ライオン、デイサービス向け口腔ケアサポート「D-サポ」開始

ライオン、デイサービス向け口腔ケアサポート「D-サポ」開始 美容医療・予防医療
ライオン、デイサービス向け口腔ケアサポート

大手生活用品メーカーのライオンは、デイサービス事業者へのサポートを通して、高齢者の口腔ケアの質を高めるサービス「D-サポ」の提供を開始しました。

ライオンは、ハミガキや石鹸、ヘアケア・スキンケア製品などで知られる企業。創業以来130年を超える歴史を持ち、国内だけでなくアジア諸国でもサービスを展開しています。そうした企業活動を通して研究・開発を繰り返してきた経緯から、オーラルヘルスの分野では一定の知見を有する存在でもあります。

同社はそうした知見を活かすため、「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する (ReDesign)」という企業理念に基づき、2030年までに事業展開エリアののべ10億人に対して「健康な生活習慣づくり」を提供することを目標に掲げています。

2022年からは、一人ひとりのライフスタイルや健康状態に合わせた前向きな予防歯科習慣づくりを後押しする企業活動を「LIONオーラルヘルスイニシアチブ」と設定。グループ全体で活動を展開しています。

「LIONオーラルヘルスイニシアチブ」は、家庭をはじめ、歯科医院や企業、行政、地域社会など、口腔の健康に関わる全てのコミュニティを繋いで予防歯科を習慣化するという考えに基づいて展開されるもので、その一環としてデイサービスの事業者と通所者に向けて提供開始となったサービスが「D-サポ」です。

社会の高齢化が急激に進む中、高齢者の口腔ケアは誤嚥性肺炎や低栄養を予防するという視点で大切だとされており、「食べる」「話す」を通して個人のQOLを高めるという面でも重要な位置を占めています。

厚生労働省も、こうした活動を後押ししており、デイサービスに対しては取り組み評価に向けて「口腔機能向上加算」を設定しています。しかし、この算定率は全国事業所の15%程度にとどまり、制度の活用が足踏みしている状態。事業者側も、人手不足などが原因で、新しい取り組みを始める余裕がないという状況にあるようです。

こうした現状を変えようというのがD-サポの狙い。デイサービスの口腔機能向上加算の取得をサポートし、その成果として高齢者の口腔環境を高めることを目指しています。

具体的には、歯科衛生士が定期的に施設を訪問し、看護職員への技術的支援やアセスメント・ケア、保健指導などを実施。介護保険における口腔機能向上加算の取得に必要なシステムまでを提供します。

管理システムの画面イメージ

また、3カ月に1度、施設利用者の口腔健康状態をまとめた「お口の健康レポート」を提供。一人ひとりに合わせた口腔ケアのポイントや、機能訓練の方法を提示し、より効果の出やすいケアができるように支援します。報告書は、家族・事業者それぞれに向けたものが発行されるとのことです。

その他、口腔ケアの実践を説明した動画も用意され、施設職員はこれを視聴することで学びを深めることが可能です。こうした活動を通して高齢者の口腔健康を維持・改善できるような習慣づくりを後押しすることが取り組みの目標。提供されるメソッドは、大阪歯科大学教授の糸田氏が専門的見地に基づき監修したものとなっています。

D-サポの実施についてライオンは、「ウェルビーイング経営(健康経営)を支援する新しいオーラルケアサービスを提供することで、今後とも、人々のより良い習慣づくりに貢献して参ります」とコメント。自社で設定したゴールに向けて、活動を広げていく姿勢を明らかにしています。

D-サポ
https://www.lion.co.jp/inno/d-sapo

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