たな発見や課題が見つかります。

たまご:面白そうです!どんな話題でも会議を振ってみたら面白い事実に気づけそうですね。仕事上で案出しに困ったときに使えそうです。

たまご:IT業界の社長さんにお会いすると必ずと言って良いほどChatGPTの話が出てきますが、本当に人間の仕事はほとんど代替できてしまいますね。

竹内さん:ChatGPTに没頭しはじめてすぐに、GPTと競争しようという考えをもたないことにしました。絶対に僕より賢いから(笑)

日本は一つのテーマパーク?!

たまご:会社としてでも個人としてでも今後やってみたいことはなんですか?

竹内さん:今後は世界へ発信していきたいです。海外企業との仕事を拡大していきたいと思っております。日本国内には世界から見ても面白いコンテンツがたくさんあります。「和」「日本のドラマ」「アニメ」言語の壁は弊社のスキルですでに解決できるので。

竹内さん:海外の人からすると、日本は日本全体がテーマパークみたいなんですって。北海道に行けば美味しい海鮮が食べられて、東京に行けば大都市の観光地が集まっていて、京都にいけば和の世界が広がっていて、沖縄に行けば常夏。すべての都市が飛行機で約2時間で移動ができて感動するらしいです。

たまご:たしかにアメリカだとニューヨークからシカゴの移動でも1日かかりますもんね。時差もありますし。

竹内さん:そうなんです。動画やSNSなどを活用して、世界に日本の良さを世界に発信していきたいなと思っています。AIには勝てないですが、メタバース世界で訪問するのではなく、京都の土地では実際に着物を着用して、そこにしかないお茶を楽しんでほしい!

たまご:間違いないですね。その土地の空気を楽しみたいという思いはメタバースにも淘汰されないでほしいなと思います。

SNS運用は続けられる設計をすること

たまご:御社はSNS運用のコンサルティング業務も行っていると思うのですが、主観で良いので各種SNSの影響力について教えてください。

竹内さん:YouTubeは、2種類使い方があって、一つはテレビの視聴と同じ使い方です。テレビと同じで流し見をすることもあると思います。もう一つは学びに行こうという需要ですね。もちろんエンタメ感も求められますが、教育チャンネルの需要もあります。

たまご:私もIT業界で最初はわからないことだらけだったので、勉強でYouTubeには大変お世話になりました。

竹内さん:TikTokは一定の再生数は担保されていますが、日々の変化に対応できる人が向いていると思います。

たまご:TikTokは流行りの音源もエフェクトも1日単位で変わりますもんね。

竹内さん:インスタグラムはマイクロインフルエンサーを排出するのに適していると思います。

たまご:マイクロインフルエンサーとはなんですか?

竹内さん:インスタグラムで写真を掲載することでネイリストや美容師の業界でのインフルエンサーがたくさん生まれています。業界分散で影響力があると感じます。

たまご:ネイルも美容室もインスタを見て検索する女性は増えましたね。芸能人でなくても有名な美容師さんはかなり知名度があると思います。

たまご:個人のSNSを伸ばしたい人へ、アドバイスをいただきたいです。

竹内さん:どのSNSに関しても、続けられる設計をすることです。SNSは続けられるかが大事で、いい意味で楽ができる、楽しく続けられる設計をしてください。毎日やらなければ、という義務になってしまうと続きません。

たまご:自分の決めた締切に追われるようになったらもう苦痛ですよね。

たまご:最後に今の就活生へメッセージをお願いします。

竹内さん:時代が激変していますよね、大手企業に新卒で入ったからと言って、一生安泰のキャリアはないですし。個人としてどのように時代が変化しても対応できる柔軟性を持っておく必要があると思います。他人と比較しないで、周りに流されないことも重要だと思います。

竹内さん:自分探しなど色々で迷うかもしれませんが、なんとかなりますから!

たまご:会社に寄生して一安心という考え方ではもう誰も守ってくれない社会になりそうですね。自分の軸を持って今後もキャリア選択して行こうと思います。

たまご:本日はありがとうございました!

株式会社サンキャク 会社概要

YouTubeプロデュース・映像制作の...
会社概要 | YouTubeプロデュース・映像制作のサンキャク 既視感あるYouTube動画なんか作っても意味ないのさ

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お問い合わせhttps://sankyaku.com/

編集後記

私が竹内社長にインタビューをして感じたことは、自分が一番没頭できることを仕事にするのが一番伸び、専門性を高めることができるということです。

また、竹内社長は若い方と頻繁に話すようにしていると伺いました。

若い人から今どきのトレンドを取り入れていくことが時代に乗り遅れないための秘訣なので、いつまでもミーハーでいたいと。

そして今の流行りや最新のAI・テクノロジーをどのようにしたら仕事にできるのか、それを見極める嗅覚・事業の建て方を尊敬します。

私とも対等にお話してくださるのも嬉しかったですが、私も自分が知っている世界だけが世の中のすべてではなく、いつまでも柔軟に周りの人の意見に耳を傾けられる人でいたいなと感じました。

また、ChatGPTの登場も受け、今後はさらに新しい便利なAIのサービスが台頭してくる時代になるでしょう。

その度にAIに仕事を取られるのをただ見ている側の人間ではなく、自分で新しい知識を積極的に取り入れて周りに発信していったり、AIを自分の仕事で使い倒すにはどうしたら良いかを考えたりできる人でいたいと思います。

投稿者プロフィール

たまご
たまご
恵比寿から港区女子を夢見てライターの仕事をしている新卒OLです。
夜景とイルミネーションが好きで、いつかタワーマンションに住んで都会の夜景を独り占めしたいと思っています。
インスタでハッシュタグ「豪邸」で調べることと、お風呂上りにベランダでオレンジビールを飲むことと、おいしいボンボンショコラを一日一個ずつ食べることと、ミルクティーを飲みながら読書をすることが好きです。
よろしくお願いします。
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